• 作成日 : 2024年9月4日

YouTuberは開業届が必要?提出したら税金や確定申告はどうなる?

動画配信業界は競争が激しく、成功には多くの努力が求められますが、事業を営むのに必要な手続きも見逃せません。個人が独立してYouTuber等として動画配信により収益を得ている場合、個人事業主として事業所得を得ていることになります。この場合には、開業届の提出が必要です。この記事では、YouTuberに関する開業届や税金について解説します。

YouTuberは開業届が必要?

YouTuberとしての収益は、「広告収入」「チャンネルメンバーシップ」「スーパーチャット」などがあり、個人で活動する場合には個人事業主として事業所得を得ていることになります。その場合には、税務署に開業届を提出しなければなりません。

そもそも開業届とは?

開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)とは?

開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」といい、個人事業主として新たに事業所得、不動産所得または山林所得を生ずる事業を開始した場合に税務署に提出すべき書類です。YouTuberの得る所得は、事業所得にあたり、事業開始から1カ月以内に開業届を提出することになっています。

開業届は書面でも提出できますが、税務署ではe-Taxでの提出を推奨しています。ネット上で活躍するYouTuberなら、パソコン等からe-Taxで提出することはそれほど難しくないでしょう。

参考:個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

YouTuberが開業届を提出すべきタイミングは?

YouTuberの収益である「広告収入」「チャンネルメンバーシップ」「スーパーチャット」などのうち、最もベーシックなのが広告収入です。YouTuberは、まずはこの広告収入のために動画再生回数や表示回数を伸ばさないといけません。

収益発生までには長い期間がかかる場合があり、その間の所得が期待できないこともあります。そのためYouTuberの場合、初期は副業で活動していることも多いでしょう。副業の場合には、「雑所得」となるため開業届の対象外となります。その後、副業ではなく「本業」としてYouTuberをする準備が整った段階で開業届を出すことになります。

基本的な考え方として、YouTuberが開業届を出すべきタイミングとしては、本業として広告収入を得るための準備ができたときと言えます。

参考:No.1500 雑所得|国税庁

YouTuberが開業届を提出すると税金や確定申告はどうなる?

YouTuberが得る所得は事業所得に区分され、開業届提出後は原則として確定申告をすることになります。「原則」としたのは、赤字などで税金が算出されないときは確定申告は必ずしも必要ではないからです。

所得税の確定申告とは、毎年1月1日から12月末までの所得と所得税額を計算して「確定」させる手続きを言います。所得税において「確定」とは、申告納税制度に基づいて納税者が自分自身で所得税額を計算し、申告を行うことで「納税額を最終的に決定する」という意味があります。

所得税の確定申告をすると、その確定申告書の情報は住民税に連携され、さらに国民健康保険料などにも反映されます。すなわち、個人事業主は正しく確定申告しないと所得税以外の税金等も影響を受けてしまうということです。

記帳や確定申告については、税務署主催の説明会が催されているため、参加を検討してはいかがでしょうか?

参考:No.2020 確定申告|国税庁記帳・決算等説明会のご案内|国税庁

YouTuberの開業届の書き方は?

YouTuberは事業の開始時に開業届を作成します。ここでは、職業欄と屋号について書き方を解説します。

職業欄の書き方

開業届は、書類の上部に「職業欄」、下部に「事業の概要欄」があります。職業欄には業種などを簡潔に記載し、下部の事業の概要欄には具体的に事業活動について説明することとなっています。

YouTuberであれば職業欄に「広告業」などと記載し(「YouTuber」と記載しても問題はないでしょう)、事業の概要欄にはどのような活動により収益を得ているのかを記載します。

屋号の書き方

YouTuberはニックネームを持っていることが多いです。屋号として、そのニックネームを使用したい場合には屋号欄に記載しますが、特にない場合には屋号欄は空欄でも問題ありません。英語表記などの場合には読み仮名も付けましょう。

参考:個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁、「書き方

開業届をネットで簡単に作成する方法

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