- 更新日 : 2023年12月5日
理学療法士が起業・独立するには?作業療法士のサロン開業方法も解説
理学療法士・作業療法士はリハビリテーションの専門家ですが、理学療法士・作業療法士の名称を名乗って開業することはできません。しかし、他の業務であれば独立して起業することは可能です。例えば、デイサービスや介護予防などの予防理学療法、サロン開業、セミナー開催などさまざまな方法があります。
開業方法や起業家として成功するコツ、失敗例、期待できる年収について説明します。
目次
理学療法士・作業療法士は起業できる?
理学療法士や作業療法士は、医師の指示の下でリハビリテーションを行う仕事です。そのため、自らが代表者となり、リハビリテーション施設を開業することはできません。
しかし、理学療法士や作業療法士が起業できないというわけではありません。理学療法・作業療法以外の仕事、例えばリラクゼーションやエステなどの健康関連や美容関連の仕事であれば、医師の指示が不要なため独立開業できます。
理学療法士・作業療法士が起業する方法は?
理学療法士や作業療法士は、医師の指示を必要としない仕事であれば開業できます。理学療法士・作業療法士に多い起業方法としては、次のものが挙げられます。
- サロン開業
- フリーランス
- デイサービス
- セミナー
それぞれの起業方法について説明します。
サロン開業
整体院やリラクゼーションサロン、エステサロンなどは、特別な資格がなくても開業できます。理学療法士や作業療法士ならではの知識を活かすことによって差別化を図り、独立開業するのもおすすめの方法です。価格設定や内装などを工夫したり、施術担当者を増やしたりすることで、年収1,000万円を目指すことも可能です。
なお、自宅を改装してサロンにすると、賃料を抑えられます。その場合の必要経費や確定申告については、次の記事をご覧ください。
フリーランス
フリーランスの理学療法士・作業療法士として働く方法もあります。個人で医療機関や介護事務所に営業をしなくてはいけませんが、サロンを開業するよりは賃料や改装費がかからないため、初期費用が少なく参入ハードルも低い方法です。
多くの医療機関や介護事務所と契約し、相当数の施術を担当できる場合は、年収1,000万円も夢ではありません。しかし、理学療法士や作業療法士として働きつつ、営業もこなすのは負担が大きいのも事実です。
経営が軌道に乗るまでは、副業として働くことも検討してみましょう。本業で基本となる収入を確保しておけば、依頼が少ないときでも生活に支障が及びにくくなります。
デイサービス
訪問看護ステーション、デイサービス、放課後等デイサービスは、事業所の人員基準や設備基準を満たせば誰でも開業できる施設です。理学療法士・作業療法士としての知見やスキルを活かし、独自性のある施設として開業してみるのはいかがでしょうか。
ただし、訪問看護ステーションやデイサービス、放課後等デイサービスは、赤字経営の施設も多いため差別化が不可欠です。丁寧に事業方針やサービス内容を決め、利益を生む施設に仕上げていきましょう。
セミナー
理学療法士・作業療法士としての知見を活かし、健康関連のセミナーを開催することもできます。公共の施設を借りてセミナーを開催したり、オンラインセミナーを実施したりしてみましょう。
ただし、セミナーをコンスタントに開催することは難しいため、副業の位置づけで開始することがおすすめです。本業で収入を確保しつつ、休日などに副業としてのセミナーを開催すれば、赤字経営になるリスクを軽減できます。
理学療法士・作業療法士が起業するときの失敗例
自己実現や自由度の高い働き方を求めて、起業する理学療法士や作業療法士は少なくありません。しかし、必ずしも成功するとは限らない点に注意が必要です。起業に失敗する例をいくつか紹介します。失敗を回避するヒントにしてください。
リハビリ
医療機関や介護事務所と契約し、フリーランスの理学療法士・作業療法士として働くケースもあります。リハビリテーションの専門家である理学療法士・作業療法士としてのスキルを買われ、多くの契約を獲得できる可能性もあるでしょう。
しかし、ニーズがあったとしても、経営がうまくいくかどうかは別の問題です。移動時間が多く施術の時間が少なくなる、職員とうまくいかずに契約更新が難しくなるなど、想定外のトラブルが起こることもあります。
広告
リラクゼーションサロンやエステサロン、整体院などのサロンを開業するときは、類似施設も多いため、しっかりと宣伝広告することが大切です。「技術力が高いから、そのうちお客様が来るだろう」と過信して宣伝活動をしないと、いつまでも来客数が増えず、収入も安定しない可能性があります。
また、広告費をかけすぎて失敗することもあります。ホームページやランディングページなどを開設して集客するのはよいのですが、ウェブ広告にお金をかけすぎると収益率が下がり、サロンの維持が難しくなるかもしれません。
価格・収入
価格設定も大切なポイントです。安すぎると収入を得にくくなりますが、高すぎると集客が難しくなります。周辺のサロンの価格なども参考に、適切な金額に設定するようにしましょう。
顧客がつくのか不安なときは、まずは副業という形で始めるとリスクを軽減できます。例えば、休日のみに開業することからはじめ、手ごたえを得てから本業にシフトするといった方法が得策です。
理学療法士が独立開業して成功するためのポイント
理学療法士・作業療法士が独立開業する場合、スキルだけでは成功できません。明確なビジョン、ビジネスモデル、集客、立地などのいずれもが大切といえます。
丁寧に計画を立ててから開業することも大切です。まずは副業として始めて、軌道に乗ってから独立するほうがよいでしょう。
また、集客のための宣伝活動も大切です。例えば、チラシを印刷して近所の飲食店やスーパーなどに置かせてもらったり、駅前やショッピングセンターなどで配布したりできます。宣伝費が高額になりすぎないように注意しつつ、固定客がつくまでは知名度を高めるための活動を地道に実施していきましょう。
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理学療法士・作業療法士が起業する方法を知って、安心して開業手続きをしよう!
理学療法士や作業療法士が起業する方法は1つではありません。自分に合う起業方法を見つけ、丁寧かつ明確なビジョンを描いてから起業するようにしましょう。
開業準備については次の記事で詳しく説明しています。ぜひご覧ください。
よくある質問
理学療法士・作業療法士は開業できる?
理学療法士・作業療法士は医師の指示の下でリハビリテーションを行う仕事のため、理学療法士・作業療法士の名称では開業できませんが、他の仕事であれば開業できます。詳しくはこちらをご覧ください。
理学療法士・作業療法士におすすめの起業の種類は?
エステサロンやリラクゼーションサロン、デイサービス施設などの開業ができます。また、セミナー講師やフリーランスの理学療法士・作業療法士として働くこともできます。詳しくはこちらをご覧ください。
理学療法士・作業療法士が起業に失敗しないためのコツは?
収益が出るのか丁寧に見積もることが大切です。また、最初は副業として始めて、軌道に乗ってから本業とすることでリスクを軽減できます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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