- 作成日 : 2025年9月16日
創業融資の成功報酬は違法?出資法との関係や税理士・行政書士に依頼する相場も解説
創業融資を確実に受けるため、成功報酬で支援を請け負う専門家の存在が注目されています。しかし、「融資の成功報酬は違法ではないのか?」「特に高額な手数料を請求されないか?」といった不安や疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、創業融資における成功報酬の仕組み、出資法との関係性、そして税理士や行政書士といった専門家へ依頼する際の費用相場について分かりやすく解説します。
目次
創業融資における成功報酬の仕組み
成功報酬とは、創業融資の申請が通り、実際に資金調達が完了した際にのみ専門家へ支払う費用のことです。融資が実行されなければ原則として費用は発生しないため、依頼者側のリスクが低い報酬体系といえます。
一方、着手金は、業務を開始する段階で支払う費用であり、融資の結果にかかわらず返金されないのが一般的です。両方の費用を設定している事務所もあれば、完全成功報酬制を採用している事務所もありますので、契約前に確認が必須です。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気のガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
補助金をまるっと理解!会社設立時の補助金ガイド
補助金の概要や各制度の内容に加え、会社設立直後の企業でも使いやすい補助金や実際の活用事例などについてまとめました。
「使えたのに知らなかった!申請が漏れてた!」といったことを防ぐためにも、会社設立時の資金調達方法の一つとしてお役立てください。
事業計画書完全ガイド
事業計画書を作成するメリットや記載すべき項目、数値計画、具体的な作成ポイントなど、実用的な計画書作成のコツをまとめました。
資金調達を検討されている方・事業を始めようとしている方に多くダウンロードいただいておりますので、ぜひお気軽にご利用ください。
起業家1,040人への調査でひも解く!先輩起業家が一番困ったことガイド
マネーフォワード クラウド会社設立では、会社設立の経験がある方1,040名に対して、会社設立に関する調査を実施しました。
先輩起業家が悩んだ部分や、どのように会社設立を行ったかを、定量的に分析していますので、ぜひご活用ください。
会社設立時に決めることチェックリスト
「会社設立時に決めることチェックリスト」では、会社設立の基本事項や、株式会社・合同会社別の決めることチェックリストなどを、1冊にまとめています。
図解でカンタンにまとめており、完全無料でダウンロードいただけます。
創業融資代行サービスの支援内容
創業融資代行サービスは、単に書類作成を手伝うだけではありません。金融機関の視点を踏まえた事業計画書の策定支援、説得力のある数値計画の作成、面談の事前準備や想定問答集の作成、そして金融機関とのやり取りの仲介など、融資実行の可能性を高めるための多角的な支援を提供します。
これにより、起業家は煩雑な手続きから解放され、本来の事業準備に集中できるという大きなメリットがあります。専門家の知見を活用することで、自己流で申請するよりも高い確率での資金調達が期待できます。
創業融資の成功報酬と出資法の関係
「創業融資の成功報酬は違法?」という疑問が生じる背景には、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」、通称「出資法」の存在があります。
出資法では、金銭の貸借の媒介手数料の上限を「当該貸借の金額の百分の五に相当する金額」と定めています。つまり、融資の仲介手数料が融資額の5%を超えてはならないと規定されており、これに違反すると罰則の対象となるため、違法性の懸念が生じるのです。
参考:出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律|e-Gov 法令検索
出資法違反に該当する悪質なケース
出資法違反となるのは、着手金、コンサルティング料、成功報酬など、名目を問わず、融資の媒介に関して受け取る手数料の総額が融資額の5%を超える場合です。例えば、着手金10万円と成功報酬が融資額の5%といった契約は、合計で5%を超えるため違法となります。
一部の悪質な融資コンサルタントは、この法律を知らない起業家に対して高額な手数料を請求することがあるため、契約時には報酬総額が融資額の5%の範囲内に収まっているか、細心の注意を払う必要があります。
適法な成功報酬型サービスの条件
専門家が提供する創業融資サポートが適法であるためには、報酬の総額が融資額の5%以内であることが絶対条件です。信頼できる専門家は、この法令を遵守して料金設定を行っています。
業務内容が融資の媒介ではなく、事業計画書作成などのコンサルティングであると主張する業者もいますが、実態として融資の成立を目的としている場合は出資法の規制対象と判断される可能性が高いです。
創業融資の成功報酬の相場
創業融資のサポートを依頼できる専門家は複数存在し、誰に依頼するかによって報酬の相場やサービスの質が異なります。
税理士に依頼する場合
税理士に創業融資を依頼する場合、成功報酬の相場は融資額の2%から5%程度が一般的です。税理士は資金調達の専門知識に加え、税務や会計の視点から精度の高い事業計画書を作成できる強みがあります。また、融資実行後も顧問契約を結ぶことで、継続的な経営サポートが見込めます。多くの税理士事務所では、顧問契約を前提に成功報酬を割引する料金体系を用意していることもあります。
行政書士に依頼する場合
行政書士も創業融資のサポートを行っており、その成功報酬は税理士と同様に融資額の2%から5%の範囲内で設定されることが多いです。行政書士は、許認可申請など、事業開始に必要な各種書類作成の専門家でもあります。そのため、飲食店の営業許可や建設業許可など、特定の許認可が必要な事業を立ち上げる際には、融資支援と合わせて依頼することで手続きを円滑に進められます。ただし、行政書士が税務相談や税務申告の代行を行うことは法律で禁じられています。
コンサルタントに依頼する場合
特定の資格を持たないコンサルタントも資金調達の成功報酬でサービスを提供しています。費用体系は様々ですが、相場はやはり融資額の2%から5%が目安です。しかし、中には出資法の上限を超える高額な手数料を請求する違法な業者も存在するため、依頼する際には特に注意が必要です。資格の有無だけでなく、過去の実績や契約内容を慎重に確認し、信頼性を見極めることが重要になります。
創業融資の成功報酬の違法性を正しく理解しましょう
創業融資における成功報酬での専門家への依頼は、違法性を正しく理解し、信頼できるパートナーを選ぶことで、起業家にとって非常に心強い選択肢となります。重要なのは、手数料の総額が出資法で定められた融資額の5%を超えないことを確認することです。その相場は2%から5%の範囲内が一般的です。
安易に融資コンサルを名乗る業者に頼るのではなく、資格の有無、過去の実績、そして契約内容をしっかりと精査し、納得のいく説明を受けられる専門家を選びましょう。適切な専門家の支援を受けることで、資金調達の成功確率を高め、事業の順調なスタートを切ることができます。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会社設立の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
赤字決算でも日本政策金融公庫の融資は受けられる?審査の対策や準備を解説
創業後まもなく赤字決算となってしまった場合、「もう融資は受けられないのではないか」と不安になる方も少なくありません。しかし、日本政策金融公庫では、赤字決算だからといって一律に審査を否決するわけではありません。赤字の背景や再建の見通しを丁寧に…
詳しくみる会社設立時の資金調達まとめ|自己資金・融資・出資の特徴や選び方を解説
起業や会社設立を考える際、多くの方が最初に直面するのが「資金調達」の課題です。どれだけ優れたビジネスアイデアがあっても、必要な資金を確保できなければ事業の実現は困難です。 本記事では、資金調達の基本的な考え方から代表的な手段、調達後の管理な…
詳しくみる医療法人の資金調達方法は?一般企業と異なる点や注意点を解説
医療法人の資金調達は、一般企業とは異なる特徴を持ち、特有の制約や課題が伴います。医療機器の導入や施設の維持には、多額の費用が必要となるため、安定した資金調達手段の確保が不可欠です。 本記事では、医療法人の資金調達の重要性や一般企業との違い、…
詳しくみる創業融資の申し込み期限はいつまで?事業開始後何年以内?
日本政策金融公庫の創業融資は、いつまでに申し込むべきなのでしょうか。創業後の特定のタイミングを過ぎると、利用できなくなるため注意が必要です。 日本政策金融公庫の創業融資の申し込みは、原則として事業開始後2回目の税務申告を終えるまでに行う必要…
詳しくみる起業にクラウドファンディングは使える?他の資金調達との違いも解説
起業の際に必要な資金調達には、クラウドファンディングも利用できます。インターネットを通じて不特定多数の人から資金を調達するサービスで、従来の方法では資金調達が難しい場合でも利用が可能です。 本記事ではクラウドファンディングの概要やメリット・…
詳しくみるフランチャイズの開業資金を調達する方法は?銀行融資や補助金について解説
フランチャイズオーナーとして開業するには、さまざまな初期費用の支払いに備えておく必要があります。資金の調達方法としては、日本政策金融公庫や銀行からの融資が一般的ですが、自己資金ゼロの状態でも資金調達できるかどうか気になる方もいることでしょう…
詳しくみる


