• 更新日 : 2026年4月15日

車にかかる税金とは?車の購入や維持で活用できる節税方法を解説【個人事業主・法人別】

Point車にかかる税金とは?どうすれば節税できる?

車にかかる税金は購入時と保有時に発生し、エコカー減税や経費計上で節税できます。

  • 購入時は消費税と重量税が発生
  • 環境性能割は廃止された
  • 事業用なら経費計上可

マイカー購入による節税は、一般の個人は不可。個人事業主や法人なら業務利用分を経費化できます。

車を購入・保有するには、消費税、自動車税、重量税などさまざまな税金がかかります。一方で、車の使い方や選び方によっては、それらの税金を軽減したり、購入自体が節税につながったりすることもあります。

特に事業用として車を導入する場合には、費用を経費として処理できるため、所得税や法人税の負担を減らす有効な手段となります。

この記事では、車にかかる税金の仕組みを整理しながら、個人・事業者それぞれの立場で実践できる節税の考え方を解説します。

目次

車の購入・維持にかかる税金は?

車を購入し所有する場合、取得時にかかる税金と保有中に継続してかかる税金があります。令和8年度税制改正では環境性能割の廃止などの見直しが行われ、購入時の税負担構造に変化が生じました。

【購入時にかかる主な税金】消費税と自動車重量税(初回分)

車を購入する際には、まず車両本体価格やオプション費用に対して消費税(10%)が課されます。以前は都道府県税である「環境性能割」が取得時に課税されていましたが、令和8年度税制改正により2026年4月1日以降の取得分から廃止されました。これにより取得時の税体系は簡素化されています。加えて、新車登録時には自動車重量税を車検期間分まとめて納付します。重量税は車両重量に応じて課税されますが、一定の燃費基準を満たすエコカーは減税対象となり、この減税措置は2028年4月30日まで延長されています。

【保有中にかかる主な税金】自動車税・軽自動車税・自動車重量税

車を所有している間は、毎年4月1日時点の所有者に対して自動車税(種別割)が課されます。普通車は排気量に応じた税額、軽自動車は一律税額が基本です。また、車検ごとに自動車重量税を納付します。さらに、ガソリン車の場合は燃料に対して揮発油税や軽油引取税が課され、実質的な維持コストとなります。なお、将来的には自動車税の課税体系を排気量中心から重量・環境性能重視へ見直す方向性が示されていますが、現行制度では従来の区分が維持されています。

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車に関する税金を節税するには?

車にかかる税金は避けられませんが、制度を正しく理解し、減税措置や補助制度を活用すれば負担を大きく抑えられます。ここでは、購入時と保有中に分けて節税方法を解説します。

【購入時にできる節税対策】エコカー減税・補助金の活用

2026年4月1日以降は環境性能割が廃止され、取得時の税負担は消費税と自動車重量税が中心となりました。そのうえで有効なのが、エコカー減税と各種補助金の活用です。電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)などは、燃費基準達成度に応じて自動車重量税が免税または軽減されます。

このエコカー減税は2028年4月30日まで延長されています。さらに、国のCEV補助金や自治体の電動車導入支援制度を利用すれば、数十万円規模の補助を受けられる場合もあり、減税措置との併用も可能です。充電設備設置への補助もあり、総合的な取得コスト削減につながります。

【保有中にできる節税対策】エコカー減税・グリーン化特例の適用

保有中の税負担を軽減するには、環境性能の高い車種を選ぶことが重要です。エコカー減税により車検時の自動車重量税が軽減・免除されるほか、グリーン化特例により翌年度の自動車税(種別割)が最大75%程度軽減される場合があります。2030年度燃費基準を高い水準で達成した車両が対象です。一方で、13年超のガソリン車などは重課措置により税額が増加します。そのため、減税対象車への計画的な買い替えは長期的な節税策になります。燃費基準達成ステッカーや税制適用区分を確認して選ぶことがポイントです。

個人事業主が車を購入すると節税できる?

個人事業主が車を業務に使う場合、その購入費や維持費を経費として処理でき、所得を圧縮することで節税につながります。ただし、すべてを無条件で経費にできるわけではなく、私用との区別や減価償却の処理など、正しいルールに基づいた計上が求められます。

業務で使う車は経費として計上できる

事業に使用する車は、購入費・自動車税・ガソリン代・保険料・車検費用・駐車場代など、幅広い支出を経費にできます。営業活動や資材の運搬など、業務に直接関連する車両であれば、これらの費用を事業経費として計上することで、課税所得が減り、所得税・住民税の節税効果が得られます。

私用との併用は「家事按分」で対応する

車を仕事と私生活の両方で使用している場合は、業務に使った割合だけを経費に計上する「家事按分」が必要です。たとえば月の走行距離が1000kmのうち400kmが業務用途であれば、関連費用の40%だけが経費として認められます。按分の根拠となる記録(走行距離・利用日数など)を残しておくことが重要です。

車両本体は減価償却で段階的に経費化する

購入した車の本体価格は高額資産となるため、一括で経費にはできません。税法上は「減価償却」によって、法定耐用年数にわたり各年の費用として計上します。例えば、運送事業用等以外の軽自動車を新車で購入した場合は4年、中古車ならより短い期間に分けて計上します。たとえば200万円の新車を個人事業主が購入した場合であれば、毎年50万円ずつ経費にしていくイメージです。

また、青色申告者であれば「少額減価償却資産の特例」を使って、40万円未満の車両についてはその年に全額経費にすることも可能です。中古の軽自動車などを購入する場合は、この特例を活用することで即時の節税効果が期待できます。

参考:少額減価償却資産の特例について|中小企業庁

法人が社用車を購入すると節税になる?

法人が業務で使用する車を購入すると、車両代や維持費を損金(経費)として計上でき、法人税などの課税所得を圧縮することが可能です。ただし、私的利用や高級車の扱いには注意が必要です。適切に管理・運用することで、節税効果を最大化できます。

社用車の費用は法人の損金として計上できる

法人が購入した社用車は、車両本体の購入費、税金、保険料、燃料代、整備費用などを経費として処理できます。これらの費用を損金として計上することで、当期の法人所得を圧縮し、法人税の負担軽減につながります。

車両の購入費は高額なため、税法上は「減価償却」によって複数年にわたって費用計上されます。法定耐用年数は車両の用途や構造などによって変わってきます。新車であれば法定耐用年数は2~6年であり、定率法で償却されていきます。

私的利用は経費として認められない

法人が所有する社用車は原則として業務用であることが前提です。経営者や従業員が私用で使用した分は、法人の損金として計上できません。たとえば、社長が社用車を使って家族旅行に出かけた場合、その費用部分は税務上否認される可能性があります。

さらに、その私的利用が給与として認定されると、役員賞与や従業員給与とみなされて追加の課税対象になる場合があります。これを防ぐには、業務利用と私用の区別を明確にし、使用記録や社内規定による運用ルールを整備することが重要です。

高級車も業務使用なら減価償却の対象になる

法人が高級車を購入した場合でも、業務上の必要性が説明できれば減価償却による損金算入が可能です。外資系企業や不動産業など、取引先への印象が重視される業種では、高級車が「業務上必要な接遇用資産」として認められるケースもあります。

ただし、業務に直接関係しない高級車を購入し、プライベート用途を含めて使用していると、経費として否認されるリスクがあります。購入目的や使用実態について合理的な説明ができるよう、使用記録や稟議書などを備えておくことが望ましいです。

一般の個人がマイカーを購入して節税できる?

原則として、一般の個人(給与所得者)が自家用車を購入しても、所得税や住民税の節税効果はありません。

車両の購入費用やガソリン代、メンテナンス費などは、税法上「生活に必要な支出(私的費用)」とみなされるため、年末調整確定申告で控除対象とはなりません。住宅ローン控除のような自動車購入に対する税控除制度も現時点では存在しないため、「車を買えば税金が戻る」というような仕組みはありません。

車の費用を経費にして節税するには?

事業で使用する車両に関する支出は、原則として経費計上が認められており、法人・個人事業主いずれの場合も、課税所得を減らして税負担を軽減する手段となります。

車の購入費や維持費を漏れなく経費に計上する

車を事業で使用している場合、以下のような費用を経費として計上することができます。

  • 車両購入費(減価償却)
  • 自動車税・軽自動車税(種別割)
  • 自動車重量税(※)
  • 自賠責保険料・任意保険料
  • ガソリン代・オイル代などの燃料費
  • 車検代・修理代・整備費
  • 有料道路の通行料(高速代・ETC利用料など)
  • 駐車場代・車庫代

※2025年の税制改正で、自動車重量税における環境性能基準が厳格化されており、最新の燃費基準を満たさない車はエコカー減税の対象外となることがあります。事業用車両の更新時にはエコカーや電動車の導入が、税負担軽減につながる可能性が高まっています。

これらの支出は、法人なら「損金」、個人事業主なら「必要経費」として所得から控除できるため、たとえば年間50万円分の車関連経費を計上した場合、同額分だけ課税所得を減らすことができます。結果として、法人税や所得税・住民税の軽減に直結します。

減価償却を使って車両代を分割経費化する

車両の購入代金は高額となるため、一括で経費にすることは原則できません。税務上は「固定資産」として扱われ、法定耐用年数に基づき毎年減価償却費として費用計上します。

  • 新車:耐用年数6年(運送事業用等以外の一般用の660cc以上の乗用車の場合)
  • 中古車:使用年数に応じて短縮された耐用年数を適用

前述のとおり、青色申告を行っている個人事業主及び中小法人の場合は、「少額減価償却資産の特例(40万円未満)」を活用すれば即時償却も可能で、軽自動車や中古車の導入時に有利です。

令和8年度税制改正による車税の変更点は?

令和8年度(2026年度)税制改正大綱では、自動車にかかる税金(車税)の見直しが示され、購入時・保有時それぞれの負担に関する仕組みが変わります。取得時税の簡素化や環境配慮型車への対応が進められており、今後の車選びや維持コストに影響する内容となっています。

環境性能割は廃止され、車の購入時の税体系が簡素化

令和8年度税制改正によって、従来自動車取得税に代わって導入されていた環境性能割(取得時の税)が廃止されることが明記されました。環境性能割は車の環境性能に応じて税率が変わる制度で、環境性能の高い車ほど低い税率が適用されていました。

しかし、2026年4月1日以降の新車・中古車の取得分からこの制度は適用されなくなり、消費税(10%)や自動車重量税で取得時の税負担が完結する仕組みへ移行します。これにより、取得時の税計算がシンプルになり、車の購入時にかかる税金の負担構造が明確になります。

エコカー減税(自動車重量税・自動車税の軽減措置)が延長

取得時の税体系が変わる一方で、環境性能を評価する減税措置は引き続き設けられています。エコカー減税とは、自動車重量税や自動車税(種別割)を環境性能に応じて軽減・免除する制度です。令和8年度改正では、これらの減税措置の適用期限が従来の期限から延長され、2028年4月30日まで適用されることが明らかになりました。これにより、電気自動車(EV)や高燃費車など環境対応車を購入する場合、重量税や種別割の軽減を長期間にわたって享受できます。特に初回車検時の自動車重量税免税や自動車税の大幅軽減は、環境性能の高い車を選ぶ際の大きなメリットとして残ります。

保有時の自動車税や軽自動車税の体系見直しの方向性が示された

令和8年度税制改正大綱では、将来的な自動車税・軽自動車税の改革に向けた方向性も示されています。現行の保有税は排気量中心の税率体系ですが、重量や環境性能に応じた負担のあり方への見直しを進める方針が記載されました。

これは、電動化や燃費向上が進むなかで、排気量だけでなく車両の環境負荷や重量を考慮した税負担の公平性を高める狙いがあります。具体的な税率や制度設計は今後の税制改正で詰められ、令和9年度以降の実施を目指して検討が進む見込みです。

将来の適用時期の目安

令和8年度改正の主なポイントは、環境性能割の廃止が2026年4月1日以降の取得分から適用される点と、エコカー減税等の減税措置が2028年4月30日まで延長される点です。また、保有税体系の見直しは令和9年度以降の税制改正で具体化される予定です。これらの変更点は、今後の車購入や維持費の計画に直結するため、制度の詳細や実施時期の確認が重要になります。

参考:令和8年度税制改正の大綱|財務省

車にかかる税金を正しく理解し、賢く節税につなげよう

車にかかる税金は、購入時の環境性能割・消費税や保有中の自動車税・重量税など多岐にわたります。変化を正しく把握し、電動車の導入や減価償却、補助金制度の活用などを通じて適切に対策を取ることで、車にかかる税負担を軽減することが可能です。

また、個人事業主や法人の場合は、車の購入費や維持費を経費・損金として計上できるため、所得税や法人税の軽減にもつながります。購入や運用の前に税制の最新情報を確認し、将来の負担を見据えた選択を行いましょう。


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