- 作成日 : 2023年4月7日
たばこ屋を開業する流れ・手続きは?必要な許可や資金についても解説!
たばこ屋を開業したいと思ったとき、どんな許可が必要なのかご存じでしょうか。
どんな流れで手続きをすれば失敗しないのか知りたい人も多いのではないでしょうか。
この記事では、たばこ屋を開業するにあたって必要な書類や手続きについて解説していきます。これからたばこ屋を開業したいと思っている人や、お店でたばこ販売したい人には参考になることでしょう。ぜひ、最後まで読んでください。
目次
たばこ屋を開業するメリットは?
たばこ屋を開業するメリットを以下の4点が挙げられます。
値引き競争がない
たばこは日本たばこ産業株式会社(以下、JT)から仕入れることになりますが、販売価格が全国共通となっているため、値引き競争がありません。
大都会のお店で買うたばこも田舎の山奥のコンビニエンスストアで買うたばこも同じ金額です。たばこは、同業他社との値引き競争がない形で販売できるので、比較的参入しやすいでしょう。
利益が安定している
一般的な商品を販売する場合、他社の販売価格と比較しながら値引きが強いられ、値引きをすることで利益が削られることもあります。
一方で、たばこの利益は、10%未満ではありますが、値引きができないため、安定して利益を確保しやすい点はメリットといえるでしょう。
お客さんがお店を見つけてくれる
喫煙者の中には、自らたばこを販売しているお店を探します。タバコ屋が自ら新商品のPRや他社との差別化をあまり注力しなくても「たばこを売っている」とアピールをすれば、購入する人がたばこ屋に立ち寄る可能性が高いでしょう。
たばこにまつわる商品が売れやすい
たばこを買い求める人の中には、ライターやコーヒーなども一緒に買ってくれることがあります。たばこにまつわる商品も扱っていれば、たばこと一緒にそれらの商品も買ってもらうことも可能です。
たばこ屋を開業する流れ・必要な手続きは?
たばこ屋を開業する場合、財務大臣の許可が必要です。ここでは、具体的に開業の流れと、必要な手続きを説明していきます。
開業する所在地を管轄する財務局に必要書類や許可の相談をする
たばこ屋を開業するにあたって、開業予定地を管轄する財務局に相談しましょう。
日本全国に財務局の担当がいます。財務省のホームページには、具体的な部署名や電話番号一覧も明記されているため確認しておきましょう。
たばこ屋の開業にあたり許可を得るために必要な書類
たばこ屋を開業するにあたって、許可を得るための必要書類があります。たばこ屋を開業する場合、個人の場合と法人の場合では必要書類がそれぞれ異なります。
個人の場合は、住民票の抄本またはこれに代わる書類が必要であり、法人の場合であれば、法人の登記事項証明書や定款などの用意が必要になります。
このように個人の場合と法人の場合では、開業の許可に必要な書類が異なるため、不明な点があれば財務省に相談する方がいいでしょう。
必要書類の記載方法は、最寄りの日本たばこ産業株式会社の支社に相談する
たばこ屋の開業にあたり、必要書類の記載方法で不明な点があれば、最寄りのJTの支店に出向き相談しましょう。なお、JTの支社は、関東、東海、近畿など全国に支店を構えています。
たばこ屋を開業するために必要な資金は?
たばこ屋を開業するためには、財務大臣の許可を得ることが開業資金はいくら用意したらいいか気になる人も多いのではないでしょうか。ここでは、たばこ屋を開業するために必要な資金についてご紹介します。
登録免許税
たばこ屋を開業するにあたっては、15,000円の登録免許税の支払いが義務づけられています。手数料といった登録免許税以外に許可申請に必要な費用は、基本ほとんどかかりませんが、実際に開業する場合は、財務省の関連情報をチェックしておくと安心です。
(※登録免許税の金額は、2023年3月時点の情報をもとに記載しています)
たばこの仕入れ
たばこ屋を開業するにあたっては、たばこを仕入れる必要があります。
どの程度のテナントを借りるのかによって、仕入額は大幅に変わりますが、目安として30万円~50万円の仕入れが発生すると考えていいでしょう。
たばこは複数の種類があるため、大量に複数の種類を仕入れてしまうと過剰在庫になってしまいます。喫煙者やコンビニエンスストアのオーナーなどに搬入する銘柄を相談し、人気の銘柄は多めに仕入れ、人気がない銘柄は少なめにするなど在庫調整するようにしましょう。
テナントの賃料
テナントの賃料をいくらにするかによって、開業資金は大きく異なります。
例えば、自宅の1階を店舗に改装してたばこ屋を始める場合は、賃料は発生しません。
しかし、都心部にテナントを借りてたばこ屋を開業する場合は、当然賃料も高くなります。
最低でも賃料6カ月分は資金を用意しておくことをおすすめします。賃料が8万円の場合、余裕を持って最低6カ月分の賃料に相当する48万円の資金を用意しておけば安心です。
テナントのリフォーム代
テナントを借りる場合、リフォーム代は借主が負担することがあります。また、飲食店だったテナントを借りる場合、大幅なリフォームが必要になるかもしれません。
全てのたばこ屋の開業リフォームで共通しているとはいえませんが、たばこ屋を開業する際のリフォーム代は、安く抑えられる場合があります。例えば、スケルトン物件(=壁紙や間仕切りなど何もない物件のこと)を外注に頼らず自分たちでリフォームを施したり、居抜き物件(=前の借主が営業していた状態で内装および設備が残されている物件のこと)を選んだりすることで、資金に余裕を持たせることができる可能です。
人件費
人件費も開業資金に含まれます。開業時に従業員をたくさん抱えてしまうとコストはかさむ一方です。
経営が安定するまでは従業員は雇わない工夫をしましょう。どうしても従業員が必要な場合は、アルバイトを雇うなどして最小限に抑える方がいいでしょう。
その他
開業資金には、広告費や消耗品費などのコストもかかります。ただし、たばこ屋の特徴として、お客さんが店舗を探してくれるという特徴があるので、広告宣伝費は最小限に抑えることも可能です。
たばこ屋の開業に失敗しないためのポイントは?
たばこ屋の開業を始める上で失敗しないための主なポイントは、次の2つです。
初期費用をかけすぎない
開業に失敗しないためには、開業初期の費用をかけすぎないことがとても重要です。たばこを大量に仕入れたり、店舗改装にお金をかけすぎたりすることは失敗の要因になります。
たばこ屋の売上が安定してからコストをかけることもできますので、開業初期にはコストはあまりかけず、スモールスタートを意識しましょう。
ランニングコストを考える
たばこ屋を失敗しないために大切なのは、人件費や賃料などといったランニングコストのかけ方を考えることです。
開業初期の雇用する人数のコントロールができないと、たばこ屋も失敗に終わります。売上が少ないにも関わらず、人件費だけがかかる状態を作ってしまうのも望ましくありません。
また、街の中心部や人気エリアでたばこ屋を開業すると、賃料がかさみがちです。もし、そのようなエリアで集客が難しくなると、利益も思うように上がらないこともあり、経営を圧迫するリスクがあります。利益の大半が賃料の支払いになる場合もあるでしょう。
このようなことを踏まえて、ランニングコストのかけ方を慎重に考えていきましょう。
たばこ屋開業を成功させるにはコストを抑える工夫が必要
これからたばこ屋を開業させて安定した経営をしたいなら、工夫をしながら初期費用とランニングコストは抑えつつ、たばこ以外の商品と一緒に販売するのも一つの手です。このような取り組みによって、客単価や集客力のアップにつながる見込みがあります。ホームページなどでたばこを販売していることを情報発信していれば、お客さんが利用しやすくなるでしょう。
まずは、たばこ屋開業の登録免許税を支払い、一人でも始められる物件探しをします。たばこ屋を小さく始めて、大きく伸ばすことを意識すれば、成功につなげることができるでしょう。
よくある質問
たばこ屋を開業する流れ・必要な手続きは?
たばこ屋を開業する場合、最寄りの財務省の窓口に相談に行きましょう。開業に必要な書類などを教えてもらい手続きを始めましょう。詳しくはこちらをご覧ください。
たばこ屋の開業に失敗しないためのポイントは?
たばこ屋を失敗しないためには初期費用とランニングコストを抑えましょう。開業初期から人を雇ったり、高いテナントを借りたりしないことが失敗しないために重要です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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