- 更新日 : 2021年5月7日
屋号の決め方のポイント

店をもつ、となったときに最初に考えるのは、その店の名前「屋号」です。店の「顔」として見られるものにもなりますので、どんな名前にするのか、よく考えてよりよい名前をつけたいものです。ただし、好きな名前をつければよい、というものでもありません。
屋号は宣伝広告のひとつでもあると考えると、注意すべきことも見えてきます。ここではその屋号の決め方のポイントをいくつか紹介します。
目次
屋号とは
屋号とは、個人事業主が店舗・事務所を新たに開く際につける「名前」のことです。「○○医院」「○○オフィス」「○○事務所」など街中でもよく見かけるこれらが屋号になります。個人事業主にとっての、フリーランスのカメラマンなどであれば「芸名」「ペンネーム」みたいなものも屋号です。
また、屋号は法律上つけなくてはいけないものではありません。しかし、個人はつけなくても構わないのですが、法人では商号が必要となりますので、将来法人化を考えているようであれば最初からつけていた方がいいですし、屋号があるということで信頼を得られることもありますので、つけておきましょう。屋号の変更自体はすぐにできます。
屋号の決め方のポイント
最初に、屋号の決め方の決まり事ですが、こちらは特に禁止事項はありません。ですが、近所に似たような名前の店があればわかりにくいですし、大企業や有名なキャラクターの名前等を使うなどは、他人の商標権を侵害することにもなります。トラブルの元になるような屋号は避けましょう。
ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字、数字のほか、&や・などの特定の符号も使うことができます。
屋号の決め方のポイント(1):覚えやすい名前にすること
屋号は、その店の、その事業の「顔」です。覚えてもらいやすいものにしましょう。語呂がよいものをつけるとよいでしょう。事業内容が分かる名前にする名前だけを聞いても事業内容がわからないのでは、覚えてもらえる可能性は少ないといえます。事業内容とつながりのある名前にすることをおすすめします。単純なようですが、「○○医院」「○○電機」などであればすぐに何の店かわかり、覚えてもらえやすいのです。
個人事業主の場合は自分の名前を屋号に組み込むことも多いようです。たとえば、○○さんが開業した鮮魚店なら「○○鮮魚店」というのも覚えやすくて店主がだれなのかも一目瞭然です。ただし、個人事業主が屋号をつける場合は、「会社」を想像させるような屋号の決め方は認められていません。たとえば、「○○社」「××会社」などの屋号はつけられないので注意が必要です。
屋号の決め方のポイント(2):他との区別ができる名前にする
同じような名前の店が近くにあると、区別しにくいこともあり、トラブルの元になる可能性もあります。また、印象的な屋号の方が記憶に残ります。事前に、近所の屋号がどんなものなのか、調べておくとよいでしょう。
屋号の決め方のポイント(3):発音しやすい名前にする
屋号は電話や営業等で、最初に口にする言葉です。発音しやすく、聞きとりやすいものがよいでしょう。英単語などを使う場合、誰にでもわかるような単語を使うなどしてみてください。
屋号の決め方のポイント(4):読みやすい名前にする
難解な漢字を使ったり、聞きなれない単語を使ったりすると、覚えてもらいにくくなります。これも宣伝広告の観点からあまりすすめられた名前のつけかたとはいえません。常識的に読めるレベルの漢字、読み方を採用しましょう。
まとめ
屋号は店の「顔」です。最初にお客様に覚えてもらわなくてはいけないものですので、必要以上に長いものや、欧文表記で読みにくい屋号などは事業内容によっては避けた方がよいでしょう。
事業内容、対象顧客などに合わせて考えるのは大切です。客層の年代・性別・地域なども考慮にいれましょう。近くに類似屋号がないかどうかは、電話帳で調べたり、登記所の商号調査簿を見てみたりするとよいでしょう。
広範囲での事業展開があるようでしたら、インターネットでつけてみたい屋号を検索してみると、類似屋号の検索もできますし、その屋号がよくあるものでしたらインターネット上では他の店に紛れてしまい、自分の事業が検索上位に登場しないことになります。
屋号を決定する前に、一度検索してみることをおすすめします。屋号の変更はできますが、継続して多くの人に覚えて親しんでもらうことが事業発展につながります。また、何度も屋号を変更すると事業が安定していないなどの印象を与えることにもなります。是非、継続して使い続けられる屋号をつけて、大切に使ってください。
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