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  • 更新日 : 2020年11月6日

開業届の開業日はどう決める?過去の日付・変更は可能?

個人事業主の開業日は、事業を始めた記念日とも言えます。開業日は開業届にも書かなければならず、ずっと残るものですから、こだわりを持って決めたい人もいると思います。

本記事では、開業届の開業日の決め方について説明します。開業の日付が影響するケースがあるのかなどについても知っておきましょう。

開業日の決め方と記載方法

個人事業主の開業日は実際に事業を始めた日になります。なお、税務署への開業届の提出は、開業日から1カ月以内に行う必要がありますので注意しておきましょう。

開業日の決め方に明確なルールはない

個人事業主の場合、開業届に開業日を記入しなければならないため、開業日を明らかにしておく必要があります。開業日について明確なルールはないので、お店なら、オープン日でも、宣伝活動を開始した日でも良いでしょう。縁起の良い日を選ぶと、モチベーションアップにもつながるかもしれません。

なお、許認可が必要な業種や資格の登録が必要な士業などは、許認可日や登録日以前の営業が禁止されていることがあります。この場合は、許認可日・登録日以降を開業日としましょう。

開業届への開業日の記載方法

開業日は、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)の「開業や廃業、事務所・事業所の新増設等のあった日」の欄に記入します。なお、開業届には提出日を書く欄もあります。ここには、税務署へ実際に書類を提出した日を書きましょう。

開業届_提出日記入欄

開業届の提出期限は開業から1カ月以内

開業届は、「事業の開始の事実があった日から1カ月以内」に提出しなければなりません。開業日は、開業届を提出する日からさかのぼって1カ月以内に設定しましょう。

開業届は開業したことを報告する届出であるため、開業前に出すことはできません。開業日が提出日より後にならないようにしましょう。

開業日前の支出は「開業費」になる

開業日は自由に設定できますが、開業日を決めることで経理処理に影響があることも知っておきましょう。

開業日以降にかかったチラシ印刷代や備品購入費用などは、「広告宣伝費」「消耗品費」などの必要経費として計上します。一方、開業日以前にかかった同様の費用については、「開業費」となります。開業費は経費ではなく「繰延資産」と呼ばれる資産で、原則5年かけて経費として償却できます。

例えば、開業準備費用として開業後に50万円かかった場合、開業した年の経費になります。もし50万円が開業前にかかったのであれば、開業費とした後、開業後の5年間で10万円ずつ経費にすることもがきます。ただし、任意償却をすることもできますので、赤字の年には償却せず、黒字の年に償却すれば、節税も可能です。

開業準備にかかったお金は、たいていは開業費に含めることができます。開業費を多くしたいなら、開業日をできるだけ後にした方がよいでしょう。

開業日が1カ月以上前でも開業届は出せる?

開業日は、開業届の提出日からさかのぼって1カ月以内でなければなりません。しかし、開業日から1カ月以上経過していても、開業届は受け付けてもらえます。

古い日付の開業届も受け付けてもらえる

開業届は開業日から1カ月以内に出すというルールになっていますが、1カ月以上たってから開業届を提出してもペナルティはありません。税務署では、過去の古い日付の開業届であっても、受け付けてもらえます。

過去の開業届を出すメリット

開業届を出さないまま、何年も営業を続けてきたという個人事業主の人もいるでしょう。確定申告をきちんとしていれば、開業届を出していなくても、税務署から文句を言われることもありません。

しかし、下記のようなことは開業届を出していないとできないため、過去の開業届でも出すメリットがあります。

(1) 青色申告
開業届を出していなければ、節税メリットのある青色申告ができません(詳しくは後述)。青色申告したければ、開業届を出す必要があります。

(2) 屋号入りの銀行口座開設
個人事業主の場合、事業用の銀行口座も原則として個人名義です。しかし、「屋号+個人名」で口座開設できる銀行もあり、この場合には開業届の控えの提出が求められることもあります。

開業届を再提出する場合、開業日は変更する?

開業届を出したにもかかわらず、控えをもらい忘れたり、紛失したりすることがあります。このような場合、税務署に保有個人情報開示請求をすれば控えをもらえますが、時間がかかってしまいます。開業届は2回出しても問題ないため、開業届を再提出すれば、すぐに控えを入手できます。

開業届を再提出する場合、開業日として提出日の1カ月以内の日付を再度設定する必要はありません。初回の開業届と同じ日にしておきましょう。

開業時に青色申告承認申請書を出す場合には?

開業日と開業届提出日の間が1カ月以上開いていても、税務署は受け付けてくれます。しかし、2カ月以上空いてしまうと、青色申告できなくなり、確定申告に影響が出ます。

青色申告のメリット

個人事業主の税金の申告方法としては、白色申告と青色申告があります。通常の申告は白色申告なので、青色申告する場合にのみ事前の申請が必要になります。

青色申告のメリットは、主に次のような点です。

  1. 最大65万円の青色申告特別控除が受けられる
  2. 赤字が出た年の損失を翌年以降3年にわたって黒字の所得から控除できる
  3. 赤字が出た年の損失を前年の所得から控除して前年の税金の還付を受けられる
  4. 家族に支払う給与を必要経費にできる

青色申告するには、税務署の承認を受けなければなりません。その上で、複式簿記で記帳を行い、確定申告時に青色申告決算書を提出する必要があります。

青色申告承認申請書の提出期限

新規開業と同時に青色申告承認申請書を出す場合、開業時期によって提出期限が次のように変わります。

  • 1月1日~1月15日に開業した場合→3月15日までに提出
  • 1月16日以降に開業した場合→開業から2カ月以内に提出

上記の提出期限に遅れても、青色申告承認申請書を出すことはできます。ただし、提出期限に遅れた場合、初年度については青色申告できず、白色申告をしなければなりません。

開業日から提出日まで2カ月以上空かないようにする

開業届と青色申告承認申請書を同時に出す場合、本来のルール通り開業日が開業届の提出日からさかのぼって1カ月以内になっていれば、初年度に青色申告ができないという問題は生じません。開業日は提出日からさかのぼって1カ月以内にするのがベストですが、それが無理でも、2カ月以上空いてしまわないようにしましょう。

開業届の開業日は修正できる?

深く考えず開業届に開業日を書いてしまうと、後で変更したくなることもあります。その場合、開業届に記入した開業日を変更することも可能です。

開業届を取り下げできる場合もある

開業届の開業日を変更したい場合、1カ月の提出期限内であれば、取り下げできることもあります。税務署に相談し、取り下げが可能な場合には、取り下げてから開業届を出し直しましょう。

開業届を再提出する方法も

開業届は、同じ内容で何度出してもかまいません。開業日を変更したい場合には、変更した開業日を書いて開業届を出し直す方法も考えられます。

ところで、開業届の出し直しにより開業日を変更できるなら、青色申告承認申請の期限を過ぎてしまっても、開業届を再提出すればOKということになってしまいます。青色申告のために開業日を変更することは、税務署が認めてくれない可能性が高いでしょう。

重大な理由があるわけでもないのに開業届を何度も出していると、税務署に目をつけられてしまいます。開業日は一度決めたらむやみに変更しない方が無難です。どうしても変更しなければならない事情がある場合には、税務署に相談してから手続きしましょう。

開業日はあらかじめ決めておこう

個人事業主の開業日は、実際に事業を始めた日になります。開業届は開業日から1カ月以内に提出するのがルールですが、1カ月過ぎたとしても受理されます。

ただし、開業から2カ月以内に青色申告承認申請書を提出しないと、初年度の青色申告ができなくなってしまいます。開業日は最初に決めておき、1カ月以内に開業届を提出できるように準備しておきましょう。

(参考)

国税庁|No.2070 青色申告制度

国税庁|[手続名]所得税の青色申告承認申請手続


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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監修:並木 一真(税理士/1級FP技能士/相続診断士/事業承継・M&Aエキスパート)

並木一真税理士事務所所長
会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。

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