• 更新日 : 2024年6月12日

学童保育の事業計画書の書き方は?テンプレートを基に記入例を解説

学童保育所を開きたいけれど、事業計画書の書き方で困っていませんか?事業計画書は自治体に開業の許可を取る場合や、金融機関から融資を受けたい場合などに必要なことがあります。

本記事では学童保育の事業計画書の書き方やポイントを詳しく解説します。

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学童保育向けの事業計画書・創業計画書テンプレート・作成例のダウンロード方法

事業計画書_テンプレート

学童保育の事業計画書とは?

学童保育の事業計画書には以下の目的があります。

  • 申請に使用する
  • 事業の見通しを立てる
  • 金融機関からの融資を受ける

申請に使用する

学童保育の事業計画書は、自治体への開業の申請に必要です。必要な書類は自治体によって異なりますが、事業計画書のほかにも以下などの書類が必要です。

  • 収支予算書
  • 職員名簿
  • 有資格者の資格証明の写し

スムーズに自治体へ届出を出せるよう、事業計画書では開業の目的や運営方法などを具体的に説明しましょう。

事業の見通しを立てる

学童保育の事業計画書は事業の見通しを立てるために役立ちます。

事業計画書を作成するに当たり、収入や支出を整理し、どのくらいの期間でどの程度利益が出るのかを予想します。利益の予想は事業を運営するうえで欠かせません。

事業の見通しを立てることで余裕のある運営ができるようになり、保護者や児童にも満足してもらえるサービスを提供できるようになります。

金融機関からの融資を受ける

学童保育の事業計画書は金融機関からの融資を希望している場合にも準備しておきたい書類です。事業計画書を提出することで収支やビジョンがわかりやすくなり、返済能力の有無を金融機関が判断しやすくなります。

「この人にならお金を貸しても大丈夫」と思ってもらえるよう、現実的で妥当性の高い事業計画を作成してください。

学童保育の事業計画書のひな形、テンプレート

学童保育の事業計画書の書き方は?テンプレートを基に記入例を解説無料登録後のページにある「会社設立ナビ」にて、学童保育向け事業計画書を含む、40種類以上の事業計画書をダウンロードしていただきますので、ぜひお気軽にご利用ください。

公認会計士監修のもと、学童保育の事業計画に必要な項目を網羅しています。

学童保育の事業計画書の書き方・記入例

学童保育の事業計画書には以下の事項が必要です。

  • 創業の動機・目的
  • 職歴・事業実績
  • 取扱商品・サービス
  • 取引先・取引関係
  • 従業員
  • 借入の状況
  • 必要な資金と調達方法
  • 事業の見通し(月平均)

それぞれの書き方を詳しく説明します。

創業の動機・目的

学童保育を開業する動機・目的を記載しましょう。

なぜ学童保育がその地域に必要だと思ったのか、どのようなサービス・価値を社会に提供したいのかをなるべく具体的に書いてください。開業の目的が明確なほうが自治体への申請や金融機関での審査が通りやすくなります。

事業計画書を読んだ人に、開業したい熱意が伝わるよう意識しましょう。

職歴・事業実績

創業者の職歴や事業実績を記載します。職歴や事業実績は、開業する学童保育が成功するかどうかを判断する重要な要素です。

これまでに学童保育や認定こども園など、子どもに関する施設で働いた経験があれば、施設の概要や業務内容も積極的に記載するとよいでしょう。

取扱商品・サービス

開業する学童保育の具体的なサービス内容を記載しましょう。近隣のほかの施設を調査し、差別化することが大切です。自施設だからこそ提供できるユニークなサービスを考えてみてください。

児童や保護者、地域全体にとってどのように貢献できるかが事業計画書を読んだ人にしっかり伝わるよう意識しましょう。

取引先・取引関係

取引先・取引関係には「〇〇市〇〇町の一般住民」と書きます。預かりの対象となる児童の通う小学校が決まっている場合は「〇〇小学校の児童および保護者」のように記載してもよいでしょう。

従業員

現時点で採用が決まっている職員の人数や今後採用予定の人数を記載します。

学童保育では、放課後児童支援員の資格を持った人材を配置しなければいけません。最低でも児童40人程度に対して放課後児童支援員1人+補助員1人が必要です。採用計画は放課後児童支援員の資格保有者を優先に十分な職員数を確保できるよう進めましょう。

借入の状況

金融機関から融資を受けている場合、または受ける予定がある場合は金額と返済計画を記載します。

必要な資金と調達方法

必要な資金には、開業に当たって発生する支出を書きます。たとえば、以下が必要な資金に該当します。

  • 家賃
  • 設備費
  • 広告費
  • 人件費

調達方法には、自己資金や融資などの金額を記入します。必要な資金と調達方法の合計額が最終的に一致するように計画してください。

事業の見通し(月平均)

事業の見通しには、開業直後と事業が軌道に乗ってからの収支を記載します。以下それぞれの金額を書き、1ヶ月の利益を計算しましょう。

事業の見通しは理想ではなく現実的な金額を書いてください。あくまでも見通しであり、実際の利益と必ずしも一致するわけではありませんが、できる限り正確に見通しを立てましょう。

学童保育の事業計画書作成のポイント

学童保育の事業計画書を作成するときは、以下の点を意識しましょう。

  • 学童保育所の基本方針を明確にする
  • 商圏調査を行う
  • 損益分岐点を想定する
  • 小学校や地域との連携を図る
  • 児童、職員、親の交流を深める
  • 安全の確保に努める

学童保育所の基本方針を明確にする

運営と核となる学童保育所の基本方針を明確にしましょう。基本方針を明確にすることで職員とのコミュニケーションや経営的な判断が実施しやすくなります。

学童保育で大切なのは児童が安全に放課後を過ごせるようにすることです。そのうえでどのような環境を子どもたちに提供したいのか、保護者や地域にとってどのような存在になりたいのか考えてみましょう。

自施設の理想的な姿を考えることで、どのような考えや信念を設定すればよいかが明らかになっていきます。

商圏調査を行う

学童保育を開業する地域を対象に、人口比率や福祉サービスなど地域の特徴や競合施設を調査しましょう。商圏調査を実施することでターゲットとニーズが明らかになり、地域で必要とされているサービスの提供ができます。

商圏調査が不十分だと利用者が集まらず、事業を順調に進められません。事業が軌道に乗らないと、利用者や職員など多数の人に悪影響が及ぶリスクがあります。綿密な商圏調査を行い、求められているサービスが順調に提供できるようにしましょう。

損益分岐点を想定する

損益分岐点とは収入と支出がぴったりと一致し、利益がゼロになる売上高のことです。損益分岐点を想定することで赤字を避けられます。

学童保育所の収入は利用者が支払う会費が中心です。利用者が増えることで収入も増えていきます。利用者を増やすためには広告費が必要となるので、収入と支出のバランスをしっかり計算しましょう。

小学校や地域との連携を図る

学童保育は小学校や地域との連携も大切です。それぞれが子どもたちのために協力し合うことで理想的な環境に近づけます。

預かる児童について、健康面や行動面で何か心配な点がないか小学校と積極的に情報共有しましょう。小学校や学童保育所周辺に住む人とも交流し、子どもたちを見守ってもらえるような環境を作ることも大事です。

事業計画書の作成時点から小学校や地域に協力を求め、社会全体で子どもたちが過ごしやすい環境を作れるようにしましょう。

児童、職員、親の交流を深める

児童や職員、保護者の交流を深めるようなイベントや仕組みも事業計画書の作成時点で考えてみましょう。児童・保護者の両方にとって安心できる場所を作るには、それぞれとの密なコミュニケーションと信頼関係が大切です。

連絡帳や親子で参加できるイベント、職員と保護者の面談など、交流を深める方法を検討してみてください。

安全の確保に努める

子どもたちの安全を守るため、セキュリティ面の対策や費用を事業計画書に含めましょう。思わぬ事故や事件に巻き込まれないよう、防犯カメラの設置や児童全員を見守るための十分な数の職員の確保などが必要です。

安全確保のための費用もしっかり支出に含め、安心安全な運営ができるよう努めましょう。

学童保育の事業計画書は細かく記載しよう

学童保育の事業計画書は自治体への届出や金融機関の審査などに必要です。事業の見通しや児童にとって過ごしやすい環境を作るためにも大切なので、なるべく細かく記載するようにしましょう。商圏調査をしっかり行い、ターゲットやニーズも調べてください。

学童保育の事業計画書のテンプレートは以下から無料でダウンロード可能です。テンプレートに沿って必要な項目を記載し、開業の準備をしましょう。


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