- 作成日 : 2022年7月1日
開業準備に必要なこととは?オープン前までにすることリスト
個人事業主として開業を決めた場合、開業準備として何が必要なのでしょうか?この記事では、開業までに必要な開業届、融資関連、印鑑など種々の事項とそれらの経費の取扱いについて解説します。店の創業までの種々の準備事項のリストアップする際の資料として、ご活用下さい。
目次
開業準備に必要なことリスト
個人事業主として開業するにあたって必要なことは、大まかに言うと、資金調達、店舗選定、印鑑作成、必要書類の提出などがあります。これらを順に説明します。
なお、ここでは実店舗のある例としていますが、ネットショップなどの場合には、インターネット上での店舗の準備が必要です。
開業資金を調達する
事業を始めるにあたって、まずは開業資金の準備が必要です。
そのために目標を決めてコツコツと目標額まで達成できた場合は問題ありませんが、事業開始のチャンスはどこにあるかわかりません。思いがけず良い物件が先に見つかった場合など、開業資金がまだ達成できない段階で事業スタートさせたほうが良いケースもあります。
そのような場合に安心して利用できる、公的金融機関からの創業融資や行政機関などの補助金・助成金について見てみましょう。
なお、開業や開業資金については、次の記事をご参照ください。
日本政策金融公庫の創業融資
日本政策金融公庫では、中小企業・小規模事業者の資金調達に活用できる様々な制度を提供しています。
特に「新規開業・スタートアップ支援資金」では、女性、若者、シニアの方や廃業歴等があり創業に再チャレンジする方、中小会計を適用する方など、幅広い方の創業を支援しています。条件を満たすかどうか、一度詳細を調べてみましょう。
補助金・助成金
補助金も助成金も国や地方自治体から一定の条件にあてはまる人からの申請をもとに、支給されるものであり、原則返済は不要なお金です。
このうち補助金は、主として経済産業省や地方自治体により実施されます。経済産業省などでは年度の予算額を決定し、それに沿って補助金を募集する仕組みとなっています。一般的には、年に何度か募集があり、申請書を提出し、審査を受けて採択されると事業が実施できます。そこで支給申請し、給付される流れです。書類審査の結果により支給されない場合もあります。
これに対し、助成金とは主として厚生労働省や地方自治体により実施されるものが多く、補助金よりもやや募集規模が小さい場合が多いと言えます。助成金が補助金と少し異なるのは、一般的に助成金は受給要件を満たしておれば申請することによって基本的に受給できるところです。
補助金・助成金についての詳細は、以下の記事をご確認ください。
店舗物件を選定する
実店舗が必要な事業となると、その事業にふさわしい店舗物件を探さなくてはなりません。建物を借りるにあたっては、立地により家賃などが大きく異なるだけではなく、不動産仲介業者を介在するかどうかでも支払額は異なります。
まずは、入居したい場所や店の広さ、家賃上限を決めましょう。家賃の上限を決めるときは、売上に連動しますので物件を探す時点で、どこまで事業計画に信憑性があるのかが問われます。
手探りの部分が多少あったとしても、その事業を始めるにあたって、ある程度現実的な売上や経費を計算できるように調査しておきましょう。たとえば、飲食店であれば客単価や客席回転率など、計算の柱を決めておきましょう。
次に、実際に複数の不動産仲介業者などから、希望物件がないかあたります。重要なことは実際に自分の足で現地に行って、確かめることです。日当たりや人通りなどを実地で見るより確かなことはありません。選定にあたっては複数を比較検討するようにしましょう。
契約にあたっては初期費用も必要なため、妥当な物件、納得いく条件であるところを根気よく探します。
印鑑を作成する
個人事業主となるにあたって、契約書、請求書や領収書など、印鑑が必要となることがあります。このような場合に、プライベートで利用している印鑑でも問題ありませんが、区別して事業用の印鑑を準備しておくことをおすすめします。ただし、職務で使う印鑑を登録する制度がある弁護士や司法書士などの場合は別です。
融資を受けたり、不動産の契約を締結したりする場合に必要となる実印をまだ作っていない人は、この機会に実印を作成し、印鑑登録をしておきましょう。
開業届など税務署に提出する税務関係書類などについては、一部のものを除き押印が廃止されました。下記の書類は税務署に提出する開業届の上半分ですが、押印欄がないことがわかります。

引用:[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続、個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控え用)|国税庁
なお、印鑑の作成についての詳細は、次の記事などを参考にしてください。
開業届などの必要書類を提出する
まずは、「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」が必要です。開業後、1ヶ月以内に提出します。
この開業届は対象先が国ですが、同様に、都道府県税事務所にも「事業開始等申告書」を提出しなければなりません。都道府県によって期限などが異なる場合もあるため、税事務所に確認しておきましょう。
次に、提出が望まれるのは、種々の税務上の特典が受けられる「青色申告承認申請書」です。原則として、開業から2ヶ月以内に所轄税務署に提出します。さらに、このとき「電子申告等開始届出書」も併せて提出しておくと、青色申告と電子申請により、最高65万円までの所得控除が可能となります。
それ以外にも事業開始に伴い提出する書類には、要件によってさまざまですが、許認可等を除き次のようなものがあります。
| 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 | 事務所開設から1ヶ月以内 | 家族や従業員に給与を支払う場合 |
| 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 | 特になし | 毎月支払う源泉所得税を年2回にまとめて納付する場合 |
| 青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書 | 原則として適用年の3月15日まで | 家族に支払う給与を経費にする場合(青色申告に限る) |
| 消費税課税事業者選択届出書 | 開業した年の年末 | 消費税の課税事業者となる場合 |
なお、必要書類についての詳細は、以下の記事をご確認ください。
開業準備にかかった費用は経費にできる?
個人事業主の場合、事業を始める前に準備にかかった費用を開業費と呼びます。開業費は、まだ事業の取引が始まる前ですが結果的には経費として取り扱えます。
開業費の流れは、次のようになります。
- 自己資金(元入金と言います)の中から必要経費を支払う
- 開業日の日付で開業費を資産として計上する
- 決算時に開業費を取り崩し、開業費償却として経費計上する(金額は任意)
つまり、一旦「開業費」という科目で資産に計上しますが、開業年に全額経費として計上したり、または、開業直後は売上が少ないため翌期以降の経費として持ち越したりすることができるわけです。
この「開業費」については、貸借対照表に残高が計上されます。
国税庁のサイトにも開業費については、次のように説明があります。
(開業費の取り崩しについては)
「その下限が設けられていないことから、支出の年に全額償却してもよく、全く償却しなくてもよいと解されます。」
開業準備にかかる費用の詳細は、次の記事をご確認ください。
開業までに個人事業主として準備すべきことを確認しましょう
個人事業主となると、開業前は準備で忙しく、開業後は事業運営でさらに忙しいと思います。
始めた事業を自信をもって続けていくには、準備段階からきちんとすることが大切です。そのためにも、開業前のスケジュールも引いて、やるべきこととその達成度を管理しておきましょう。
よくある質問
個人の開業準備にはどんな項目がある?
資金調達、店舗選定、印鑑作成、必要書類の提出などがあります。詳しくはこちらをご覧ください。
開業にあたり最初に提出すべき書類は?
事業に必要な許認可を除き、まずは「個人事業の開業・廃業等届出書」を税務署に提出します。詳しくはこちらをご覧ください。
開業費とは何ですか?
事業を始める前に準備にかかった費用を開業費と呼び、結果的には経費として取り扱えます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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