- 更新日 : 2026年1月13日
ハローワークの受給資格者創業支援助成金はすでに廃止!制度内容はいかに?
ハローワークでは、過去に「受給資格者創業支援助成金」の申請ができました。2013年に廃止されてしまったものの、従業員の雇用に関しては、現在でもさまざまな助成金の制度が設けられています。受給資格者創業支援助成金に代わる助成金やハローワークでの申請手続きの注意点などを解説します。
目次
ハローワークの受給資格者創業支援助成金とは
受給資格者創業支援助成金は、雇用保険の受給資格者(失業者)が自ら創業し、1年以内に継続雇用の労働者を雇用した場合に受給できる助成金です。失業者の自立を支援する制度として誕生しました。
受給資格者創業支援助成金の対象者は、雇用保険の適用事業者である法人で、雇用保険の受給資格など一定の要件を満たす場合です。会社設立に必要な費用を助成する制度で、法人設立の計画書を作成するための経営コンサルタントなどへの相談料、職務に必要な技能や知識を習得するための費用、法人の設立に要した費用などが対象に含まれます。助成対象の費用のうち、一部が助成金として支給される仕組みです。
なお、受給資格者創業支援助成金は過去に実施されていた制度で、2013年3月31日をもって廃止となりました。失業者の会社設立費用を支援する助成金は、2025年1月時点で存在しません。
ハローワークの受給資格者創業支援助成金に代わる制度
先述の通り、受給資格者創業支援助成金に代わる失業者の会社設立費用を支援する制度は、存在しないと説明しました(※2025年1月時点)。なお、受給資格者創業支援助成金は、失業者であることだけでなく、従業員を継続的に雇用することも要件でした。そのため、従業員を雇用する視点で考えると、受給資格者創業支援助成金に代わる助成金制度は複数あります。代表的なものを2つ紹介します。
地域雇用開発助成金
地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)は、雇用機会が不足している地域の雇用を支援する助成金です。厚生労働省の公式サイトで提示されている、同意雇用開発促進地域、過疎等雇用改善地域、特定有人国境離島地域等、特例措置に関わる対象地域に該当する場合に助成金を申請できます。地方で開業し、地方で従業員を雇用したい場合に活用できる助成金です。
助成金の額は、対象地域に設置する設備費用の額と労働者の増加人数で決まります。設備費用300万円以上、対象労働者は3人(創業の場合は2人)以上増加した場合に申請できる助成金です。1回あたり50万~800万円、中小企業の場合は、1回目の支給では支給額の1.5倍(創業のときは2倍)を受けとれます。受給要件を満たすときは、最大3回まで受給可能です。
設備・整備費用が50億円以上、かつ対象労働者の増加人数が100人以上の大規模雇用開発を行う場合は、特例措置を適用で、助成額を拡充できます。
特定求職者雇用開発助成金
特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)は、高齢者や障がい者などの就職が困難な人材を雇用した場合に受けられる助成金です。対象の就職困難者を継続して雇用することが確実な場合、かつハローワークや民間の職業紹介事業者などを通じて雇用した場合に適用できる制度です。
支給額は、対象者の類型と企業規模、短時間労働か否かで異なります。例えば、60歳以上の高齢者を短時間労働以外で雇用した場合、1年間で一人あたり60万円(中小企業者などでない場合は50万円)の支給を受けられます。なお、支給額は労働者に対して支払った賃金の額が上限です。
人手不足の解消のために、雇用範囲を広げて労働者を雇用したい場合などに活用できます。
参考:特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)|厚生労働省
ハローワークで助成金を受給するときの注意点
ハローワークでは、厚生労働省の助成金などを申請できます。ハローワークで助成金を申請して受給する場合の注意点を3つ紹介します。
助成金を申請してから受給するまでに時間がかかる
助成金は、申請後、すぐに支給されるものではありません。申請して支給されるまでに時間がかかります。助成金によっても支給される時期は異なりますが、おおむね数か月が申請から支給までの目安です。助成金は申請から遅れて入金されることを考慮して、資金繰りなどの計画を立てていきましょう。
助成金の申請書類を作成する手間がかかる
助成金を申請するには、申請書類を作成し、申請に必要な添付書類を準備しておく必要があります。申請に必要な書類を準備するまでに手間がかかるのが、申請時の注意点です。なお、申請に必要な書類は様式が定められているため、正確に作成する必要があります。自分で作成するのが難しい場合は、社会保険労務士などの専門家への作成依頼を検討してみましょう。
助成金を申請するタイミングを逃すと受給できない
助成金はいつまでも申請できるものではありません。受給資格者創業支援助成金のように、廃止になったり、内容が変更されたりすることもあります。また、要件に該当している場合でも、申請のタイミングを逃すと対象外となってしまい、助成金を受給できません。厚生労働省では従業員の雇用について複数の助成金制度を設けているため、従業員の雇用を検討している場合は、要件を満たせそうな助成金がないか確認しておきましょう。
ハローワークでは個人事業主向けの起業相談・セミナーも開催中
受給資格者創業支援助成金が廃止されたことで、ハローワークでは受給の申請ができなくなりました。しかし、ハローワークでは引き続き、就職を中心とした相談支援が行われています。個人事業主向けの相談やセミナーが開催されていることもあるため、必要に応じて利用を検討しましょう。
ハローワークでは創業支援よりも雇用支援
ハローワークでは、過去には、失業して会社を設立する方向けに、受給資格者創業支援助成金の制度が設けられていました。現在では廃止されてしまったものの、雇用関連の相談などは利用できます。厚生労働省の雇用関係の助成金はハローワークで申請できるため、利用を検討している場合は、相談されることをおすすめします。
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