- 作成日 : 2023年6月2日
起業と創業と開業の違いってなんだろう?意味や使い方について解説
起業と創業、開業の違いが分からなくなった人もいることでしょう。これらの言葉は「新しく事業を始めること」という共通の意味を持ちますが、それぞれでニュアンスの違いがあります。この記事では、起業と創業、開業の意味や使い方、使い分けについて解説します。あわせて設立や起業家の意味などもご紹介しますので参考にしてください。
目次
起業と創業と開業の違いは?
最初に起業と創業・開業の辞書における意味と、それぞれの違いを解説します。
起業を辞書で調べると
起業を辞書(『デジタル大辞泉』、以下同じ)で調べると、「新しく事業を始めること」とあります。後述の創業とほとんど変わらない意味で使われる言葉です。
ただし、いくつかニュアンスの違いがあります。創業は主に過去のことを示すのに対し、起業は未来のことを示します。たとえば、「来年に創業の予定です」は不自然な表現となり、「来年に起業の予定です」が適切でしょう。
また、起業はベンチャーやスタートアップなど、これまでにはなかった新種の事業を興す場合に多く使われ、創業と比べると「チャレンジ」の意味合いが強くなります。
創業を辞書で調べると
創業を辞書で調べると、「事業を始めること。会社や店を新しく興すこと」とあります。起業と比べると「新しく」がないことからも分かるとおり、新種の事業を興すというチャレンジの意味合いは起業より希薄です。
また、起業と比較すると創業は、主に過去のことを示します。そのため、「1970年の創業です」「創業50周年です」を、「1970年の起業です」「起業50周年です」とすると違和感が出てしまいます。
創業は、事業形態は問われません。法人登記の有無に関わらず、個人事業主でも法人でも、事業を始めた場合はすべて創業が使えます。
開業を辞書で調べると
開業を辞書で調べると、「新しく事業や商売を始めること」とあります。起業や創業と比べると「商売を」が加わっていることから分かるとおり、開業はお店や病院などを始めるときに使われる、商売のニュアンスが強い言葉です。
また、開業が使われる場合の事業は、個人事業であるのが一般的です。個人事業主が事業を始める際には、税務署に「開業届」を提出しなければならないことからもそれは分かります。一方、法人が事業を始める場合は税務署に「法人設立届出書」を提出することからも分かるように、一般に開業は使われません。
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それぞれの言葉の使い方は?
次に、起業・創業・開業それぞれの言葉の使い方を解説します。
起業を使ったほうがいいパターンや使用例
起業は比較的新しい事業を、未来に始める場合に使います。
(使用例)
「2年後に起業したいと思っています」
「将来は起業して経営者になりたいです」
「まだ誰も解決していない課題を解決するため起業します」
創業を使ったほうがいいパターンや使用例
創業は過去に事業を始めたことを示す際に使います。その場合、事業形態は個人事業と会社設立のどちらでもかまいません。また、事業を始めた人のことは「創業者」と呼びます。
(使用例)
「当社は創業50周年です」
「当社は1970年に創業し、1975年に会社を設立しました」
「創業者は現社長のお父上です」
開業を使ったほうがいいパターンや使用例
開業はお店や病院など商売の意味合いが強い事業を、個人として始める場合に使います。
(使用例)
「税理士法人に勤務していましたが、このたび会計事務所を開業することになりました」
「念願だったラーメン店を開業します」
「大学病院勤務でしたが、50歳を機に個人病院を開業しました」
こんなときはどうする?
起業と創業、開業の区別について、「こんなときはどうする?」と迷いやすいケースについて解説します。
会社のプロフィールには設立と書くのが無難
会社のプロフィールを作成するとき、創業としたらよいのか設立としたらよいのか、迷うことがあるでしょう。
創業は前述のとおり、事業を始めることを意味し、事業形態は個人事業と法人の両方が含まれます。それに対して、設立は会社が法的に登記され、法人格を持つようになることを意味する言葉です。したがって、会社のプロフィールに使う際には設立としたほうが、より意味が限定され、正確になるため無難でしょう。
ただし、最初は個人で始めた事業を、数年後に法人化するケースもあります。その場合には、「〇〇年創業、××年会社設立」のように併記することも可能です。
創業者一族のことを創業家と言ってもいい?
創業者一族とは、ある企業の株式を所有している家族のことです。一方、創業家とはその企業を創業した人や家族のことを意味します。
創業者一族と創業家は、創業家が現時点で株式を所有している場合には一致しますが、意味は同じではありません。したがって、区別して用いることが必要です。
「起業家」と言えるのはどんな人?
起業家とは起業する人、すなわち自身で事業を立ち上げる人を指します。既存の企業や事業を経営するのは実業家や経営者と呼ばれても、起業家ではありません。起業家は、あくまでも自分で事業・企業を立ち上げる人を指す言葉です。
ただし、事業のアイデアやビジネスモデルは既存のものでもかまいません。既存のアイデアやビジネスモデルを元に、新たに事業を立ち上げれば起業家です。
また、起業家には「新事業を興す専門家」の意味もあります。
似ている言葉だがニュアンスの違いは意識しよう
起業と創業、開業はいずれも「新しく事業を始める」という共通の意味があります。その一方、起業は比較的新しい事業を未来に始める場合、創業は事業を過去に始めた場合、開業はお店などを個人で始める場合と、それぞれでニュアンスの違いがあります。使い方は異なりますので、適切なものを選ぶことを意識しましょう。
よくある質問
会社で周年イベントをやるなら、どの表記にするのがいいですか?
会社の周年イベントは過去に事業を始めたことを記念するものであるため、創業を使うのが適切です。詳しくはこちらをご覧ください。
お店をオープンした友達に贈るのは「開業祝い」でいいですか?
お店をオープンする場合には開業が使われますので、それを祝う場合にも「開業祝い」で問題ありません。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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