• 更新日 : 2026年7月15日

週末カフェを開業するには?レンタルスペースや副業から始めるポイントも解説

Point週末カフェの開業のポイントは?

週末カフェは本業を続けながら副業として開業でき、初期費用50万〜800万円程度で始められます。

  • 飲食店営業許可と食品衛生責任者が必要
  • 間借り型なら50万〜200万円で開業可
  • SNS活用とコンセプト設計が成功の鍵

Q. 週末だけでも営業許可は必要?

A. はい。週末営業でも飲食店営業許可と食品衛生責任者の設置が必要です。

会社員や主婦・主夫を続けながら、自分の好きな空間と時間を提供する週末カフェは、新しいライフスタイルのかたちです。しかし、憧れだけで始めると、こんなはずではなかったと後悔することも少なくありません。

この記事では、週末カフェを開業するための具体的な手順、リアルな資金計画、そして成功に向けた運営のヒントを詳しく解説します。

目次

週末カフェ開業の現状は?

週末カフェは、平日は本業を続けながら、土日や祝日だけ営業する小規模なカフェ業態です。副業として始めやすい一方で、飲食店としての許可や衛生管理は通常のカフェと同じく必要です。需要とリスクの両面を確認してから開業しましょう。

喫茶需要は回復しているが競争も厳しい

日本フードサービス協会の2025年年間結果では、外食全体の売上が前年比107.3%、喫茶業態も前年比109.8%となっており、カフェ・喫茶需要は回復傾向にあります。一方で、週末だけの営業では営業日数が限られるため、平日営業のカフェより売上機会は少なくなります。立地やSNS集客、予約制などで限られた営業日に来店を集中させる工夫が必要です。

参考:外食産業市場動向調査 令和 7 年(2025 年)年間結果報告|日本フードサービス協会

喫茶店は原材料費や人件費の上昇で倒産も増えている

帝国データバンクの調査では、2024年度の喫茶店倒産は2025年2月までに66件発生し、過去最多ペースとされています。需要は回復している一方、コーヒー豆、人件費、テナント料の高騰により、価格転嫁が進まない小規模店ほど苦戦しやすい状況です。週末カフェも、家賃や設備費が重いと営業日数の少なさで採算が悪化しやすくなります。

参考:「喫茶店」の倒産動向(2024年度)|帝国データバンク

週末だけでも飲食店営業許可などの確認が必要

週末カフェであっても、コーヒーや軽食などを提供する場合は、営業内容に応じて飲食店営業許可や営業届出が必要になります。豊島区は、食品に関する営業には営業形態や扱う食品によって許可業種や届出があり、保健所への相談が必要と案内しています。副業感覚で始める場合でも、自宅やレンタルスペースが許可基準を満たすか事前に確認しましょう。

参考:新しくお店をはじめる時の申請について|豊島区

週末カフェ開業の形態は?

週末カフェは、店舗を借りて営業する方法だけでなく、間借り、レンタルキッチン、イベント出店など複数の形態で始められます。

【間借りカフェ】低コストで試したい場合

間借りカフェは、既存の飲食店が営業していない時間帯や曜日を借りて営業する形態です。内装や厨房設備を一から用意する必要が少なく、初期費用を抑えて始めやすい点が特徴です。週末だけ試験的に営業したい人や、将来の本格開業前にメニューや集客力を検証したい人に向いています。ただし、既存店舗の営業許可の範囲で営業できるかは確認が必要です。

【レンタルキッチン型】製造・販売を小さく始めたい場合

レンタルキッチン型は、時間単位や日単位でキッチンを借り、焼き菓子や軽食、ドリンクを提供する形態です。自宅では許可を取りにくい場合でも、設備が整った場所を利用できることがあります。イベント販売や予約販売と組み合わせたい人に向いています。一方、利用時間や設備に制約があるため、営業日や提供メニューは事前に調整しましょう。

【小規模店舗型】継続的にブランドを作りたい場合

小規模店舗型は、自分で物件を借りて週末だけ営業する形態です。看板や内装、メニューを自由に設計でき、ブランドづくりをしやすい点がメリットです。将来的に平日営業へ拡大したい人や、地域の常連客を増やしたい人に向いています。ただし、営業日が少なくても家賃や固定費は発生するため、採算管理が重要です。

【イベント・マルシェ出店型】まず集客反応を見たい場合

イベント・マルシェ出店型は、週末の地域イベントや商業施設、マルシェなどに出店する方法です。固定店舗を持たずに販売できるため、初期費用を抑えながら顧客の反応を確認できます。焼き菓子、コーヒー、軽食などを試験販売したい人に向いています。ただし、出店料や天候、イベント集客に売上が左右されやすい点には注意が必要です。

週末カフェを開業するメリットは?

週末カフェは、土日や祝日など限られた日だけ営業するカフェ業態です。平日は本業を続けながら開業準備や営業ができるため、いきなり専業でカフェを始めるよりもリスクを抑えやすい点が特徴です。

本業を続けながら小さく始められる

週末カフェの大きなメリットは、平日の収入を維持しながら開業できることです。いきなり会社を辞めて店舗を構える場合、売上が安定するまでの生活費や運転資金の負担が大きくなります。一方、週末営業であれば、本業収入を確保しながらカフェ経営を試せます。副業として顧客の反応を見ながら、将来的に本格開業へ移行する判断もしやすくなります。

初期費用や固定費を抑えやすい

週末カフェは、レンタルキッチン、シェアカフェ、間借り店舗などを活用すれば、物件取得費や内装工事費を抑えて始めやすい業態です。自分で店舗を借りる場合でも、最初から大きな物件を選ばず、小規模な営業から始められます。営業日数が少ない分、仕入れ量や人件費も抑えやすく、メニューを絞れば在庫ロスも減らしやすくなります。

コンセプトやメニューを試しやすい

週末カフェは、正式な店舗展開の前に、コンセプトやメニューを検証する場としても活用できます。コーヒー、焼き菓子、ランチ、スイーツなどを少量から販売し、来店客の反応を見ながら改善できます。SNSで営業日や限定メニューを発信すれば、固定客づくりにもつながります。小さく試してから広げられる点は、週末カフェならではの強みです。

週末カフェ開業に必要な資格・許認可は?

週末カフェは営業日が限られていても、飲食物を提供する以上、通常のカフェと同じように食品衛生上のルールを守る必要があります。レンタルキッチンや間借り営業、自宅開業など形態によって確認事項が変わるため、事前に保健所へ相談しましょう。

食品衛生責任者

週末カフェを営業するには、店舗や営業施設ごとに食品衛生責任者を置く必要があります。食品衛生責任者は、食材の保存、調理場の衛生管理、従業員への衛生指導などを担う責任者です。調理師や栄養士などの資格を持つ人は食品衛生責任者になれる場合がありますが、資格がない場合でも食品衛生責任者養成講習会を受講すれば取得できます。営業開始前に受講日程を確認しておきましょう。

参考:食品衛生責任者|東京都保健医療局

飲食店営業許可

コーヒー、紅茶、軽食、ランチ、スイーツなどを提供する週末カフェでは、原則として飲食店営業許可が必要です。週末だけの営業であっても、店舗内で調理して提供する場合は、シンク、手洗い設備、給湯設備、冷蔵設備、換気設備などの施設基準を満たさなければなりません。レンタルキッチンやシェアカフェを使う場合は、既存の営業許可の範囲で営業できるのか、自分で許可申請が必要なのかを確認しましょう。

参考:営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報|厚生労働省

菓子製造業許可

焼き菓子、ケーキ、パンなどを製造して販売する場合は、菓子製造業許可が必要になることがあります。店内で提供するだけでなく、テイクアウトやイベント販売、ネット販売を行う場合も、営業内容に応じて許可区分の確認が必要です。自宅で製造する場合、家庭用キッチンをそのまま使えるとは限らず、専用の製造スペースや設備が求められることがあります。物件や設備を整える前に、保健所へ相談しましょう。

参考:改正食品衛生法の営業許可と届出(令和3年6月1日から施行)|東京都保健医療局

開業届や副業規定の確認も忘れずに

個人で週末カフェを始める場合は、事業開始後に税務署へ開業届を提出します。また、会社員が副業として始める場合は、勤務先の就業規則も確認が必要です。副業が禁止されている場合や、事前申請が必要な場合があります。週末だけの営業でも、売上や経費の記録、確定申告消費税やインボイス対応が関係することがあるため、開業前から帳簿管理の準備をしておきましょう。

週末カフェを開業する手順は?

週末カフェを開業するには、営業日が少ないからこそ、コンセプト、販売場所、メニュー、許認可、集客導線を事前に整える必要があります。副業や小規模開業として始めやすい一方、飲食店としての衛生管理や収支計画は通常のカフェと同じように重要です。

1. コンセプトと営業スタイルを決める

まず、どのような週末カフェにするのかを決めます。コーヒー中心、焼き菓子中心、ランチ提供、間借りカフェ、レンタルキッチン営業、自宅の一部を使う形など、営業スタイルによって必要な設備や許可が変わります。あわせて、近隣住民、観光客、親子連れ、作業利用者など、主なターゲットも明確にしましょう。

2. 事業計画と資金計画を作成する

開業費用と毎月の運営費を見積もります。レンタルキッチン代、間借り費用、設備費、食材費、包装資材費、広告費などを整理し、営業日数が少なくても利益が残るかを試算しましょう。週末だけの営業では売上機会が限られるため、1日あたりの来店数、客単価、原価率、固定費を具体的に計算することが重要です。

3. 営業場所を選び、保健所に確認する

営業場所は、レンタルキッチン、シェアカフェ、既存飲食店の間借り、自宅、イベント出店などから選びます。飲食物を提供する場合は、週末だけの営業でも飲食店営業許可や菓子製造業許可が必要になることがあります。既存施設を使う場合でも、その許可の範囲で自分の営業ができるか、管轄の保健所へ確認しましょう。

4. メニュー・仕入れ・備品を準備する

営業場所が決まったら、提供メニューを決めます。週末カフェでは、メニューを増やしすぎると仕込みや在庫管理が重くなります。コーヒー、焼き菓子、軽食、季節限定メニューなど、少人数で無理なく提供できる内容に絞りましょう。あわせて、食材、カップ、皿、カトラリー、レジ、キャッシュレス決済、包装資材も準備します。

5. 開業告知を行い、営業後に改善する

許可や準備が整ったら、Instagram、Googleビジネスプロフィール、LINE公式アカウント、チラシなどで開業日や営業日を告知します。週末カフェは営業日が限られるため、「いつ開いているか」を分かりやすく伝えることが重要です。営業後は、来店数、売れ筋商品、廃棄ロス、客単価、口コミを確認し、次回営業に向けて改善しましょう。

週末カフェの開業に必要な資金は?

週末カフェの開業資金は、営業場所を借りる費用、厨房設備、コーヒー機器、食器・備品、材料仕入れ費、広告費などで構成されます。常設店舗を持つか、レンタルキッチンや間借りで始めるかによって必要資金は大きく変わります。

間借り・レンタル型は50万〜200万円程度

週末だけ営業する場合、レンタルキッチンや既存飲食店の間借りを活用すれば、初期費用を50万〜200万円程度に抑えられる場合があります。大きな内装工事や物件取得費をかけずに始められる点がメリットです。

主な内訳は、以下のとおりです。

  • レンタルキッチン・間借り利用料:月数万円〜20万円程度
  • コーヒー器具・小型厨房機器:10万〜80万円程度
  • 食器・カトラリー・調理器具:5万〜30万円程度
  • 食材・コーヒー豆などの初期仕入れ費:5万〜30万円程度
  • 包装資材・消耗品費:3万〜20万円程度
  • SNS広告・チラシ・ショップカード制作費:5万〜30万円程度

小規模店舗型は300万〜800万円程度

自分で小規模な店舗を借りて週末カフェを開業する場合は、300万〜800万円程度が一つの目安です。物件取得費や内装工事費が発生するため、間借り型よりも資金負担は大きくなります。

主な内訳は、以下のとおりです。

  • 物件取得費:80万〜250万円程度
  • 内装工事費:100万〜300万円程度
  • 厨房設備・冷蔵設備:50万〜150万円程度
  • コーヒーマシン・グラインダー:30万〜200万円程度
  • テーブル・椅子・レジ設備:30万〜100万円程度
  • 看板・Webサイト・広告宣伝費:20万〜80万円程度
  • 飲食店営業許可などの手続き費用:数万円〜数十万円程度

開業後の運転資金も3〜6か月分用意する

週末カフェは営業日数が限られるため、売上機会も少なくなります。家賃、利用料、材料費、広告費、備品補充費は継続して発生するため、初期費用とは別に3〜6か月分の運転資金を用意しましょう。

運転資金の目安は、以下のように考えます。

  • 月のランニングコストが20万円の場合:60万〜120万円程度
  • 月のランニングコストが50万円の場合:150万〜300万円程度
  • 月のランニングコストが80万円の場合:240万〜480万円程度

週末カフェでは、営業日数が少ない分、1日あたりの売上目標を明確にすることが重要です。初期費用、月額固定費、材料費、広告費を分けて試算しましょう。

週末カフェの運営と集客でファンを増やすコツは?

週末カフェの開業後に軌道に乗せるには、運営と集客の工夫が重要です。

SNSを活用した集客戦略

現代のカフェ集客において、InstagramなどのSNS活用は欠かせません。美しい写真や動画で、お店の雰囲気やメニューの魅力を伝えましょう。開店準備の様子から発信することで、オープン前からファンを獲得することも可能です。お店のコンセプトに合ったハッシュタグを効果的に使い、ターゲットとするお客様に情報を届けましょう。

週末カフェバイトの雇用

イベント開催時など、一時的に人手が必要になる場面も出てきます。その際は週末カフェバイトとして、単発で手伝ってくれるスタッフを探すのが効率的です。友人や知人に声をかけたり、地域の掲示板やSNSで募集したりする方法があります。信頼できる人に手伝ってもらうことで、安心して運営に集中できます。

副業から始める選択肢も

本業の収入がある状態で始める週末カフェの副業は、リスクを分散できる賢明な選択です。週末だけの運営であれば、心身の健康も管理しやすくなります。また、カフェ運営で得た経験やスキルが、本業に良い影響を与えることもあります。将来的に本格的な開業を目指すための試運転として、あるいは生涯続けられる趣味として、副業としての週末カフェには大きな可能性が広がっています。

週末カフェを開業し、夢をかたちにしましょう

週末カフェの開業は、単にお店を持つこと以上の価値をもたらしてくれます。副業としてリスクを抑えながら挑戦でき、自分の好きなことや価値観を表現する場となります。もちろん、カフェ開業はやめとけと言われるような厳しい現実もありますが、入念なコンセプト設計、身の丈に合った資金計画、そして開業スタイルを慎重に選ぶことで、その壁は乗り越えられます。

この記事で紹介したステップや情報を参考に、あなただけの素敵な週末カフェの計画を具体的に練り上げてみてください。小さな一歩を踏み出すことで、思い描いていた夢は着実に現実のものとなるでしょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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