• 更新日 : 2023年11月29日

コンビニ経営の仕組みは?オーナーの年収やメリット・デメリットも解説!

コンビニ経営の仕組みは?オーナーの年収やメリット・デメリットも解説!

コンビニ経営で儲かるためには、商品の品揃えや在庫管理、経営者としての視座などが必要です。コンビニ経営のフランチャイズの仕組みやオーナーの年収、メリット・デメリットや失敗事例、経営のコツなどを今回は解説します。セブン-イレブンやローソンなどの開業資金も比較しているため、オーナーに挑戦したい方はぜひ参考にしてください。

コンビニ経営のフランチャイズの仕組みは?

コンビニを経営したい場合は、フランチャイズに加盟して開業するケースが一般的です。

そもそもフランチャイズとは、本部である「フランチャイザー」と、加盟店である「フランチャイジー」が契約を結び、「ロイヤリティ」という加盟料を支払うことにより、本部の商標使用権や商品、サービスの販売権などが得られるシステムを指します。

加盟店にとっては本部のブランド力や商品、ノウハウなどを利用できるため、ゼロから開業するよりも早く軌道に乗せやすく、知識や経験がなくても開業に挑戦しやすい方法です。本部にとっては、効率よくブランド展開ができるというメリットがあります。

コンビニ経営のフランチャイズでは、オーナーがコンビニチェーンの加盟店として本部と契約し、契約内容に従ってコンビニを開業・経営します。オーナーは、ロゴ・商品・経営ノウハウなどを利用する対価として、本部にロイヤリティの支払いが必要です。

コンビニオーナーは儲かる?

コンビニオーナーを目指している多くの方が気になるのが、儲かるかどうかでしょう。
ここではコンビニオーナーと店長の違いや、コンビニオーナーの年収目安について解説します。

コンビニオーナーと店長の違い

コンビニオーナーと店長は、イコールであるとは限りません。コンビニの経営者として店舗経営を担う立場が、コンビニオーナーです。フランチャイズの契約者とも言えます。

一方の店長は、現場でもっとも責任を持つポジションです。コンビニオーナーが店長を務めることもあれば、経営はコンビニオーナーが担当し、現場の監督者として店長を別で雇うケースもあります。店長を別に雇う場合、店長は雇われ店長となり、コンビニオーナーとイコールではありません。

コンビニオーナーの平均年収

コンビニオーナーの年収は、約600万〜700万円とされています。もちろん、立地がよく利用者が多いコンビニであれば、多くの売上が見込めるため、なかには1,000万円を超えるオーナーも存在します。一方で売上が少なければ、年収がそれ以下になる可能性もあり、一概に稼げるとは言えません。

フランチャイズの場合には、本部にロイヤリティを支払わなければならない点を踏まえて年収目安を考えましょう。ロイヤリティには定額を支払うパターンと、売上のうち一定割合を支払うパターンなどがあります。前者の場合、売上が上がらなくてもロイヤリティを支払わなければなりません。後者の場合は、売上が上がるほどロイヤリティの金額もアップするため、売上の割にオーナーの手元に残る金額は少ないというデメリットがあります。

土地や建物をオーナーが用意する場合は売上の20〜40%程度、本部が用意する場合は40〜60%程度と、かなりの額が必要になる点は理解しておきましょう。

コンビニ大手の開業資金を比較!

ここでは、コンビニ大手3社の開業資金を解説します。

  • セブン‐イレブン
  • ファミリーマート
  • ローソン

コンビニ大手各社でそれぞれ必要な開業資金が異なり、契約タイプもさまざまです。本部のサポート体制にも違いがあるため、フランチャイズでの開業を目指している方は、比較検討したうえで契約先を決めましょう。説明会も実施されているため、まずは説明会に参加することをおすすめします。

セブン‐イレブンの開業資金

セブン-イレブンには、土地・建物をオーナーが用意するAタイプと、本部が用意するCタイプの2つの契約タイプが存在します。

Aタイプの場合は315万円(税込)、Cタイプの場合は260万円(税込)が開業資金として必要とされています。Cタイプでは、そのほかにも引っ越し代や生活費として150万円程度の資金が必要です。

水道光熱費80%や不良品原価相当額の15%を本部が負担するなど、セブン-イレブンは開業後の資金面バックアップが手厚いのが特徴です。

参考:株式会社セブン-イレブン・ジャパン
株式会社セブン-イレブン・ジャパン よくあるご質問

ファミリーマートの開業資金

ファミリーマートの場合、契約時必要資金は150万円です。内訳は元入金(両替金・商品代金の一部となる)のみであり、加盟金や開店準備手数料は2020年2月に廃止されています。

そのほかにも、開店時にストアスタッフ募集や許認可申請などで50万円ほど、店長研修受講時の交通費・宿泊費、2〜3ヶ月程度の生活費も必要です。

内装設備工事費用をオーナーが負担するプランの場合、契約時必要資金を含め1,000万円程度を手元資金として用意できることが要件とされています。オーナーが全てを負担するプランも存在し、その場合はさらに開業資金を用意しなければなりません。

参考:Family Mart
Family Mart ファミリーマート新規加盟時の「加盟金」及び「開店準備手数料」を廃止

ローソンの開業資金

ローソンの場合、加盟金が税抜で100万円(うち研修費が50万円、開店準備手数料50万円)、開店準備金が約50万円必要です。土地や建物は本部がすべて用意してくれます。

ただし家族で独立したい方向けの家族加盟支援制度や、経験を積んでから独立したい方向けのFCオーナー・インターン制度、1人で独立したい方向けのローソンキャリア独立制度など、独立支援制度を利用することで、加盟金100万円が全額免除になります。

開業資金がほかに比べて安いのが、ローソンの特徴です。

参考:LAWSON

コンビニ経営のメリットは?

コンビニ経営のメリットは以下のとおりです。

  • 安定した売上が期待できる
  • フランチャイズなら、本部から手厚いサポートを受けられる
  • 多店舗展開を目指せる

特にフランチャイズで経営する場合、本部のサポートやネームバリューを活用できるため、初心者にも挑戦しやすいのがメリットです。

コンビニ経営のメリットについて、以下に解説します。

安定した売上が期待できる

コンビニは食品や生活必需品を取り扱っており、多くの方にとって必要な存在です。コンビニに通うのが習慣となっている方も多く、景気や流行にあまり左右されないため、安定した需要が見込めます。リピーターを獲得しやすく、安定した売上が期待できるのは大きなメリットです。

特に近隣に競合が存在しないエリアに出店する場合は、高い需要が期待できます。

フランチャイズなら、本部から手厚いサポートを受けられる

フランチャイズで開業する場合、本部から手厚いサポートを受けながら開業できます。開業前に研修が行われ、店舗経営に必要な知識を身につけられるため、店舗経営未経験の方でも挑戦しやすいのがメリットです。

また本部のネームバリューを活用できるため、自身でゼロからコンビニを立ち上げる場合に比べて集客に困ることもあまりないでしょう。

多店舗展開を目指せる

コンビニ経営の大きなメリットの1つは、多店舗展開を目指せる点です。コンビニ経営に慣れ、現場の責任者である店長を雇えるようになると、複数店舗を経営できるようになります。多店舗展開を目指せる点は、経営者として手腕を振るいたい方にとっては大きな魅力です。

多店舗展開を実現するためには、人材育成が欠かせません。

コンビニ経営のデメリットは?

コンビニ経営には、上記のようなメリットがある一方、以下のようなデメリットもあります。

  • 24時間営業が基本である
  • フランチャイズの場合、中途解約には違約金が発生する

コンビニ経営のリスクも把握したうえで、挑戦するかどうかを決めましょう。コンビニ経営のデメリットについて、ここでは解説します。

24時間営業が基本である

多くのコンビニが、24時間365日営業しています。開業した後は、休まず経営を続けなければなりません。

経営に慣れて店長を雇えるようになると、現場管理は店長に任せられるため、ある程度の余裕が生まれます。

はじめのうちはオーナー自ら店舗に立ち、接客や商品の発注などに携わらなければなりません。そのため体調管理が必須であり、無理をして体を壊してしまうと経営を続けられなくなるリスクがあります。

フランチャイズの場合、中途解約には違約金が発生する

フランチャイズの場合、本部との契約期間は10〜15年ほどと比較的長い傾向にあります。中途解約には違約金が発生すると定めているところがほとんどであるため、「気軽に挑戦してすぐにやめる」ということはできません。中途解約になると、収入がなくなるどころか、違約金により資金も減ってしまう点には注意が必要です。

なお契約期間が長いため、年齢制限として60歳以下という条件を課している本部も存在します。

コンビニ経営の失敗例は?

コンビニ経営を始めたからといって、成功するとは限りません。コンビニ経営で失敗しないためには、失敗例を知ることが大切です。

コンビニ経営の失敗例として、以下の3つのケースを紹介します。

  • 環境変化に対応できず失敗してしまう
  • 家族経営に失敗して家族が崩壊してしまう
  • コンビニオーナーとしての視座が足りない

失敗例を理解し、コンビニ経営の成功に活かしましょう。

環境変化に対応できず失敗してしまう

はじめは順調でも、競合の登場や周辺施設の移転といった環境変化に対応できず、コンビニ経営に行き詰まってしまうケースがあります。売上が低下して人材も十分に確保できなくなると、コンビニ経営を続けることは難しくなってしまいます。開業の際には、開業時の状況だけでなく、将来を見据えて経営計画を立てることが大切です。

家族経営に失敗して家族が崩壊してしまう

アルバイトの人件費を削るため、家族に運営を手伝ってもらう場合もあるでしょう。しかし、無料あるいは格安の人件費で家族に長時間働いてもらう状態が続くと、家族関係に亀裂が入ることがあります。家族経営にはリスクがあるため、家族経営に失敗して家族が崩壊してしまわないよう、なぜ家族でコンビニを経営するのかについては常に考えることが必要です。

コンビニオーナーとしての視座が足りない

コンビニオーナーとしての資質が足りず、失敗してしまうケースもあります。コンビニオーナーはアルバイトではありません。ただやるべきことをこなすのではなく、日々サービスの質を改善したり、先を見据えて経営計画を立てたりする必要があります。人材教育にも熱心に取り組む必要があり、コンビニオーナーには経営者視点でコンビニを運営することが求められるのです。

コンビニ経営に成功するコツは?

競合が多いコンビニ経営では、集客を高める工夫や廃棄処分を減らす工夫が不可欠です。なんとなく経営を始めるのではなく、成功するコツを押さえて、店舗経営に取り組みましょう。

ここでは、コンビニ経営で成功するための以下のコツについて解説します。

  • 食品の在庫管理に注意する
  • 地域や客層、季節に応じて取扱商品を決める
  • 本部と良好な関係を築く

食品の在庫管理に注意する

コンビニ経営でポイントとなるのが、在庫管理です。過剰に仕入れてしまうと、捌ききれず、多くの在庫を抱えることになってしまいます。コンビニでは食品の取り扱いが多く、食品の売れ残り在庫は廃棄処分になってしまう点に注意が必要です。

利益率があまり高くないパンや弁当などの在庫管理には、特に気をつけなければなりません。

しかし利益率が低く廃棄ロスのリスクがあるからといって、仕入れを極端に減らしてしまうのも危険です。品切れが続けば、利用者はほかのコンビニに流れてしまうでしょう。廃棄ロスを減らしながら販売数を増やすためには、正確な販売予測と適正な在庫管理が欠かせません。

売りたい商品はポップを作成して目立たせる、といった工夫も必要です。

地域や客層、季節に応じて取扱商品を決める

コンビニがあるエリアの客層によって、取り扱うべき商品は異なります。たとえばオフィス街にあるコンビニなら、文房具の取り扱いを増やしたり、ランチ用におにぎりやサンドイッチ、お弁当を多めに仕入れたりすることが必要です。周辺にスーパーがないエリアに出店する場合は、惣菜やパンの取り扱いを増やせば多くの顧客を集められるでしょう。

季節によって、商品構成を変えることも大切です。夏はアイス、冬はおでんや肉まんなどの温かい食べ物を充実させる必要があります。

本部と良好な関係を築く

フランチャイズの場合、本部と良好な関係を築くことが重要です。本部との約束を守り、ブランドイメージを守って経営する必要があります。利益につながるようなアイデアや提案がある場合は積極的に本部に共有し、お互いが事業拡大に向けて積極的に取り組めるような関係性構築に努めましょう。

本部から一目置かれる存在になれば、複数店舗経営を希望する場合も、要望を受け入れてくれる可能性が高まるでしょう。

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コンビニオーナーとして経営に挑戦してみよう

今回はコンビニオーナーとして経営に挑戦したい方に向けて、フランチャイズの仕組みやコンビニオーナーが儲かるかどうか、コンビニ経営のメリット・デメリットや成功するコツなどを解説しました。

コンビニを経営する際には、フランチャイズに加盟して開業する方法が一般的です。本部のサポートやブランド力を活かして開業できるため、初めて店舗経営に挑戦する方にも取り組みやすい方法と言えます。今回紹介した失敗例や成功のポイントを踏まえて、店舗経営に積極的に取り組みましょう。

よくある質問

コンビニ経営の仕組みは?

フランチャイズでコンビニを経営する場合は、本部と契約を結び、本部の商標や商品、ノウハウなどを利用する対価としてロイヤリティを支払う仕組みです。詳しくはこちらをご覧ください。

コンビニオーナーの平均年収は?

コンビニオーナーの平均年収は、売り上げにもよりますが、約600万〜700万円とされており、なかには1,000万円以上稼ぐコンビニオーナーも存在します。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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