- 更新日 : 2025年3月13日
週末起業とは?メリットやサラリーマンにおすすめの起業アイデアを紹介!
起業や独立を考えているサラリーマンは、「週末起業から始めてみようかな」と考えているかもしれません。会社を辞めていきなり独立すると失敗しやすいため、まずは週末を利用して事業を立ち上げることをおすすめします。
本記事では週末起業のメリット・デメリットや、サラリーマンにおすすめの起業アイデア・業種について解説します。
目次
週末起業とは?
週末起業とは、週末などの休日を利用して自身の事業を興すことです。一般的に起業は会社を辞めて事業を立ち上げることを意味しますが、最近は週末起業という形でサラリーマンを続けながら起業する人もいます。
週末起業では休日の他、受託している仕事の内容によっては平日の終業後に作業を行うこともあります。そのため、休日にゆっくり過ごすことはできなくなるかもしれません。しかし起業することによって、経験や実績を積み重ねることができます。
週末起業と副業の違い
週末起業と副業の大きな違いは、週末起業は週末を中心に行われる一方、副業はそうした時間的制約がないことです。ビジネスを展開したり、企業から業務委託として仕事を受注したりする場合は週末起業、本業以外で雇用されてアルバイトをするような場合は副業です。
どちらも本業以外の仕事をする点は同じですが、大幅な収入アップを目指している場合や、将来役立つスキルを習得したい場合は、週末起業のほうがよいでしょう。
週末起業のメリットは?
週末起業のメリットは、以下のとおりです。
- 本業以外の収入を得られる
- リスクが小さい
- スキルアップを図れる
- 独立を目指せる
本業以外の収入を得られる
週末起業によって、収入アップを目指せます。副業でも収入を得ることはできますが、相応の労働時間が必要になるため、大幅な収入アップは難しいでしょう。
週末起業であれば、自身のスキルや経験を活かした仕事が中心になるため、営業次第で本業以上の収入を得ることもできます。週末起業を始めてすぐに稼げるようになるわけではありませんが、仕事を続けていれば徐々に収入が上がっていくでしょう。
リスクが小さい
週末起業のメリットは、リスクが小さいことです。本業を続けながら別の事業を行えるため、週末起業が上手くいかなくても金銭面でのダメージを抑えられます。
会社を退職した勢いで起業して失敗すると収入がなくなり、精神的に不安定になってしまいます。せっかく始めた事業を撤退することになり、サラリーマンに戻ってしまうこともあるようです。
本業を続けている間は一定の収入を確保できているため、安心して事業を続けることができます。本業の収入があるため、失敗をおそれることなく自分がやりたいことに挑戦できるのです。
スキルアップを図れる
週末起業の業務には他社への営業や連絡、請求書の発行などがあります。これらの事務作業と起業は関係ないように見えますが、事務作業ができないと事業に支障をきたしてしまう場合があります。
請求書を発行しなければ報酬は入金されませんし、営業や連絡が上手くできないと、そもそも仕事を獲得できないからです。週末起業ではさまざまな業務を経験することになるため、それがスキルアップにつながり、本業にも活かせるかもしれません。
独立を目指せる
週末起業を始めると、独立を目指すこともできます。休日を利用して事業を始めることで、事業の勉強と並行して仕事ができるからです。週末起業で本業以上の収入が見えてきたら、独立を視野に入れて準備を進めましょう。
いきなり独立すると、生活費を確保しなければならないため余裕がなくなり、インプットの時間を取ることが難しくなります。週末起業であれば、事業の立ち上げや業務フローの構築自体がインプットになるため、効率的に学習を続けることができます。
ある程度インプットができたら簡単な仕事を受注して、週末起業を始めましょう。実際に行動してみなければわからないことも多いため、挑戦と失敗を繰り返しながら独立・起業の準備を進めることをおすすめします。
週末起業のデメリットは?
週末起業のデメリットは、以下のとおりです。
会社によっては就業規則で禁止されている
就業規則で副業が禁止されている場合は、週末起業も禁止事項に該当します。それでも週末起業を始めたい場合は、1年間の所得(収入から経費を差し引いた金額)が20万円以下になるように調整した上で、事業を行うことをおすすめします。
年間の所得が20万円以下であれば確定申告が不要になるため、週末起業をしていることが会社にバレないからです。会社に副業がバレる理由のほとんどは「住民税額が増える」「周りに副業していることがバレて会社に密告される」です。
年間所得を調整した上で、会社の人に週末起業のことを話さないようにすれば、就業規則で禁止されている場合でも週末起業を進められるでしょう。
副業禁止の会社で週末起業を始めたい場合は、こちらの記事を参考にしてください。
確定申告が必要になる
週末起業によって収入が増加した場合は、確定申告が必要になります。確定申告の基準は、年間所得が20万円を超えた場合とされています。そのため、週末起業で月2万円以上の収入を得られるようになった場合は、日々の取引を記帳して確定申告に向けた準備を進めましょう。
確定申告については、別の記事で詳しく解説しています。
本業の仕事に支障をきたすおそれがある
週末起業に注力すると休日に休めないため、本業に支障をきたすかもしれません。事業内容によっては、週末だけでなく終業後も業務を行う必要があるため、睡眠時間を確保できなくなることがあるからです。
週末起業は本業があってこそ成り立つものなので、本業に支障をきたさないよう睡眠時間はしっかり確保しましょう。睡眠時間を確保できないほど事業が忙しくなってきたのであれば、独立の準備を始めるタイミングかもしれません。
退職しても失業保険をもらえなくなる
そもそも失業保険は「就職する意思がある人」に対して支給されるものです。在職中に開業届を提出している場合は、再就職の意思がない(すでに職がある)ものとみなされるため、退職しても失業保険がもらえなくなります。
失業保険については、別の記事で詳しく解説しています。
週末起業におすすめのアイデアは?
週末起業におすすめの業種やアイデアは、以下のとおりです。
- ネットショップ運営
- ブログ運営
- Web制作
- 技術提供
- コンサルタント
それぞれについて簡単に解説します。
ネットショップ運営
インターネット上で商品を販売するネットショップを設立して、サイトの運営や商品の企画、顧客対応、商品の出荷などを行う事業です。
ネットショップ運営ではサイトのデザインや、カートシステムを決める必要があります。集客も不可欠なので、まずはフリマアプリやオークションサイトなどを通じて商品を販売し、それが軌道に乗ったらネットショップへ誘導するとよいでしょう。
ブログ運営
ブログを運営して集客を行い、アフィリエイト(成果型報酬)やアドセンス(クリック型報酬)などによって収入を得る方法です。無料のサイトを利用してブログを運営するのではなく、WordPressなどを利用して自身でサイトを構築する方法が一般的です。
ブログ運営を行うためには、検索で上位に表示される仕組み(SEO)を学ぶ必要がある他、継続的な記事作成やメンテナンスも必要です。上手くいけば、個人でも月に100万円以上稼ぐことができます。
Web制作
企業や個人が利用するWebサイトを制作する事業で、ホームページ制作とも呼ばれます。WebサイトにはオウンドメディアやECサイト、ランディングページ(LP)などがあり、企業がサイトを制作する目的によってサイトの種類が変わります。
サイト設計やデザインが必要になるため、プログラミングスキルがあるとクライアントの要望に応えやすいでしょう。またサイトの雰囲気や、サイトを運営する目的をヒアリングするスキルも求められます。
技術提供
一定の業種に絞らず、自身の技術を活かして成果物を納品する方法です。プログラミングやライティング、サイト・広告のデザインなど幅広い依頼に応えられるため、1つの業種に絞れない場合はできることから始めるとよいでしょう。
特にプログラミング業界は常に人手不足といわれているため、在職中にプログラミング言語を学び、アプリやサイト制作の仕事を受注できる状態にしておくとよいでしょう。
コンサルタント
相談者の課題解決に向けた戦略の立案・アドバイスを行う事業です。マーケティングや財務、IT分野など、取り扱う課題は多岐にわたります。
その分野における専門性の他、相談者の強みや課題を見つける能力も求められます。在職中にコンサルティングを行う事業について学習するのではなく、実務経験などで培った知識を活かしてコンサルティングを行うほうがよいでしょう。
週末起業を始める方法は?
週末起業を始める方法は、以下のとおりです。
- 起業する業種を決める
- 事業計画を立てる
- 個人事業主の開業届を提出する
起業する業種を決める
起業する業種が決まっていない場合は、自身が好きなことや得意なことをもとに業種を決めるとよいでしょう。情報収集を効率的に行えますし、市場分析やニーズの調査において独自の視点を活かせるからです。
起業・独立してすぐに上手くいくケースは少ないため、もどかしい時期が続くかもしれません。しかし、自身の好きなことや得意なことで起業すれば、あきらめることなく事業を続けられるはずです。
事業計画を立てる
起業する業種が決まったら、事業計画を立てましょう。事業計画を立てないと行動の指針が定まらないため、どのように行動するか迷ってしまうからです。1年後や3年後、5年後など、まずは大枠で売上や利益、事業規模の目標を決めるとよいでしょう。
「月1万円の収入アップ」「取引先を10社確保する」といったように、達成できたかどうかを客観的に判断できる目標を設定することをおすすめします。自身が想定したとおりに計画が進んでいる場合は、「退職の半年前」を目安に独立・起業に向けた準備を進めるとよいでしょう。
個人事業主の開業届を提出する
独立・起業する場合は、まず個人事業主として独立することをおすすめします。いきなり法人を設立することもできますが、数十万円の初期費用がかかる他、日々の会計処理が複雑になるため、税理士などへの依頼も必要になるからです。
個人事業主であれば開業届を提出するだけで独立できるため、費用も時間もかけずに独立・起業することができます。なお、屋号は開業届に記入して提出することになるため、事前に考えておきましょう。
開業届については、別の記事で詳しく解説しています。
週末起業を成功させるポイントは?
週末起業を成功させるためには、以下のようなポイントを意識するとよいでしょう。
- できるだけお金をかけない
- 小規模のビジネスから始める
できるだけお金をかけない
週末起業では、できるだけお金がかからない事業を始めることをおすすめします。初期費用を多くかけると、上手くいかなかった場合に撤退の判断が遅くなるからです。損失額も大きくなるため、事業が軌道に乗るまでは事業投資を慎重に行うことが大切です。
起業する際は、事業への投資と失敗した際の損切りを常に意識して行動する必要があります。ネットビジネスやコンサルタントといった業種であれば、自身のスキルや知識をもとに週末起業を始められるため、初期費用を抑えられます。
小規模のビジネスから始める
「起業する際は、信頼できる仲間と始めたい」と考えている人もいるでしょう。自分の苦手な分野を仲間に任せることができるため、幅広く仕事が受注できるという意味では安心ですよね。
しかし、週末起業を始める際はできるだけ小規模のビジネスから始めることをおすすめします。事業を始めて間もない頃は方向性が定まっていないため、いきなり規模の大きい仕事を始めても上手くいかないからです。
事業に携わる人数が多ければ多いほど費用が高くなるため、まずは1人で始めるとよいでしょう。計画どおりに事業が進んでいる場合は仲間に声をかけ、手伝ってもらってもよいかもしれません。
まずは少しずつ仕事を始めてみよう
1人で事業を始めるとなると「どのような業種で起業すべきか」「どのように営業を行うべきか」など、わからないことや迷うことが多いでしょう。
しかし、誰もが「起業未経験」からスタートします。新しいことを始める際の不安や心配を解消するためには、起業に向けた準備を徹底するしかありません。
インプットを進めながら、少しずつ仕事をこなしていくことで自信がついていくはずです。起業する際に相談したいことがある場合は、スタートアップの支援を行っている自治体などに相談するとよいでしょう。
よくある質問
週末起業とは?
週末を利用して自身の事業を立ち上げることです。詳しくはこちらをご覧ください。
週末起業におすすめのアイデアの例は?
自分が好きなことや得意なことを活かして起業するとよいでしょう。週末起業を始める際は、ネットショップやブログ運営、コンサルタントといった業種をおすすめします。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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