• 作成日 : 2022年10月22日

合同会社設立時の定款作成方法は?記載内容や注意点を解説!

合同会社設立時の定款作成方法は?記載内容や注意点を解説!

定款は会社にとって欠かすことのできない存在です。株式会社のみならず、持分会社の一種である合同会社でも同じです。そのため、合同会社の立ち上げにあたっては必ず作成しなければなりません。

そこでこの記事では、合同会社における定款の記載内容や作成にあたっての注意点などを解説していきます。

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合同会社の定款とは?

定款の作成方法等について解説する前に、まずは定款とは何か、株式会社における定款との違い、そして紙の定款と電子定款の違いについて簡単に説明していきます。

そもそも定款とは?

定款は会社の根本原則であり、就業規則やその他の社内規則が“法律”だとすれば、定款は会社の“憲法”であると言えます。定款により役員の人数や任期などに制限を加えることができ、定款に定める規定により強い権限を持つ経営者らに規制をかけることもできるのです。また、憲法がその内容を簡単に変えられないのと同じように、定款も自由にその内容を変更することはできません。

株式会社の定款との違いは?

持分会社には、合同会社のほか「合資会社」「合名会社」という種類があり、定款に記載すべき事項にもそれぞれ違いがあります。

合同会社では社員のすべてが有限責任しか持たないため、定款に有限責任社員のみで構成される旨を記載しなければなりません。反対に、無限責任を負う社員のみで構成される旨も記載されていれば合名会社となり、有限責任社員と無限責任社員が混じっている場合には合資会社となります。

社員の責任の内容自体は合同会社と株式会社とで差異はないのですが、合同会社を設立するのであれば、責任の内容について定款に明記しなければならない点には注意が必要です。

また、株式会社では定款の作成後、公証人による認証を受けなければなりません。一方、合同会社ではこの手続きが不要です。認証手続きがないことにより手間が少なく済むうえ、公証人に支払う手数料も必要ありません。

紙の定款と電子定款の違いは?

定款は書面、つまり紙により作成するのが従来の主流です。
また、以下3通を書面で作成するのが基本で、作成の手間や印紙代などのコストもかかります。

  1. 公証役場で保管する定款
  2. 法務局で登記申請をするときの定款
  3. 会社で保存する定款

しかし、現在は電子定款、つまり電子データとして作成する定款も認められています。書面ではないため印紙代が不要で、印刷の手間もなくなります。

ただし、電子定款の作成にあたっては、専用ソフトや電子証明書、マイナンバーカードなどの準備が必要で、定款作成に係る労力が必ずしも軽減されるとは言えません。しかしながら、デジタルに対応しておけば、今後スムーズな電子取引を行ううえでも役立つでしょう。

そのため、これから会社の立ち上げを検討しているという段階であれば、最初に少しの手間をかけてでも、電子定款を作成できる環境を整備しておくことが推奨されます。

合同会社の定款の記載内容は?

それでは、合同会社の定款に記載する内容について説明していきます。「絶対的記載事項」「相対的記載事項」「任意的記載事項」の3つに分けて紹介します。

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合同会社の定款

絶対的記載事項

絶対的記載事項とは、定款への記載が必須とされる事項です。この事項が記載されていないと定款自体が無効になってしまいます。

目的

絶対的記載事項の1つは、「目的」です。その会社で何をしようとしているのか、具体的な事業内容について定めます。例えば、「第〇条 当会社は、次の事業を営むことを目的とする。」などとして、各号で複数の目的を記載しても良いでしょう。挙げた複数の事業が互いに関連している必要はありませんが、客観的に見て何を目的とする会社なのかが判断できるように記載することが大切です。

商号

設立する合同会社の名称を定めます。「第〇条 当会社は、合同会社○○と称する。」などと記載します。名称は自由に定めることができますが、商号には“合同会社”の文字が入っていなければなりません。また、既存の会社と同じ本店所在地、かつ同じ商号の会社は設立登記ができないなどの規制があります。

本店の所在地

設立する合同会社の本店をどこに置くのか、所在地も定款に記載します。あまり詳細に記載する必要はなく、定款上は最小行政区画までの記載で良いとされています。つまり、何丁目何番地何号といった情報はなくてもかまいません。「○○県○○市に置く」などと記載すれば良いのです。こうした記載の仕方をすることにより、本店を移転したときでも同じ市内などであれば定款を変更する必要はなくなります。

社員に関する事項

社員に関する以下の事項も絶対的記載事項です。

  • 社員の氏名または名称および住所
  • 全社員を有限責任社員とする旨
  • 社員の出資の目的および価額または評価の標準

社員の氏名や住所については、印鑑登録証明書の内容と一致するように留意しましょう。また、金銭を出資の目的とするのであれば「金○○円」といった書き方になります。なお、上記の各情報についてすべて分けて条項を設ける必要はなく、社員別にまとめて記載してもかまいません。

相対的記載事項

絶対的記載事項は、会社のごく基本的な情報に過ぎません。そこで、絶対的記載事項に加えて、会社運営に係る重要なルールをさらに定めていくことになるでしょう。そのルールのうち、定款への記載が効力発生の要件とされている事項が「相対的記載事項」です。

単なる社内規則として設けるのではなく、変更等により厳格な手続きを要する定款への記載が求められています。

例えば、業務を執行する社員を置くとする規定、その他、代表社員、利益の配当に関する事項、社員の退社、会社の存続期間、会社の解散事由とその際の残余財産の分配に関する規定などは、すべて相対的記載事項です。

どのようなルールを設け、どのように記載すべきか、弁護士などの専門家に相談しつつ検討していくと良いでしょう。

任意的記載事項

絶対的記載事項、相対的記載事項以外の事項が「任意的記載事項」です。定款に記載することが効力発生要件になっているわけではなく、定款以外に定めても有効です。

例えば、事業年度をいつからいつまでに設定するのか、公告はどのような方法で実施するのか、社員総会の開催条件、社員の報酬に関する規定なども広く任意的記載事項にあたります。

任意的記載事項だからといって重要度が低いわけではありません。一度定款に定めてしまうと容易に変更することができなくなるうえ、事業年度など税制との兼ね合いを考慮すべき事項もあるため、やはり各分野における専門家に相談しつつ作成を進めていくことが大切です。

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合同会社の定款を作成する際の注意点は?

合同会社の定款を作成するにあたっては、以下の点に注意が必要です。

解釈に違いが出ないよう表現に配慮する

定款を作成するときは、使用する文言や表現方法にも配慮しましょう。意図した意味と異なる解釈ができてしまうと、大きな問題に発展してしまうおそれがあります。

「または」や「および」などの使い方も要注意です。とても基本的なことですが、言葉の使い方を一つ間違えるだけで意味が大きく変わり、期待する効果が得られない、あるいは予想外の効果が生じてしまう、といった事態が起こりかねません。

ルール変更は簡単にできないと認識しておく

合同会社が定款を変更する場合、原則として社員全員で決議を行い、全員の同意を得る必要があります。

原始定款(設立時に作成する定款)に定款変更に関する定めを置き、要件を緩めることもできますが、基本的には変更が難しいものと捉えて一つひとつのルールを検討することが大切です。「とりあえずひな型にあるルールをそのまま使って作成を進めていこう」などと考え、定款作成作業に手を抜いてしまうと、後々困ることになります。

また、コストにも着目しましょう。定款に記載した内容が登記事項である場合には、変更登記をするのに数万円のコストがかかります。例えば、会社の商号や目的、本店や支店の所在地を変更するには、登録免許税として3万円を要します。その他、代表社員や業務執行社員の変更などにもコストがかかりますし、司法書士などに依頼する場合にはさらにコストがかかってきます。

不備がないかチェックする

株式会社の場合には、設立登記をして会社が成立する前に定款の認証が行われます。公証人というプロによるチェックが一度入ることになっているのです。

合同会社では公証人による認証が不要です。手続きが楽である反面、慎重に作成しないと設立登記の段階になってから不備に気が付くことがあります。そのまま設立登記をすることはできず、定款の修正に係る作業が発生してしまいます。

会社設立をスムーズに進めるためにも、作成を終えた定款については複数人でチェックを行うようにしましょう。形式的な不備だけでなく、内容に問題がないかどうかの再確認も大切です。

合同会社設立時は定款の作成が必要!

会社設立を考えているのであれば、定款の作成作業は避けられません。合同会社の場合には、社員の責任について記載し、必要に応じて業務執行社員に関する規定なども設けましょう。合同会社であれば、株式会社を設立するときのように株式の取り扱いについて検討する必要はなく、定款の認証なども不要です。

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よくある質問

合同会社と株式会社で定款の作成方法にどのような違いがありますか?

合同会社では、株式会社のように定款の認証手続きを行う必要がありません。詳しくはこちらをご覧ください。

合同会社の定款には何を記載しますか?

他の会社形態と同様、会社の目的や商号などを記載するとともに、社員の全員が有限責任社員である旨の記載が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。

定款の作成にあたって注意すべきことはありますか?

曖昧な表現を避けること、また定款の変更は簡単ではないことに注意する必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:岡 和恵 (税理士 / CFP)

大学卒業後、2年間の教職を経て専業主婦に。システム会社に転職。 システム開発部門と経理部門を経験する中で税理士資格とフィナンシャルプランナー資格を取得。 2019年より税理士事務所を開業し、税務や相続に関するライティング業務も開始。

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