• 作成日 : 2017年3月28日

NPO法人とは?NPO法人制度の概要と定義

NPOとは「Non-Profit Organization」または「Not-for-Profit Organization」の略称で、非営利活動団体と翻訳することができます。
日本ではこの活動をする団体のうち、国に法人格を認められた団体をNPO法人(特定非営利活動法人)と呼び、NPO法人制度に基づいて様々な優遇措置を与えています。
NPO法人を設立するためには制度についての理解が必要不可欠です。ここでは設立前に知っておくべき制度の概要を解説します。

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NPO法人制度の概要

NPO法人制度設立の目的

日本のNPO法人制度は、平成10年12月に施行された「特定非営利活動促進法」に基づいて定められています。
この法律の目的は、特定非営利活動を行う団体に対する法人格の付与やボランティア活動をはじめとする市民の自由な社会貢献活動としての特定非営利活動を促進することです。この法律の誕生により、法人の名のもとに取引等を行うことができるようになり、団体に対する信頼が高まりました。
その後NPO法人の数の増加と社会的な存在感の高まりに対応するべく、平成24年4月1日に最初の大幅な法改正が行われ、平成28年6月には「特定非営利活動促進法の一部を改正する法律」が成立・施行されています。
人々の生活が多様化していく中で特定非営利活動の重要性は今後も高まっていくと考えられています。

「特定非営利活動」とは?

NPO法人の前提とは「特定非営利活動」です。特定非営利活動促進法によれば特定非営利活動とは、次の項目に該当するもののうち、不特定多数の人の利益につながることを目的とする活動であるとされています。

一 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
二 社会教育の推進を図る活動
三 まちづくりの推進を図る活動
四 観光の振興を図る活動
五 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
六 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
七 環境の保全を図る活動
八 災害救援活動
九 地域安全活動
十 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
十一 国際協力の活動
十二 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
十三 子どもの健全育成を図る活動
十四 情報化社会の発展を図る活動
十五 科学技術の振興を図る活動
十六 経済活動の活性化を図る活動
十七 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
十八 消費者の保護を図る活動
十九 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
二十 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

(特定非営利活動促進法 別表(第二条関係))
不特定多数の人の利益につながる活動であっても、ここに挙げられている活動に当てはまらなければ、特定非営利活動とは認められません。

「特定非営利活動にかかる事業」と「その他の事業」の区別

NPO法人は「非営利」という言葉がついているため、利益を追求する活動はしてはならないと考えられがちです。しかし、法的にはNPO法人の営利目的の活動は禁止されておらず、特定非営利活動に支障がない程度であれば認められています。
「特定非営利活動に支障がない」と証明するためにNPO法人は「特定非営利活動にかかる事業」と「その他の事業=営利につながる事業」を会計上はっきりと区分し、処理する必要があります。
明瞭な会計処理はNPO法人として認められるか否かにおいて、重要なポイントの1つとなっています。

各国の非営利法人制度

日本のNPO法人と米英独の非営利法人の制度比較

(備考)非課税事業以外の事業には通常の法人税が課税される。また、非課税資格が認定されていない法人についても営利・非営利にかかわらず通常の法人が課税される。
(注1)上記の団体の他、非課税資格を得られる団体は、米国ではない告歳入法第501条(c)等に限定列挙されている。
(注2)本来事業には、団体の本来の目的を達成するために付随的に行われる事業を含む。
(注3)給与支給時にチャリティ団体への寄附金額を天引きする制度や寄附者の納税額の一部を国が当該団体に支出する制度がある。
(注4)所得税の40%と個人住民税の控除の合計。個人住民税は、都道府県が指定した寄附金は4%、市町村が指定した寄附金は6%、双方が指定した場合は10%控除される。
※本資料のアメリカ、イギリス、ドイツについては、平成22年第2回市民公益税制PT資料5を元に作成。3国について2010年1月現在の制度。

(引用元:日本のNPO法人と米英独の非営利法人の制度比較|内閣府NPOホームページ)
上表は日本とアメリカ・イギリス・ドイツの非営利法人制度を比較したものです。他国と比べてみると日本の非営利法人制度はずいぶん違いがあることがわかります。
第一に他国では法人として認められる事業内容に、必ず慈善事業や宗教関係の事業が盛り込まれています。これに対し、日本にはそれらは含まれていません。
第二に団体への優遇措置の範囲ですが、日本が最も狭くなっており、収益事業は非課税対象事業とは認められず、投資収益に関しても原則課税となっています(「本来事業」には団体の本来の目的を達成するために付随的に行われる事業も含まれます)。
一方で寄付金優遇措置に関しては他国と同程度の制度が整っていると言えます。こうした他国と日本の制度上の違いも理解しておけば、NPO法人設立の可否やタイミングを考えるうえで役に立つはずです。

NPO法人を設立するには

NPO法人設立には「認証」が必要

NPO法人を設立するためには所轄庁の認証が必要です。その手続きについて定めているのが認証制度です。認証を受けるためには、まず定められた書類と申請書を所轄庁に提出し、審査を受けなくてはなりません。提出書類の一部は受理日から2ヶ月間市民が自由に閲覧できるよう公表されます。
審査の基準は「特定非営利活動を行うことを主たる目的とすること」「10人以上の社員を有し、社員の資格の得喪に関して、不当な条件を付さないこと」などです。この審査ののち、3ヶ月以内に認証の可否が通知されます。
認証を受けてから2週間以内に登記を行えば、晴れてNPO法人として活動できるようになります。

NPOの認定制度

NPO法人の中には「認定NPO法人」と呼ばれる法人があります。認定NPO法人とは寄付促進による活動支援のための税制上の優遇措置を認められた法人のことです。
このための手続きなどを定めているのが認定制度です。認定を受けるためには所轄庁の条例に定められた事業年度分の寄附者名簿や認定基準に適合することを説明する書類などを提出し、認定を受けなくてはなりません。
また設立後5年以内のNPO法人に対する税制上の優遇措置を認める「特例認定NPO法人制度」というものもあります。これらを活用すれば、より円滑な団体の活動が可能になるでしょう。

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まとめ

NPO法人と一口に言っても法律には様々な「特定非営利活動」が定められていたり、「認定NPO法人」「特例認定NPO法人」などの特別なNPO法人も存在します。NPO法人設立を検討している人は、自分がしようとしていることが制度の適用を受けられるかをあらかじめ知っておく必要があるでしょう。

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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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