法人が印鑑証明を取得するための4つの方法

印鑑証明書は、個人と同様に、法人についても不動産の売買や契約など、重要な取引をするのに必要です。印鑑証明を受けるには、会社実印の印鑑登録をする必要があります。

法人の印鑑登録の方法と、印鑑証明書の請求の方法について解説します。

法人の印鑑登録の方法

個人の印鑑登録であれば、市区町村で行いますが、法人の印鑑登録は、印鑑届書を法務局に提出します。商業登記法第20条では、登記の申請書に押印すべき者(会社の場合は代表取締役等、その他の法人の場合は理事等)は、あらかじめその印鑑を登記所に提出しなければならない、としています。

しかし、印鑑登録申請は会社設立と同時に行うことがほとんどなので、登記の申請と同時に提出することが可能です。

印鑑届書

会社の設立登記といっしょに法務局に印鑑届書を提出し、会社実印の登録申請を行います。印鑑届書には、商号、印鑑提出者の氏名、代表者個人の印鑑登録済みの印鑑が必要です。添付資料として市区町村長が3ヶ月以内に作成した、代表者個人の印鑑証明書が必要になります。(参照:印鑑届書の記入例(PDF)|法務省)

登録できる印鑑

登記所に提出する印鑑の大きさは、一辺の長さが1cmから3cmの正方形に収める必要があります(商業登記規則第9条第3項)。また、印鑑は照合に適するものでなければなりません(同規則第9条第4項)。

実印と社印

登録する実印は、代表者印です。一般的に丸形で、円の内側に「代表取締役之印」といった文字があり、その外側の円に会社名が刻印されています。大きさは上述のとおり一辺の長さが1cm から3cm の正方形に収まるものです。

これとは別に、請求書や領収書などに押印する四角い社印や、また銀行口座に使う銀行印、会社住所の記載があるゴム印を用意することが一般的です。
印鑑を複数用意するのは、リスク分散のためです。印鑑を1つだけに絞っていると、印鑑を使用する機会が増えるごとに悪用されたり、紛失する可能性が高まります。そのため、多くの会社では上記4つの印鑑を用意しています。

印鑑カードの交付

法人が実印登録をすると、会社設立の登記終了後に「印鑑カード」が法務局から発行されます。これを発行してもらうには「印鑑カード交付申請書」を作成し、窓口に持参します。

法人の印鑑証明書の取り方

法人の印鑑証明書の取得方法には、法務局の窓口で申請する方法、証明書発行請求機による請求、郵送により請求する方法、そしてオンライン申請の4つがあります。

印鑑証明書の請求は、原則として会社代表本人しかできませんが、委任を受けた代理人でも可能です。委任状は不要ですが、印鑑カードの提示が必要となります。

窓口で申請する方法

①印鑑登録証明書交付申請書に会社の商号、会社等の住所、印鑑提出者の資格・氏名・出生年月日、および印鑑カード番号を記載します。

②決められた手数料額に当たる収入印紙(登記印紙も使用できます)を貼り付けます。

③印鑑カードを添えて、法務局の窓口に提出します。

証明書発行請求機で請求する方法

法務局の窓口に証明書発行請求機が設置されている場合には、登記事項証明書等交付申請書の記載をすることなく印鑑証明書を受け取ることができます。

郵便で請求する方法

印鑑証明書を郵便で請求するには、申請書と収入印紙のほか、返信用の封筒・郵便切手が必要となります。その場合でも印鑑カードの提出が必要です。

オンライン申請

印鑑証明書をオンライン申請するには、法人の電子証明書を取得する必要があります。

電子証明書とは電子的に身分を証明するもので、電子的な印鑑のような役割です。

法人の電子証明書を取得するには、法務局への電子証明書の申請を行います。発行手数料等が発生しますが、一度取得してしまえば郵便請求などに比べて一回の手間と費用が抑えられます。

また、オンラインで申請した印鑑証明書の交付方法は、指定した住所に郵送で受け取る方法、受取先として指定した登記所か、法務局証明サービスセンターの窓口で受け取る方法があります。
(参照:登記・供託オンライン申請システム|法務局)

まとめ

印鑑登録と印鑑証明書の請求における個人と法人の手続きの違いは、個人の請求先が市区町村である一方、法人が法務局であることであり、それ以外はほぼ同様の手続きです。

印鑑証明書は重要な取引をする場面で必要になってきますので、会社設立の登記の際に一緒に印鑑登録手続きをするようにしましょう。

監修:田中 宏征 (公認会計士 / 税理士 )

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