- 更新日 : 2024年9月3日
定時株主総会の招集通知とは?ひな形を基に書き方や電子化について解説
定時株主総会の招集通知とは、定時株主総会を開催する際に株主総会の開催要項・議案を株主に対して周知するために送付する通知のことです。この記事では、株主総会の種類や定時株主総会の招集通知の書き方などを紹介します。
目次
定時株主総会の招集通知とは?
定時株主総会の招集通知とは、株式会社が定時株主総会を開催する前に、株主総会の開催要項・議案を株主に周知するために送付する通知のことを指します(会社法第299条1項)。
株主総会は、株式会社における意思決定の最高機関です。株主総会の構成員であり議決権を有する株主・投資家に対し、議決権を適切に行使する機会を保証することは企業の責務と言っても過言ではないでしょう。
定時株主総会招集通知を株主総会の開催に先駆けて送付すれば、株主は出席に向けた予定調整や議案に対する準備・検討を行う期間が得られます。招集手続きに不備があった場合は、株主総会決議が取り消されてしまう事態になりかねないため、法律・法令を遵守するようにしましょう。なお、株主全員の同意がある場合は、招集通知を省略することも可能です。
定時株主総会とは
「株主総会」とは企業における最高意思決定機関であり、会社の実質的な所有者である株主によって構成される機関を指します。重要事項の決定機関には取締役からなる「取締役会」もありますが、株主総会は取締役会よりも上位の機関です。
株主総会には「定時株主総会」と「臨時株主総会」の2種類があります。それぞれ開催する目的やタイミングが異なることに留意しましょう。
◆株主総会の種類
定時株主総会
毎事業年度の終了後に、必ず行う必要がある株主総会です(会社法296条1項)。
定時株主総会の開催時期・期限に関する明確なルールはありませんが、会社の「定款」で定めることが一般的です。日本では、「3月に決算、6月後半に定時株主総会開催」といったように、事業年度終了から3か月ほど経過した時期に開催する企業が多く見られます。
臨時株主総会
定時株主総会のタイミング以外で開催される株主総会です。臨時株主総会は重要性・緊急性の高い決定事項がある場合に招集するものであり、必要に応じていつでも招集可能です(会社法296条2項)。
開催時期に関しても制限はなく、取締役会が必要に応じて招集を決めることになります。
定時株主総会の招集通知のひな形、テンプレート
定時株主総会招集通知(定時株主総会招集ご通知)に記載する内容は法律で定められているため、記載漏れを防ぐためにもひな形・テンプレートを活用することがおすすめです。マネーフォワード クラウドが提供する無料のテンプレートをぜひ活用してください。
定時株主総会の招集通知の書き方
定時株主総会招集通知には、会社法第299条4項で定められた次の4つの記載事項(法定記載事項)を必ず記載する必要があります。
◆定時株主総会招集通知における法定記載事項
(1)株主総会の日時・場所 |
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株主総会の開催日時や開催場所を記載します。開催する年月日や時刻、場所の住所や開催する部屋の名称なども、正確かつ明確に記載しましょう。 |
(2)株主総会の目的事項・当該事項(議題・議案) |
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株主総会を開催する目的や、総会の議題・議案について記載します。当期の事業報告や監査結果報告などの報告事項、決算報告書の承認や取締役の任期満了に伴う改選・選任などの決議事項のように、総会で報告・決定する事項を記載しましょう。 |
(3)議決権の行使に関する事項(書面投票・電子投票) |
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株主総会を欠席する株主に向けて、書面投票や電子投票など議決権を行使するための案内を記載します。議決権行使書用紙の使用方法や返送の方法・期限なども明確に記載しておきましょう。 |
(4)その他の事項 |
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議決権の代理行使や、不統一行使(複数の議決権をもつ株主が賛成と反対の両方の票を投じること)に関する事項を定めたときは、その取り扱いについて記載します。株主が代理行使・不統一行使をするための方法や、必要となる書類などについて記載しましょう。 |
定時株主総会招集通知の電子化について
定時株主総会招集通知の電子化とは、株主の了承を得た上で、書面に代えてメールやツールなどの電磁的方法で株主総会の招集通知を送付することを指します。株主ごとに個別に承諾を得る形式であるため、定款を変更する必要はありません。書面の印刷や郵送にかかるコストも抑えられるでしょう。
また、株主総会参考書類等のPDFをWebサイトに掲載し、招集通知に当該サイトのアドレスを記載して株主に資料をダウンロードしてもらう方法(電子提供制度)もあります。招集通知の添付書類を減らせるためコストダウンができ、多くの情報を早く株主に届けられるというメリットがありますが、定款の変更が必要となることに注意しましょう。
定時株主総会の招集通知には法定記載事項を必ず記載する
定時株主総会の招集通知は、株式会社が株主に対して株主総会の開催要項・議案を周知するための通知を指します。定時株主総会招集通知には、会社法第299条第4項で定められた法定記載事項を記載する必要があります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
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