- 更新日 : 2023年11月29日
美容室経営に失敗しないためには?オーナーの平均年収も解説!
美容室の開業で失敗しないためには、必要な資格や免許、開業資金の目安などをあらかじめ把握しておくことが重要です。今回は、開業に必要な資格や成功する美容室オーナーの共通点、失敗を防ぐためコツなども含めて開業のポイントを解説していきます。
目次
美容室を開業するために必要な資格は?
美容室を開業するには美容師免許が必須です。また、美容師をスタッフとして雇用する場合は管理美容師の資格も必要になります。
美容師免許
美容師免許は、美容師の仕事をする場合に必要な国家資格です。免許を取得するには、厚生労働大臣指定の学校で必要な課程を修了し、国家試験に合格する必要があります。
指定の美容学校では、昼間課程、夜間課程、通信課程がありますので、仕事をしながら資格を取得することも可能です。学習期間は2年(通信の場合は3年)以上となります。
美容室の開業を目指す場合、すでに美容師免許を取得しているケースも多いかと思いますが、未取得の場合は開業までに数年かかる可能性がありますので注意しましょう。
管理美容師
美容師が2人以上いる美容室には、管理美容師を設置することが美容師法により義務づけられています。美容室を衛生的に管理できるようにすることが設置の目的です。
なお、管理美容師になるには、美容師としての実務経験が3年以上あり、都道府県主催の講習会を受講することが条件となっています。美容師免許を持たないアシスタントの時期は、実務経験に含まれませんので注意しましょう。
なお、美容師免許を持たないアシスタントのみをスタッフとして雇用する場合や一人で開業する場合は必要ありません。
美容室を開業するために必要な資金は?
美容室を開業するために必要な費用の内訳は次の通りです。
- 物件取得費(貸店舗の場合は保証金や仲介手数料など)
- 内装・外装工事費
- 美容機器購入費(シャンプー台、セット椅子、ヘアスチーマー、ワゴンなど)
- 材料費(シャンプー、カラー剤、縮毛矯正剤など)
- 備品費(洗濯機、タオル、電話機、パソコンなど)
これら開業に必要なものを準備するとして、どのくらいの資金が必要になるのでしょうか。
日本政策金融公庫の「2014年度新規開業実態調査」によると、サロン開設費用全体で940万円に上ることがわかりました。中でも半分近くを占めたのが、内装・外装工事費の476万円です。
お店の規模や立地、購入する機器(最新機種など)などで開業にかかる費用は変動しますが、1000万円ほどは見積もった方がよいことがわかります。
美容室経営者の平均年収はいくら?
美容室経営者の平均年収は統計データがないためわかりませんが、理容師や美容師の平均的な給与は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査を確認すれば、ある程度把握できます。
2023年3月に厚生労働省が公表した賃金構造基本統計調査(令和4年)によると、10人以上の労働者がいる事業所において、理容・美容師の平均年収は約319.8万円でした。ただし、調査結果は労働者のデータのため、経営者の年収まではわかりません。
年収を伸ばすことを目的の一つとして独立開業する人も多いでしょうが、全体の平均年収よりも少し高い年収を想像しておくと無難かもしれません。
もちろん、「カリスマ」と呼ばれる美容師や、何店舗も経営するようなオーナーになると年収1,000万円など、より高い収入を狙うこともできます。
成功する美容室オーナーの共通点は?
美容室の経営を成功させるには、成功している美容室オーナーのまねをするのが最短の方法です。成功者にはどのような共通点があるのでしょうか。3つのポイントを紹介します。
顧客目線で経営している
美容室を利用する顧客の多くは新規ではなくリピーターです。そのため、いかにリピートしてもらえるかが美容室経営で成功するためのカギになります。
美容室の経営に成功するオーナーに共通するのは、顧客目線でサービスを提供していることです。いくら最新の機器などを取り入れていても、顧客が心地よい、もう一度利用したいと思えないとリピートしてもらえません。
心地の良い接客はもちろん、顧客が心地よいと感じる空間づくりができるか、顧客の求めるサービスに対応できるかどうかが重要です。
スタッフの意見に耳を傾けている
美容室オーナーの悩みとして挙がりやすいのが、サロンの人手不足です。効率良く売上を作っていくには、一人で営業するよりもスタッフが複数いた方がよいでしょう。
しかし、募集をかけてもなかなか人材が集まらず仕事がうまく回らないと悩む経営者もいます。美容師の仕事で人手不足が起きやすいのは、国家資格がないと美容師の仕事をできないために人材が限られることと、競合が多く存在するためです。
そのため、求人を出して人材を募集することはもちろん、今いる人材が働きやすい環境で仕事ができるようにすることがオーナーには求められます。
成功するオーナーの多くは人材を大切にしており、スタッフの意見に耳を傾けています。スタッフの意見を聞くことによってスタッフのモチベーションも高まりますし、良い意見ならサービスや経営に反映させることでより良い美容室を作り上げていくことができるからです。
ビジョンや経営戦略がしっかりしている
美容室は、在籍する美容師の腕が良いからといってすぐに売上が上がる訳ではありません。競合も多い業界ですので、それ以上に経営力が問われます。
成功するオーナーは、ビジョンや経営戦略がしっかりしている点が共通します。戦略もないまま日々の仕事をこなしているだけだと、売上が伸びないばかりか、売上が落ち込む可能性があることをわかっているためです。
そのため、現状をよく分析した上で、今後どのように事業を展開していくべきか、今後どうなっていくかの予測を定期的に行っています。さらに、それを戦略として落とし込めるのができる経営者です。
美容室経営で失敗しないためのポイントは?
美容室経営ではどのようなことを意識するとよいのでしょうか。経営の失敗を避けるための5つのポイントを紹介します。
集客方法を絞る
集客方法には、ポスティングやフリーペーパーへの掲載の他、ホームページやブログの作成、インターネット広告などがあります。
新規顧客を獲得するのにこれらの集客方法は有効です。複数の集客方法を組み合わせることもあるでしょう。
しかし、いくら集客のためのアプローチを増やしても、効果が現れなければコストばかりが膨らんでしまいます。定期的に集客方法を見直し、効果が出ていない集客方法は止めるなどの絞り込みも必要です。
また、新規顧客を獲得したいのか、リピーターを獲得したいのかでも効果的な集客方法は変わってきます。まずは目的を明確にすることが重要です。
SNS投稿を活用する
SNSで情報を集める人も増えてきました。美容室経営においてもSNS投稿の活用はおすすめです。
SNSでは画像や動画を投稿できるため、どのようなカットができるのか、どのようなスタイルを得意としているのか、投稿を通して顧客は情報を集められます。魅力的なものであれば一度利用してみたいと感じることもあります。
拡散力もSNSの魅力です。投稿内容がフォロワーの多い利用者などの目に留まれば、拡散により多くの人にお店を知ってもらうこともできます。
リピートしてもらえる工夫をする
美容室の顧客はカットやカラー、パーマなどのため、定期的に美容室を利用します。気に入ってもらえれば、今後も継続して利用してもらえる可能性があるため、リピート客を増やすことは美容室の売上を安定させるために重要です。
新規顧客の場合は、また利用してもらえるようなきっかけを作りましょう。例えば、DMを配信したり、次回予約のためのサービスを案内したりといった方法があります。ポイントカードやクーポンの配布なども有効です。
経営に重要な数字を理解する
美容室の経営でどのくらいの儲けが出るかは、どのくらいの顧客が来店したか、顧客がどのようなメニューを注文したか、メニューの単価はどのくらいか、コストはどのくらいかでだいたい決まります。
毎月どのくらいの売上や儲けが欲しいのかは、そこから逆算することである程度計算できます。どのくらいを目安に目標を立てればよいか明確にするためにも、売上(総収入)や粗利益(売上から材料費などの原価を差し引いた儲け)など、重要な項目だけでも理解しておきましょう。
数字に強い経営ができれば、経営戦略も立てやすくなりますし、適正な値段設定などで安定した経営ができるようになります。
経費を見直す
あまり使用しない材料が在庫として余るなど、無駄なところに経費がかかると、経営が厳しくなることがあります。
店頭で販売しやすい商品や取り扱いたい材料などは流行によって変わってきますので、定期的に見直して無駄なものは削減することも重要です。
ほかにも、水道光熱費や宣伝広告費など、無駄にお金をかけているところはないか定期的に見直しましょう。
美容室開業向けの事業計画書テンプレート(無料)
こちらから自由にお使いいただけるので、ぜひご活用ください。
美容室経営の現状を知って開業しよう
美容室は競合も多いことから、経営がうまくできないと売上が落ち込み、継続が難しくなることもあります。美容室経営で失敗しないためにも、美容師としてのスキルを磨くだけでなく、オーナーとしてビジョンをしっかり持って、経営の知識も取り入れていくことが重要です。
よくある質問
美容室経営者の平均年収はいくら?
美容室経営者に限定した統計データはありませんが、理容師・美容師全体の平均年収は約319.8万円です。詳しくはこちらをご覧ください。
美容室経営で失敗しないためのポイントは?
集客方法の絞り込み、SNS投稿の活用、リピートのための工夫、経営に重要な数字の理解、経費の見直しなどを行うようにします。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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