• 更新日 : 2022年8月4日

会社設立で必要な定款とは?意味や記載事項の内容について解説

会社設立で必要な定款とは?意味や記載事項の内容について解説

「定款(ていかん)」は、会社設立に関連する用語のひとつです。会社を設立する上で、定款の意味をある程度は理解していることが求められます。もちろん専門家に会社設立を任せることもできますが、定款は設立の際だけでなく、設立後もさまざまな場面で重要になるためです。今回は、会社を設立しようとしている方などに向けて、定款について端的にわかりやすく説明しました。ぜひご一読ください。

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定款とは

定款とは、簡単にいうと、会社の基本的なルールを定めた書類です。会社法によって、定款に記載すべき事項や公証人役場での認証などが定められています。

商号や所在地などの情報だけでなく、法人の決まり事なども記載されているため、いわば、法人における憲法的な意味合いを持ちます。

定款に記載する内容

ここでは、定款に記載する内容について見ていきましょう。

絶対的記載事項

定款に必ず記載しなければいけない絶対的記載事項は以下のとおりです。

【絶対的記載事項】

  • 目的(どのような事業を行うかなど)
  • 商号(法人名)
  • 本店の所在地
  • 資本金(設立時に出資される価格もしくは最低額)
  • 発起人の氏名又は名称及び住所

(会社法27条各項)

なお、「発起人(ほっきにん)」とは、会社設立の責任者のことを指します。
当然のことながら、責任者である発起人が定款の作成を行い、定款に記名押印しなければいけません。発起人が複数人いるときは発起人の全員が対象になります(会社法26条)。

相対的記載事項

相対的記載事項は、以下の金銭トラブルが起きやすいことに備えるために記載します。次の場合は、定款への正しい記載がないときは無効になってしまいます。

項目具体例
現物出資(げんぶつしゅっし)お金以外の出資。土地や車の出資など
財産引受(ざいさんひきうけ)設立成功を条件として会社が受け取る、または買う予定の財産のこと
発起人の報酬・特別利益設立成功時の発起人に対する報酬・利益
設立費用設立後に会社が負担する例外的な設立費用

(会社法28条各項)

補足として、設立では会社に出資して、会社をスタートさせるための財産を確保すると同時に、株主が出資した金額に応じて公平・平等に株式を受け取れることが重要です。この場合に、上記のようなことを行うと金銭トラブルにつながりやすくなります。

特に現物出資と財産引受は、お金以外の物(土地や車など)で行われるため金額がはっきりしないことが多いです。土地や車を相場以上の高い金額で出資できた場合は、他の出資者との間で不公平になるため金銭トラブルにつながります。

任意的記載事項

任意的記載事項は、任意で定款に記載する事項です。記載がなくても困ることはありません。

なお、定款は会社を設立した後でも変更することができますが、変更するためには「株主総会の特別決議」が必要です。ただし、公告についてなどの重要な事項は手続きが複雑になるので、あらかじめ記載しておきましょう。また、会社法では、ある程度自由に記載事項を決めることもできます。定款に記載しておくことで、有利になることも多いので、株主総会についてなど、記載したいことがある場合は記載しておきましょう。

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定款作成~会社設立までの流れ

会社設立は「定款作成」「定款認証」「法人登記」「会社設立」というステップをふむことになります。

法人登記の手続きの期限が2週間となっているものがあるため、逆算して、余裕をもって準備しましょう。次項では、各手続きにおける重要な部分を説明していきます。

定款作成

    定款作成の際に、定款に記載することは以下のとおりです。

  • 絶対的記載事項(会社法27条)
  • 相対的記載事項(会社法28条)
  • 任意的記載事項(会社法29条)
  • 法人登記で必要な記載事項(会社法910条)

まず絶対的記載事項を記載します。ここで漏れがあると法律的に欠陥になってしまうため必ず記載しましょう。

金銭トラブルが起きやすい相対的記載事項に該当する場合は、定款に金額や株式数、氏名などを記載します。特に複数人で会社を設立する場合は、独断ではなく全員で話し合い、議事録を記録しておくことが重要です。

そして、必要であれば任意的記載事項を記載します。会社設立後の定款変更で対応することもできます。任意的記載事項で必要となるかどうかは会社によりますが、会社設立後を想定すると自然と必要なことがわかる場合があります。

最後に、後述する法人登記の手続きの際に必要となる事項を記載します。絶対的記載事項と重なる内容もありますが、「発行可能株式総数」「代表取締役の氏名」などです。

定款認証

定款認証とは、公証役場の公証人が定款を認証することをいいます。

この手続きは株式会社を設立する場合に必要な手続きです。公証人の認証を受けることによって定款に法律的な効力が生じます。

補足ですが、持分会社といわれる株式を発行しない会社を設立する場合には、公証人の認証は必要ありません。持分会社は、「合名(ごうめい)会社」「合資(ごうし)会社」「合同(ごうどう)会社」の3つがあります。

法人登記

法人登記は、法務局で行う手続きです。

この手続きを行うためには認証された定款だけでなく、法人の印鑑届出書や出資金が払い込まれたことを証明する書類などが必要です。

また、前述したとおり法人登記の手続きには、登録免許税という費用がかかります。登録申請1件につき最低でも15万円はかかるため不備がないように十分に注意しましょう。

補足として、法人登記の手続きで会社設立の日が決まります。会社設立の日付を指定したい場合は、法人登記の手続きから逆算して事前に定款などの必要書類を準備しましょう。

会社設立

法人登記の手続きが終わると、法務局から「登記事項証明書」が発行されます。これで「法人」として会社が認められたことになります。会社設立についてはこれで完了しましたが、設立後にはさらなる手続きが必要です。参考までに、その内容などを挙げておきます。

提出先内容
税務署設立の届出、青色申告の届出、源泉徴収
年金事務所厚生年金、健康保険
公共職業安定所(ハローワーク)雇用保険
労働基準監督署労災保険
各省庁必要であれば業種の認可申請の手続き

定款の作成例などの詳しい内容は、次の記事に記載されています。こちらを、ご参照ください。

定款変更する際の手続き

株式会社の設立後に、定款を変更することがあります。

定款変更は、株主総会の特別決議で認められた場合にのみ行うことができる、ハードルの高いものであるため、原則、公証人の認証は必要ありません。

ただし、本店所在地の変更のように、変更内容によっては、登記の手続きや再度公証人の認証が必要な場合があるので注意しましょう。

定款変更の手続きについては、次の記事で詳しく解説しています。こちらを、ご参照ください。

定款の作成や変更にかかる費用

次に、定款の作成や変更にかかる費用について見ていきましょう。

定款の作成にかかる費用

定款の作成にかかる主な費用は「定款認証手数料」「収入印紙代」「定款の謄本代」です。それぞれ次のようになります。

定款認証手数料資本金100万円未満:3万円
資本金100万円以上300万円未満:4万円
その他:5万円
(2021年以前は、一律5万円)
収入印紙代4万円(電子定款認証の場合は0円)
定款の謄本代2,000円程度(部数による)

司法書士などに作成を依頼する場合は、別途、司法書士費用がかかります。

そのほか、設立登記の際には、登録免許税15万円もしくは資本金×0.7%(株式会社の場合)の登録免許税が必要です。

定款変更にかかる費用

定款変更は、原則、株主総会の特別決議により行うため、費用はかかりません。しかし、商号変更や目的の変更など、登記が必要な場合は、原則3万円の登録免許税が必要です。

定款は「会社の憲法」ともいえるほど重要なもの

定款は、会社の基本的な決めごとを記載した、いわば「会社の憲法」といえるものです。定款の記載事項には、絶対的記載事項、相対的記載事項、任意的記載事項の3つがありますが、どれも重要なものです。定款を作成する場合には、記載内容をしっかりと考える必要があるでしょう。

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よくある質問

定款とは何ですか?

定款とは、簡単にいうと、会社の基本的なルールを定めた書類のことです。会社法によって、記載内容などが決められています。詳しくはこちらをご覧ください。

定款に記載すべきこととは何ですか?

商号や事業目的などです。定款の記載内容には大きく分けて、絶対的記載事項、相対的記載事項、任意的記載事項の3つがあります。詳しくはこちらをご覧ください。

定款の作成にかかる費用にはどのようなものがありますか?

定款認証手数料、収入印紙代、定款の謄本代などがかかります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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