• 更新日 : 2022年11月14日

【会社設立後の手続き保険関係編】労働基準監督署・ハローワークへの届出を解説!

【会社設立後の手続き保険関係編】労働基準監督署・ハローワークへの届出を解説!

会社設立後には、労働保険保険関係設立届や労働保険概算保険料申告書を労働基準監督署へ提出する必要があります。

ほかにも、雇用保険関係はハローワーク、厚生年金や健康保険関係は年金事務所での手続きが必要です。

今回は、会社設立後に届出などが必要になる書類について、提出する機関ごとに詳細を解説していきます。

広告
登録後の特典!会社経営に必要な業務支援ツールで、会社設立後もスムーズにビジネスを始められる!マネーフォワード クラウド会社設立を無料で始める >>
広告

会社設立後、従業員を雇う場合は労働保険への加入が必要

労災保険と雇用保険の総称を、労働保険といいます。労働保険は、正社員、パートタイマー、アルバイトなどの雇用形態を問わず、労働者を1人以上雇用する場合は加入の手続きと保険料の納付が必要です。

会社設立後に従業員を雇用する場合は、労働保険の手続きを済ませておく必要があります。なお、労働保険は、労災保険と雇用保険で手続きの場所が異なりますので注意しましょう。

労災保険に関する届出は労働基準監督署へ

労災保険は、労働者の業務中や通勤中の傷病などに対して、必要な保険給付を行うためのものです。保険給付の請求などの手続きは労働基準監督署に対して行います。

しかし、最初の保険関係成立届は、農林漁業・建設業などの二元適用事業と、それ以外の業種である一元適用事業では取り扱いが異なります。一元適用事業は、労災保険と雇用保険の保険料の申告・納付を一本で行うため、保険関係成立届は労働基準監督署だけに提出します。一方、二元適用事業は労災保険に係る保険関係は労働基準監督署、雇用保険に係る保険関係はハローワーク(公共職業安定所)と別々に手続きをします。

雇用保険に関する届出はハローワークへ

雇用保険は、労働者が失業した場合、雇用の継続が困難となった場合、育児休業が必要となった場合などにおいて、就職促進や生活の安定のために労働者に給付を行う保険制度です。前述のように、保険関係の成立手続きは、一元適用事業の場合、雇用保険も含めて労働基準監督署で行います。二元適用事業については、雇用保険の保険関係はハローワークで手続きします。また、一元適用事業も二元適用事業も雇用保険については、雇用保険適用事業所設置届の提出が必要であり、こちらはハローワークに対して行います。

会社設立後の労働基準監督署での届出手続きとは?

一元適用事業の場合は、労災保険・雇用保険とも保険関係の成立届は1本で労働基準監督署に対して提出します。二元適用事業は、労災保険の保険関係だけ労働基準監督署に成立届を提出します。労災保険は農林水産事業の一部を除いて、正社員・パートタイマー・アルバイト問わず、従業員を1人でも雇っていれば加入義務が発生します。

労働保険 保険関係設立届とは?

労働保険 保険関係成立届には事業所の住所および名称のほか、従業員数の合計や従業員の見込み賃金総額を記入する欄が設けられています。提出期限は保険関係が成立した日(労働者を雇用した日)の翌日から10日以内です。法人の場合は、登記事項証明書などの添付も必要なので、あらかじめ準備しておく必要があります。

労働保険 概算保険料申告書とは?

概算保険料とは、保険関係が成立した日からその年度の末日(3/31)までに従業員に支払う賃金総額の見込額に保険料率をかけた金額を指します。労働保険 概算保険料申告書はこの概算保険料を記入するための書類です。提出期限は保険関係が成立した日の翌日から50日以内となっています。提出先は労働基準監督署のほか都道府県労働局や日本銀行およびその代理店・歳入代理店(全国の銀行・信用金庫の本店又は支店、郵便局)でも構いません。

労働保険の保険関係の成立手続きとは別に、常時使用する従業員が10人以上の場合は、就業規則を作成し、労働基準監督署に提出する必要があります。事前に社会保険労務士などの専門家に相談するのがよいでしょう。

広告

会社設立後のハローワークでの届出手続きとは?

従業員が仕事中や通勤中に事故などで怪我や病気にかかった場合に保険金の給付を行う労災保険に対し、従業員が失業・休業した場合などに保険給付を行うのが雇用保険です。この雇用保険関係の書類の提出先がハローワークとなっています。従業員を1人でも雇用する場合は加入義務が生じ、「雇用保険 適用事業所設置届」の提出が求められます。1週間の所定労働時間が20時間以上で31日以上の雇用見込みがある人を雇い入れた場合は対象者の雇用保険の加入が必要になりますので、合わせて「雇用保険 被保険者資格取得届」を提出しなくてはいけません。

雇用保険 適用事業所設置届とは?

雇用保険 適用事業所設置届には事業所の住所および名称のほか、「労働保険番号」「常時使用労働者数」「雇用保険担当課名」などを記入する欄があります。提出期限は上記労働者を雇い入れた日の翌日から10日以内です。

雇用保険 被保険者資格取得届とは?

雇用保険 被保険者資格取得届は従業員1人につき1枚ずつ作成されるもので、被保険者(従業員)の氏名や生年月日のほか事業所番号や賃金などの記入欄があります。提出期限は資格取得の事実があった翌月10日までです。

この2つの書類は、労働基準監督署に提出する「保険関係成立届」よりも後に提出しなくてはならない点に注意が必要です。それぞれの提出期限を把握したうえで、間違えないようにしましょう。

会社設立後は社会保険への加入も必要!

会社設立をした場合は、たとえ従業員が事業主だけでも社会保険への加入が義務付けられています。

健康保険・厚生年金保険新規適用届とは?

健康保険・厚生年金保険新規適用届は会社設立から5日以内に提出しなければなりません。会社名や事業主の氏名・住所、従業員数やその内訳(役員、パートなど)の記入欄が設けられています。登記事項証明書の添付が必須で、事業所の所在地が登記事項証明書に記載されている所在地と異なる場合は賃貸借契約書のコピーなど所在地が確認できる書類の添付も必要です。

健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届とは?

社会保険の加入が必要な従業員を雇用した場合、資格取得の事実発生から5日以内に健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届の提出が必要です。パートタイマーやアルバイトでも加入基準に該当する場合は、この書類の提出が義務付けられています。書類には被保険者氏名のほか、基礎年金番号等の記入欄があります。

健康保険被扶養者(異動)届とは?

健康保険被扶養者(異動)届とは、従業員に扶養家族がいる場合に提出が必要な書類です。健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届同様、事実発生から5日以内に提出しなくてはなりません。扶養対象となる家族の収入を証明する書類の添付は必須で、そのほか場合に応じて被保険者との続柄を確認する書類などの添付が必要です。

なお、年金事務所に提出するこれらの書類は、どの書類についても電子申請、郵送、窓口で提出することができます。

国民年金第3号被保険者届とは?

国民年金第3号被保険者関係届は、従業員に扶養されている配偶者が第3号被保険者に該当する場合に提出が必要なものです。対象となる第3号被保険者とは、厚生年金などに加入する第2号被保険者に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者で、かつ年収が130万円未満の人を指します。

健康保険被扶養者(異動)届と同時に提出するときは、「健康保険 被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)」の様式を使用して必要事項を記入し、年金事務所に提出します。

会社設立後に必要な手続きと提出先を確認しておこう

会社設立直後は、会社を立ち上げたばかりであることから、多忙となりやすいです。しかし、本業とは別に、会社設立から日を置かないうちに、労働保険や社会保険関係の手続きも必要となります。スケジュールを明確にしておかないと提出期限を過ぎてしまう可能性もありますので、事前に必要な提出書類と提出期限、提出先の機関を確認して、スムーズに手続きが進むように準備しておきましょう。

広告

「マネーフォワード クラウド会社設立」で会社設立をもっとラクに

広告
合同会社マイティワン代表 下田 高嗣 様

マネーフォワード クラウド会社設立の導入事例

サクサクと迷うこともなく簡単に最後まで進めることができ、申し込みから2週間足らずで法人化することができました。会社設立した後も色々なサービスを利用できるのが良いですね。

合同会社マイティワン代表 下田 高嗣 様

右矢印アイコン もっと読む

よくある質問

会社設立後の労働基準監督署での届出手続きとは?

従業員を1人でも雇用する場合は「保険関係成立届」を保険関係成立の翌日から10日以内に、「概算保険料申告書」を保険関係成立の翌日から50日以内に提出します。詳しくはこちらをご覧ください。

会社設立後のハローワークでの届出手続きとは?

従業員を1人でも雇用する場合、「雇用保険適用事業所設置届」、雇用保険の適用対象となる従業員を雇用するときは「雇用保険被保険者資格取得届」を提出します。なお、二元適用事業の場合は、これらに先立ち「保険関係成立届」を提出します。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:坪 義生(社会保険労務士)

じんじ労務経営研究所代表(社会保険労務士登録)、労働保険事務組合 鎌ヶ谷経営労務管理協会会長、清和大学法学部非常勤講師、「月刊人事マネジメント」(㈱ビジネスパブリッシング)取材記者。社会保険診療報酬支払基金、衆議院議員秘書、㈱矢野経済研究所、等を経て、91年、じんじ労務経営研究所を開設。同年より、企業のトップ・人事担当者を中心に人事制度を取材・執筆するほか、中小企業の労働社会保険業務、自治体管理職研修の講師など広範に活動。著書に『社会保険・労働保険の実務 疑問解決マニュアル』(三修社)、『管理者のための労務管理のしくみと実務マニュアル』(三修社)、『リーダー部課長のための最新ビジネス法律常識ハンドブック』(日本実業出版社、共著)などがある。

書類の関連記事

社会保険の加入手続きの関連記事

会社設立手続きの関連記事

新着記事