• 作成日 : 2022年9月10日

IT業界で起業に成功する方法とは?エンジニアにおすすめのビジネスモデルも紹介

IT業界で起業に成功する方法とは?エンジニアにおすすめのビジネスモデルも紹介

IT業界で起業を検討する方が増えています。プログラミングのスキルを活かし、ニーズのあるITサービスやアプリなどを開発・提供すれば、成功する可能性が高いです。また、IT関連の起業は初期費用やリスクが少なく、フリーランスとして個人でも始めやすいという特徴があります。

本記事では、IT業界で起業するメリットや起業手続き、必要な知識・スキルや成功させるためのポイントについて紹介しています。また、エンジニアにおすすめのビジネスモデルも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

IT業界で起業するメリットとは?

IT関連の知識や技術を活用してビジネスを立ち上げるのが、IT業界での起業です。IT業界で起業するメリットには、以下の3点があります。

  • 初期費用が少なく始めやすい
  • スモールスタートでき、失敗のリスクが少ない
  • 今後も高いニーズが期待できる

特に、起業のハードルが低く低リスクで始められるのが大きなメリットです。ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

初期費用が少なく始めやすい

IT業界での企業は、初期投資が少なく、まとまった費用をかけなくても始めやすいのが特徴です。パソコンがあれば始められます。そのため、イニシャルコストとして主に必要なのは、最低限必要な設備にかかる費用と人件費です。店舗を構えたり在庫を抱えたりする小売業に比べると、圧倒的に費用が少なく始めやすいというメリットがあります。

スモールスタートでき、失敗のリスクが少ない

前述のとおり、IT業界での起業は少ない費用でパソコンがあれば始められます。そのため、初めは小規模からスタートできるのです。スモールスタートできるため、多額の資金調達が不要であり、仮に失敗しても立て直しが効きやすいです。このように、失敗した際のリスクが少ないため、気軽に始めやすいというメリットがあります。

今後も高いニーズが期待できる

IT関連のサービスは、ニーズが高いという特徴があります。特に各業界でDXが進んでいる昨今、ITサービスへのニーズはますます高まっており、今後も高いニーズが期待できるのです。IT業界の起業には、Webサイトの作成やアプリ・システム開発、さらにITコンサルタントなど、さまざまな仕事があります。ニーズが高いだけでなく、仕事の選択肢も多いため、起業して仕事に困ることが少ないのがメリットです。

IT起業の方法・手続きは?

ITで起業する際は、法人を設立して起業する場合と、フリーランス(個人事業主)として開業する場合の2つのパターンがあります。

法人設立の場合は、以下のようなステップで起業しましょう。

  1. 事業計画書を作成する
  2. 必要に応じて資金調達を行う
  3. 登記申請を行う

また、フリーランスの場合は開業届を出すだけで開業できます。以下では、それぞれの手続きについて紹介します。

事業計画書を作成する

事業計画書とは、事業内容や売上予想、損益の目安などを具体的に記載した書類のことです。事業計画書を作成することで、事業内容や売上の立て方など、今後の事業の見通しが立てられます。また、金融機関から融資を得る際や法人口座開設の際に、事業計画書が必要になることもあるため、必ず作成しましょう。

事業計画書を作成する際には「SMARTの法則」を使うことがおすすめです。SMARTは、目標を達成するために必要な以下5つの要素を指します。

  • Specific(具体的)
  • Measurable(計測可能)
  • Achievable(達成可能な)
  • Relevant(関連性)
  • Time-bound(期限が明確)

これらに照らし合わせて、事業の目標を設定することで、具体的かつわかりやすい事業計画書を作成できるためおすすめです。

参考:中小機構 起業マニュアル 5.事業計画書をつくる

必要に応じて資金調達を行う

事業を始めるためには資金が必要です。IT業界での起業には多額の資金は必要ありませんが、必要資金の全額を自己資金から賄えない場合は、外部から資金調達を行いましょう。資金調達には以下のような方法があります。

  • 金融機関からの融資
  • 投資家からの出資
  • 補助金や助成金の利用

特に、補助金や助成金は返済が不要で、利用しやすい制度です。各自治体が創業者をサポートする補助金・助成金制度を整備していることも多いので、ぜひチェックしてみてください。

登記申請を行う

会社を設立するためには、登記が必要です。登記申請にあたって、以下のような必要書類を準備しましょう。

書類の作成は、司法書士に依頼することが一般的です。上記の提出書類を法務局に提出し、承認されると登記が完了します。この提出日が会社の設立日になります。

また、設立時は登録免許税や定款認証にかかる手数料、印紙税などで合計18〜25万円ほど必要です。

参考:国税庁 No.7191 登録免許税の税額表

フリーランス(個人事業主)として開業する際の手続き

フリーランス(個人事業主)として開業する場合に必要な手続きは、以下のとおりです。

  • 個人事業の開業・廃業等届出書を提出する
  • 青色申告承認申請書を提出する(青色申告を行う場合)
  • 国民年金・国民健康保険に加入する

会社設立と異なり、フリーランスの場合は「個人事業の開業・廃業等届出書」を開業から1ヶ月以内に税務署に提出すれば、すぐに開業できます。開業にあたって費用はかかりません。

また、開業届を提出する際、青色申告承認申請書を同時に提出可能です。青色申告を利用することで、税制面でさまざまなメリットを受けられます。青色申告で確定申告を行いたい場合は、同時に提出するのが効率的です。

参考:国税庁 [手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続

IT起業に必要な知識やスキルは?

起業するうえでは、さまざまな知識・スキルが必要です。ここでは、IT起業に必要な以下の知識やスキルについて紹介します。

  • プログラミング
  • 会計・ファイナンス
  • マーケティング

もちろん、ほかにもあると便利な知識は多数存在し、勉強するに越したことはありません。しかし、起業するうえでは勉強以外にもやることがたくさんあります。そのため、優先順位をつけて取り組むことが大切です。

プログラミング

起業するうえで、プログラミングの知識は必須ではありません。知識がない場合は、自身が経営を担当し、ほかにスキルを持った人材を採用して実務を任せることで、IT業界で起業できます。

しかし、システムやサービスの開発において、プログラミングに関する知識やスキルがあることは非常に有利に働きます。また、自身にスキルがあれば外注費を削減できるのもメリットです。

会計・ファイナンス

ITの実務とは直接関係ありませんが、起業して会社を運営し続けるためには、会計やファイナンスの知識が必須です。財務会計管理会計に関する知識は、経営状況の分析に役立ちます。また、ファイナンスは資金繰りのために必要な知識です。このように、会計・ファイナンスの知識は、経営における適切な意思決定を可能にする経営分析のために必要であり、経営者にとって重要と言えます。

マーケティング

ユーザーのニーズを把握し、ニーズを捉えたサービスを提供するためにはマーケティングに関する知識やスキルも大切です。顧客に必要とされるビジネスモデルを構築し、利益を上げるためには、マーケティングの基礎を学びましょう。

マーケティングについて学ぶ際は、理論やフレームワークだけでなく、成功している企業の実際のマーケティング手法を取り入れ、自社の経営に活かすことが大切です。

IT起業を成功させるためのポイントは?

IT起業を成功させるためには、特に以下の3つのポイントを心がけましょう。

  • ユーザーのニーズを継続的に確認する
  • 収益が得られるビジネスモデルを選択する
  • スキルを互いに補完できる人材を獲得する

特に、ユーザーのニーズを確認して柔軟に対応することや、収益につながるビジネスモデルを検討することが重要です。また、IT起業は1人でも可能ですが、信頼できる仲間を集めることでより事業を拡大できます。

ユーザーのニーズを継続的に確認する

いくら商材の質が良くても、ユーザーからニーズがないサービスでは意味がありません。そのため、ユーザーのニーズを継続的に把握することが大切です。

ユーザーニーズの把握では、MVPのアプローチを利用することがおすすめです。MVPとはMinimum Viable Productの略で、「実用最小限の商品」と訳されます。最小限の機能を搭載した商品を試作品として提供し、ユーザーからの反応を確認し、それをもとに改善し再びユーザーニーズの確認を繰り返すアプローチ方法です。ITサービスに当てはめると、サービスのβ版を提供し、ユーザーからのフィードバックをもとに改善し、よりニーズのあるサービスに仕上げることを指します。

収益が得られるビジネスモデルを選択する

起業して成功するためには、収益を得続ける必要があります。固定費が高い場合は、それを回収できる収益を得られることが重要です。また、いくら需要があるアプリを作っても、広告収入が十分に得られなければ失敗してしまいます。マネタイズについては念入りに検討し、収益を継続的に得られるビジネスモデルを選択する必要があるのです。

スキルを互いに補完できる人材を獲得する

IT起業は1人でも始められますが、事業規模を拡大するためには人材の獲得が必要です。互いにスキルを補完できる人材を獲得できれば、事業が加速します。例えば、経営者自身のプログラミングスキルが高い場合は、営業力がある人材を採用すればより多くの案件獲得が期待できます。

また、人材選定ではその人のスキルだけでなく、価値観や事業の方向性が一致しているかどうかも重要です。仕事が進みやすく、トラブルを防げます。

IT起業におすすめのビジネスモデルは?

ITで起業するうえで、おすすめのビジネスモデルは以下のとおりです。

  • サービス開発
  • アプリ開発
  • システムエンジニア
  • ITコンサルタント
  • コーチング・セミナー講師

どのビジネスモデルも、ITに関するスキルを活用でき、ニーズが十分に見込めます。また、起業のハードルが低いのも特徴です。ここでは、それぞれのビジネスモデルについて詳しく解説します。

サービス開発

ITでの起業というと、多くの方がイメージするのがサービス開発です。ニーズのある便利なサービスを開発し、提供できれば成功する可能性が見込めます。日本でも、さまざまな分野で成長しているITサービスの事例は数多く存在します。世の中の困りごとを解決できる良いアイデアがある方は、サービス開発に挑戦するのがおすすめです。

アプリ開発

既存のアプリにない付加価値を持ったアプリを開発し、起業する方法です。スマートフォンやタブレットの普及率は年々高まっているため、ニーズが高く、おすすめのビジネスモデルの1つと言えます。アプリ開発では、iOS向けかAndroid向けかで開発方法・アプリの審査基準などが異なるため、ターゲットごとに戦略を練ることが大切です。

システムエンジニア

これまでプログラマーやエンジニアとしての勤務経験がある方は、システムエンジニアとして独立し、独自にシステム開発に取り組むこともおすすめです。システムエンジニアの案件は、1件あたりの単価が高いことが多いです。個人事業主(フリーランス)として開業する場合が多いですが、事業規模を拡大したい場合は法人を設立しましょう。

ITコンサルタント

ITコンサルタントは、企業のシステム導入やITに関する問題を解決する職業です。顧客との対話から悩みやニーズを引き出し、問題解決に導きます。ITに関する知識やスキルを活かせ、肉体的な負担が少なく、長く働きやすい仕事です。システムエンジニアやプログラマーとは別のやりがいを得られます。エンジニアとして長く働けるか、不安を抱えている方におすすめです。

コーチング・セミナー講師

自身のIT知識やスキルを活かし、コーチとしてプログラミングを教えたり、セミナーで情報提供を行ったりする、という方法もあります。コーチングやセミナーはオンラインで実施できるため、費用負担を抑えて始められるのがメリットです。コーチングやセミナー講師で成功するためには、認知度の向上や顧客からの信頼獲得に取り組みましょう。

ITスキルを活かして起業に挑戦しよう

本記事では、IT業界で起業するメリットや起業のための手続き、成功するために必要な知識・スキルやポイントについて紹介しました。ITサービスは需要が高く、幅広い活躍の仕方があります。ITスキルがある方は、起業にチャレンジするのがおすすめです。また、ITスキルがなくても、信頼できる仲間を集めれば起業できます。本記事を参考に、IT業界での起業に挑戦してみてはいかがでしょうか。

よくある質問

ITで起業することのメリットは?

初期費用が少なく始めやすいこと、スモールスタートできるため失敗のリスクが少ないこと、今後も高いニーズが期待できることです。特に、低コスト・低リスクで始められるため、起業ハードルが低いのが特徴です。詳しくはこちらをご覧ください。

ITで起業するために必要な知識・スキルは何?

プログラミングの知識は必須ではありませんが、有利になります。また、会計・ファイナンスやマーケティングに関する知識は、会社を運営するうえで非常に重要です。詳しくはこちらをご覧ください。

ITで起業するうえでのおすすめのビジネスモデルは?

サービス開発、アプリ開発、SE、ITコンサルタント、コーチング・セミナー講師です。ビジネスモデルを選ぶ際は、自身のITスキル・知識を活かせることや、継続的に収益が得られることを重視しましょう。}詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談していただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事