- 作成日 : 2024年9月4日
漫画家が開業届を出さないとどうなる?書き方やメリットも解説!
出版社から依頼を受け漫画を執筆し収入を得る「漫画家」は、一定以上の利益(儲け)が出れば確定申告をしなければなりません。報酬を得て漫画を書いている人のなかには、届出が必要なのか気になる人もいるでしょう。「漫画家」の仕事を事業として行う場合、所得税の「開業届」を提出する必要はあるのでしょうか?今回は「漫画家」と「開業届」の関係について解説します。
目次
漫画家が開業届を出してないとどうなる?
はじめに、所得税の開業届とはどのような届出なのか、開業届を提出するタイミングなどについて解説します。
そもそも開業届とは?
個人である漫画家が得る利益(儲け)には所得税が課税されます。開業届は、所得のうち「不動産所得」「事業(農業)所得」「山林所得」のいずれかを事業規模で行っている場合に提出する書類です。上記3つの所得のうち、漫画家の所得は事業所得に該当するため、事業として新たに漫画家を始める際には、住所地のある所轄税務署長に対して開業届を提出しなければなりません。
なお、提出期限は「事業を開始した事実が生じた日(開業日)から1ヶ月以内」となっています。所得税の場合、開業日は任意であり、自身で決めた開業日から1ヶ月以内に開業届を提出することになります。
漫画家が開業届を出すべきタイミングは?
開業届の提出期限は開業日によって決まります。漫画家の場合、「出版社との執筆契約を交わした日」「実際に執筆を開始した日」「漫画を初めて入稿した日」など、開業日の候補はいくつかあります。
所得税では、いずれの日付を選ぶのも自由です。開業届の記入にあたってはまず、開業日を決めることから始めましょう。
スポットで依頼を受けた場合は提出不要
漫画家の仕事を事業として継続的に行う以外に、出版社などからスポット的に執筆を依頼されるケースがあります。原稿収入が事業所得とされるのは「事業として自己の責任とリスクにおいて継続的、反復的に営利目的で漫画を執筆する場合」です。スポットで一時的に執筆する場合、継続性・反復性の要件に該当せず、事業所得にならないため開業届の提出は不要です。
漫画家の開業届の書き方は?
漫画家が開業届を提出する場合、記入するにあたって注意すべき点を挙げてみます。
職業欄の書き方
漫画家の場合、開業届の職業欄には「漫画家」と記入します。政府の統計資料である「日本標準職業分類」では、小分類「画家、書家」の事例として「漫画家」が挙げられています。
開業届や確定申告で記入する職業は、その分類に応じて個人事業税が課税されますが、原稿料を受け取る漫画家は個人事業税の課税対象外です。ただし、自身で執筆した漫画をグッズとして第三者に販売するようなケースは「漫画家」ではなく「物品販売業」として課税されるため注意しましょう。
屋号の書き方
事業として漫画家を始めるにあたって、屋号(会社名)を使用するケースがあります。また、本名ではなく「作家名」を使うケースも多いのでしょう。このような場合、開業届の屋号欄に、実際に使用する予定の屋号や作家名を記入します。なお、本名で執筆活動を行うケースなど、屋号や作家名がない場合は、屋号欄の記入を省略できます。
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