- 作成日 : 2023年5月12日
バーチャルオフィスでできること!起業やスタートアップなら検討も
起業する方にとって、オフィス費用はできるだけ抑えたいものです。テレワークなど、本店のオフィスを必ずしも必要としない業種の方におすすめしたいのが「バーチャルオフィス」です。
本記事では、法人登記に必要となる「本店所在地」や、会議室などを提供してくれるバーチャルオフィスを利用した場合のメリットやデメリットを解説します。
目次
バーチャルオフィスとは事務所を構えないオフィスのこと
バーチャルオフィスとは、その名のとおり「バーチャル(仮想)」のオフィスです。一般的な会社が建物や倉庫など、実際に存在する場所を使って事業を行うのに対し、バーチャルオフィスは実在するオフィスを利用しないのが特徴です。
一等地の住所を使える
バーチャルオフィスでは、提供する住所に一等地を使っているケースがあります。利用者はこの一等地の住所を使うことができます。名刺や郵便物などの住所が一等地であれば、取引先に対して会社の信用をアピールするための手段として有効でしょう。
法人登記も可能
法人を設立するにあたって、必ず登記しなければならない事項(絶対的記載事項)の一つに「本店所在地」があります。バーチャルオフィスでは、本店所在地として登記可能な住所を提供してもらえますので、法人登記が可能です。
なお、商業登記では「同一商号・同一本店」を禁止しています。これは、同じ商号の法人を同じ住所に作ることを禁じたものです。バーチャルオフィスの場合は、住所は同一ですが商号さえ違うものにすれば法令に触れることはありません。
自宅住所を公開しないで済む
自宅を使って事業を行うケースでは、自宅住所を本店所在地として登記しなければなりません。一般的に、名刺や郵便物の封筒などには本店の住所を記載するものですから、おのずと自宅住所を公開することになります。
仮に名刺等で住所を非公開としても、法人の登記事項証明(謄本)は、法務局で自由に取得できるので、商号さえ分かれば簡単に自宅を特定可能です。その点、バーチャルオフィスでは住所を借りられるので、自宅住所を公開する必要がありません。
こんなことも!バーチャルオフィスのメリット
バーチャルオフィスの概要はお分かり頂けたと思います。では、バーチャルオフィスを使った場合のメリットについて解説します。
初期費用を抑えられる
自己所有のオフィスを持つとなれば、取得費用や建設費用がかかりますし、賃貸するにしても入居時の敷金や礼金、前払家賃、仲介手数料等が必要です。事業を始めるにあたって、このような初期費用を用意できない方は、是非バーチャルオフィスを検討すべきです。バーチャルオフィスは一般的に契約時の費用が格安なものが多く、初期費用を抑えたい方にはおすすめです。
会議室や郵便物の転送などのサービスを受けられる
商談など実際に取引先と面談する際に「バーチャルオフィスでは場所がなくて困るのでは?」と考える方もいるでしょう。そのようなケースを想定して、バーチャルオフィスでは会議室を提供しているところがあります。事前に施設予約をすれば、実在するオフィスのように来客に対応ができます。
また、バーチャルオフィスの住所宛に届いた郵便物を、自宅などの指定した住所に転送してもらうことも可能です。わざわざ取りに行く必要がありませんので非常に便利です。
金融機関や公的機関の信用が得られる場合も
バーチャルオフィスが提供する住所のなかには、都心の一等地を使っているケースがあります。金融機関や公的機関が会社の信用を調査する際、本店所在地が一等地にあればしっかりした会社であるとの印象を与えられます。新規設立の会社であれば、まずは金融機関等の信用を得ることが大切ですので、バーチャルオフィスを利用するのも一つの選択です。
バーチャルオフィスを使った場合のデメリット
メリットの多いバーチャルオフィスですが、デメリットもあります。次に、バーチャルオフィスを使った場合に生じるデメリットについて解説します。
他会社と住所が重複することがある
バーチャルオフィスを提供する会社にとっても、本店所在地となる住所を複数用意することには限度があります。必然的に、一つの住所に複数の会社の本店所在地を置かざるを得ません。法令としては、同じ住所に複数の会社が本店を置いても同一商号でなければ問題はありませんが、取引先にバーチャルオフィスであることが気付かれる可能性があります。
許認可が得られにくい場合もある
例えば新規に建設業の許可を取得しようとする場合、本店所在地に実在するオフィスや倉庫、入口などを画像として提出しなければなりません。このように、許認可のなかにはバーチャルオフィスでは対応できないものがあります。許認可がなければ事業が成り立たないような業種ではバーチャルオフィスを利用しづらい面があります。
登記後の住所変更などが手間になることも
法人を設立した後に、改めてバーチャルオフィスを利用しようとする場合、従来の本店所在地をバーチャルオフィスの住所に移さなければなりません。これを「本店移転」と呼び、「本店移転」の手続きは法務局で行います。
移転前と移転後の住所が同一管轄内であれば、一カ所の法務局に書類を提出するだけで済みます(管轄内移転)。しかし、管轄が変わるような場合には、移転前と移転後の二カ所に書類を提出する必要があり(管轄外移転)手間がかかります。
他のオフィス形態との比較
現在では、バーチャルオフィスのほかにも様々なオフィス形態があります。他のオフィス形態とメリット・デメリットを比較してみましょう。
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| バーチャルオフィス |
|
|
| 自宅兼オフィス |
|
|
| レンタルオフィス |
|
|
| シェアオフィス |
|
|
| コワーキングスペース |
|
|
バーチャルオフィスの利用も検討してみよう
リモートワークに代表されるように、ネット環境が整備されビジネスのデジタル化が進んだことで、従来の会社の在り方も少しずつ変わってきています。コストをかけずにビジネスを始めることができるバーチャルオフィスを検討してみてはいかがでしょうか。
よくある質問
バーチャルオフィスを利用するとオフィス費用は安くなるの?
自己所有や賃貸より格安でオフィスを利用することができます。詳しくはこちらをご覧ください。
シェアオフィスとは何が違うの?
シェアオフィスは実存するオフィスを利用するのに対し、バーチャルオフィスは書類上で住所を利用するだけです。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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