- 更新日 : 2023年9月21日
登記申請の手順に関するまとめ
登記申請は、主に不動産・法人について行うものです。
自動車のような動産は引き渡すことによって所有権を主張することができますが、不動産は「登記」という公示方法によって所有者を明示することになります。
ここでは登記申請の代表的な「不動産登記」と「商業・法人登記」について解説するとともに、登記申請手順も確認していきます。
不動産登記申請15種類と必要書類
不動産登記申請には代表的なものとして以下の15種類がありますが、ここではあまり馴染みのない、抵当権や根抵当権以外の登記申請について解説します。
- 土地地目変更登記申請
- 建物滅失登記申請
- 所有権保存登記申請
- 合筆登記申請
- 贈与による所有権移転登記申請
- 財産分与による所有権移転登記申請
- 売買による所有権移転登記申請
- 相続(法定相続)による所有権移転登記申請
- 相続(遺産分割)による所有権移転登記申請
- 相続(遺言)による所有権移転登記申請
- 登記名義人住所・氏名変更登記申請
- 抵当権登記設定登記申請
- 抵当権抹消登記申請
- 共同根抵当権設定登記申請
- 根抵当権抹消登記申請
1の土地地目変更登記申請は、土地の地目を農地から宅地へ変更する場合などに行うもので、添付書類には都道府県知事等からの許可書や農業委員会の現況証明書、都市計画法の規定による許可書などが必要となります。
2の建物滅失登記申請は、登記されている建物が滅失した場合に行う申請となり、建物を取り壊した工事請負人による「建物滅失証明書」が添付書類として必要となります。
3の所有権保存登記申請は、まだ誰も所有していない建物につき初めて所有権を主張する場合に行うもので、住民票が添付書類として必要となります。
4の合筆登記申請は、登記されている2筆以上の土地を合わせて1筆にする場合に行う申請です。土地の単位は「筆」となるため、合計する場合は「合筆」、分割する場合は「分筆」と表現します。
相互に接続していない土地や地目が異なる土地などは合筆することができない点で注意が必要です。合筆登記申請を行うためには、登記識別情報(又は登記済証)、印鑑証明書を添付書類として提出し、合筆登記申請を委任する場合は加えて代理権限証明情報が必要となります。
5の贈与による所有権移転登記申請は、土地や建物の贈与があった際に行う登記申請です。添付書類には、贈与者の登記識別情報(又は登記済証)、贈与契約書、印鑑証明書、住民票などが挙げられます。
6の財産分与による所有権移転登記申請は、離婚によって財産分与を行なった結果、土地または建物を所有することになった場合に行う登記申請です。添付書類として、登記義務者の登記識別情報(又は登記済証)、財産分与協議書、印鑑証明書、住民票などの提出が求められます。
7の売買による所有権移転登記申請は、売買によって土地や建物を取得した場合に行う登記申請です。3の所有権保存登記申請はまだ誰も所有していない建物に対して行われるのに対し、7の所有権移転登記申請は既に所有権につき登記してある土地や建物の所有権を移転登記する場合に行われるものです。
分譲マンションや分譲戸建て、分譲地などは原則として販売者などによって3の所有権保存登記された物件を、購入者が7の所有権移転登記を行うことによって所有権を移転させる手順をとります。
添付書類には原則として、登記義務者の登記識別情報(又は登記済証)、売買契約書、印鑑証明書、住民票が必要になります。
8、9、10の相続による所有権移転登記申請は、相続によって所有権が移転する場合に行なわれる登記申請となり、相続方法が法定相続か、遺産分割か、遺言によるものかによって添付する書類が異なります。
相続による所有権移転登記申請のすべてに必要な添付書類として、被相続人と相続人すべての戸籍謄本(相続人については戸籍抄本でもよい)と相続関係説明図が必要となります。遺産分割による所有権移転登記申請は上記書類に加えて「遺産分割協議書」の提出が、遺言による所有権移転登記申請は「遺言書」の提出が求められます。(他にも必要な添付書類はあります。)
遺言書には自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類がありますが、自筆証書遺言に関しては家庭裁判所の検認手続きを受ける手順が加わります。
11の登記名義人住所・氏名変更登記申請は、婚姻等によって氏名が変更した場合や住所が移転した場合に行う変更の登記申請です。添付書類として住民票(氏名変更の場合には謄本等も必要です。)が必要となりますが、1通の住民票ですべての経緯が証明できない場合には戸籍の附票などの書類も提出する必要があります。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気のガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
会社設立時に決めることチェックリスト
「会社設立時に決めることチェックリスト」では、会社設立の基本事項や、株式会社・合同会社別の決めることチェックリストなどを、1冊にまとめています。
図解でカンタンにまとめており、完全無料でダウンロードいただけます。
補助金をまるっと理解!会社設立時の補助金ガイド
補助金の概要や各制度の内容に加え、会社設立直後の企業でも使いやすい補助金や実際の活用事例などについてまとめました。
「使えたのに知らなかった!申請が漏れてた!」といったことを防ぐためにも、会社設立時の資金調達方法の一つとしてお役立てください。
法人成り手続きまるわかりガイド
初めて法人成りを考える方に向けて、法人成りの手続きや全体の流れ、個人事業の整理方法など、必要な情報をわかりやすくご紹介したガイドです。
多くの個人事業主の方にダウンロードいただいておりますので、ぜひお気軽にご利用ください。
起業家1,040人への調査でひも解く!先輩起業家が一番困ったことガイド
マネーフォワード クラウド会社設立では、会社設立の経験がある方1,040名に対して、会社設立に関する調査を実施しました。
先輩起業家が悩んだ部分や、どのように会社設立を行ったかを、定量的に分析していますので、ぜひご活用ください。
商業・法人登記申請の役割と具体的な登記申請11パターン
会社を設立するためには、商業登記法による商業・法人登記申請を行う必要があります。
会社設立の登記申請を行うことによって、株式会社が成立し、法人格が形成されます。
法人格が形成されることによって、株式引受人は株主としての権利を行使することができるようになるため、会社設立登記は会社の利害関係者にとって重要な意味を持ちます。
また、会社を設立するために行う登記申請以外にも、商号が変更になった場合の変更登記申請などがあります。
商業・法人登記申請を行う会社や法人として
- 株式会社
- 特例有限会社
- 持分会社
- NPO法人
- 一般社団法人
- 一般財団法人
- その他の法人
- 外国会社
があり、それぞれ申請用紙や添付書類に若干の違いはありますが、今回は株式会社について解説します。
株式会社の登記申請には、代表的なものとして以下の11種類があります。
- 株式会社設立登記申請
- 株式会社役員変更登記申請(新たに役員が就任した場合や役員の氏名等が変更した場合)
- 株式会社変更登記申請(商号変更、公告方法変更、目的変更、吸収合併、資本金の額が減少した場合等)
- 株式会社の組織変更の登記申請(株式会社から持分会社へ組織変更した場合)
- 合併による株式会社設立登記申請(新設合併)
- 合併による株式会社解散登記申請(合併により解散した場合)
- 株式会社本店移転登記申請
- 株式会社解散及び清算人選任登記申請
- 株式会社清算結了登記申請
- 株式会社継続登記申請(解散後に会社継続することになった場合)
- 株式会社支店設置登記申請
登記申請手順
登記申請に関する手順は、
- 申請書の作成と添付書類の用意
- 法務局へ提出
となります。
2の法務局へ提出する方法には、
- オンラインによる提出
- 郵送による提出
- 法務局の窓口へ直接提出
があります。
オンラインによる提出方法は、申請用総合ソフト等の専用ソフトのダウンロードとインストール手順や、申請者情報を登録する手順が加わりますが、登記完了後の登記事項証明書の交付請求もオンラインによる簡単な手順で行なえるだけでなく、窓口による交付請求手数料よりも安くなるというメリットがあります。

(出典:登記ねっと 供託ねっと|登記・供託オンライン申請システム)
まとめ
登記申請を行うことによって、所有者の権利を確保し、紛争などのトラブルを予め回避したり軽減したりする効果を期待することができます。
登記申請の手順そのもは必要書類を揃えて法務局へ提出するという流れになります。司法書士に依頼することもできますが、自分で登記申請することも可能です。
法務局のサイトに記載されている記載例を参考に、自分で登記申請してみてはいかがでしょうか。
関連記事
よくある質問
不動産登記申請には何種類あるの?
不動産登記申請には代表的なものとして15種類あります。詳しくはこちらをご覧ください。
商業・法人登記申請の役割は?
会社設立の登記申請を行うことによって、株式会社が成立し、法人格が形成されます。法人格が形成されると、株式引受人は株主としての権利を行使できるようになります。詳しくはこちらをご覧ください。
登記申請手順の手順は?
申請書の作成と添付書類の用意し、.法務局へ提出します。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会社設立の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
新着記事
ミミズ養殖は儲かる?収益目安や販売方法・始め方を徹底解説
Pointミミズ養殖は儲かる? ミミズ養殖は、生ゴミ等の活用でランニングコストを極限まで抑えられるため、正しい方法なら着実に利益を出せるビジネスです。 収益の目安: 原価ほぼ0円で…
詳しくみるいちご農家は儲かる?年収の実態や失敗しないための経営戦略を解説
Pointいちご農家は儲かる? いちご農家は、施設野菜の中でもトップクラスの所得率を誇り、平均年収600万〜900万円を目指せる職業です。 高収益の理由:観光農園や直売で価格決定権…
詳しくみるEV充電スタンドは儲かる?仕組みや導入費用・失敗リスクを解説
PointEV充電スタンドは儲かる? 適切な運営モデルの選定と補助金の活用により、長期的に十分な収益化が可能です。 投資型: 自ら運営し売電収入を得るモデル。初期費用はかかりますが…
詳しくみる公認会計士で独立するには?年収・失敗例・難易度・開業準備を解説
Point公認会計士で独立するには? 独立を成功させるには、自身の目指す働き方に合わせて「個人事務所の開業」か「フリーランス」を選択するのが一般的です。 必要な経験: 監査法人で5…
詳しくみる温泉を掘り当てたら儲かる?費用や成功率、自宅掘削の現実を解説
Point温泉を掘り当てたら儲かる? 温泉掘削は初期投資と維持費が莫大であり、安易な利益獲得は困難なハイリスク事業です。 初期費用:深度1,000mの掘削で最大1億円、ポンプ等の設…
詳しくみる商業登記とは?法人登記との違いや費用・自分で検索する方法を解説
Point商業登記とは? 商業登記とは、商法や会社法に基づき社名や役員などの重要事項を法務局に登録し、一般に公開する制度です。 制度の目的:取引の安全を確保し、会社の実在性や信用力…
詳しくみる


