- 作成日 : 2015年10月28日
会社名(商号)の決め方のポイント

会社を設立するときには必ず会社名(商号)を決めることになります。事業計画はしっかりできているのに、広告ともなる会社名の決め方がわからない、という事業主の方も多いようです。これから長く付き合っていくものですから、会社名は人目を引くもので、親しみを持ってもらえるもので、素敵なものにしたいですね。
ここではその会社名をつけるときの禁止事項と、押さえておくとよいと思われる決め方のポイントをご紹介します。
会社名(商号)のルール
会社名の決め方でもっとも注意しないといけないのが、使用できる言葉であるかどうかです。まず会社名として使っていい言葉と、使ってはいけない言葉を説明しておきましょう。
使用可能な文字
・カタカナ
・漢字
・ローマ字(大文字、小文字)
・アラビア数字 「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」「9」「0」
・記号「&」「・」「.」「’」「,」「-」
使用できる文字はこの6種のみになります。
なお、記号については、字句を区切る際の符号として使用する場合に限られますので、商号の先頭や末尾には使用できません。
使ってはいけない言葉
・公序良俗に反するもの(またはそれを連想させるもの)
・「支店、支社」など
会社名は、基本的に一般的、常識的であれば問題ありませんが、法務省のホームページに決め方に関する詳細なルールが掲載されていますので、一度目を通しておくとよいでしょう。
つけなければいけない言葉
決めた会社名の前後どちらかに会社の種類に応じた名称(「株式会社」「合同会社」など)をつけなくてはいけません。たとえば、前につける場合だと、株式会社×××となりますし、後ろにつける場合は×××株式会社となります。どちらにつけるかに関しては、決め方の規則はありません。しかし、会社名は看板や広告など人の目につくところにでるものなので、見た目の印象や、語感のよさなどで選ぶのもよいでしょう。
登記できない名前
あまりないことではありますが、同一住所で同じ会社名は登記ができませんので、つけることができません。同一住所でない場合には同じ会社名にすることも可能ではありますが、既に存在する会社と同じ会社名を使っているとその会社や顧客とのトラブルの原因となり、訴訟問題になる場合もありますので、同一名の会社がないか調べておいた方がよいでしょう。
よい会社名(商号)の決め方
上記のルールを踏まえたうえで、次は決め方のポイントをいくつかご紹介しますので参考にしてください。
・発音しやすいものをつける
電話などで名乗るほか、看板やチラシなど人の目にとまりますので、口に出して発音しやすく、覚えやすいものがいいでしょう。
・由来を説明しやすいものをつける
意味を聞かれることもあるでしょうし、そこでなるほど、と思って貰えると名前を覚えてもらいやすくなります。社名も広告のひとつであることを忘れないようにしましょう。
・難しい単語や文字を使わない
読みにくいものは、覚えにくいですし、後で検索をしようとしたときにわからなくなり、せっかく取引に結びつくかもしれないチャンスを逃すことにもなりかねません。すぐに読め、わかりやすい名前がよいでしょう。そのため、難しい漢字はおすすめしません。
・インパクトのあるものをつける
印象に残ることは大切ですので、インパクトのある名前がよいでしょう。
・業種に沿ったものをつける
業種をイメージさせるような社名をつけておくと、名前を見ただけで何の会社なのかすぐにわかります。
決定する前にしておいた方がいいこと
いいな、と思う会社名や使う単語の候補ができたら、次のようなことを確認してみましょう。
・インターネットで検索してみる
同様の名前で、他に有名な会社などがあれば、トラブルの原因になるだけでなく、なかなか自分の会社がインターネットなどの検索で上位に上がってこないことになります。できるだけ被らないものがいいでしょう。
・ドメイン取得ができるか調べてみる
これからはインターネットを活用することが多くなるでしょう。会社名に沿ったドメインが取得できるかどうかは、予め調べておくとよいでしょう。
まとめ
会社名は広告のひとつです。わかりやすく、使いやすく、継続的に使用しても不自然にならない名前の決め方のポイントをいくつかご紹介しました。「親しみやすい」「長く使いやすい」「読みやすい」「事業内容がわかりやすい」「別会社とのトラブルになりにくい」「禁止用語などが使われていない」などを確認することが、決め方として意識しておくべきこともおわかりいただけたと思います。全部のポイントを押さえる必要はありません。基本は、これだ、と思ったものがあればそれでよいと思います。これから一緒に成長していくこととなる会社ですので、素敵な名前をつけてともに歩んでいきたいものですね。
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