- 作成日 : 2025年3月27日
受給資格者創業支援助成金は廃止!代わりに利用できる制度や助成金・補助金を紹介
過去には「受給資格者創業支援助成金」という制度があり、失業者が起業後1年以内に従業員を雇用した場合に受けられる助成金がありました。しかし、現在この制度は廃止されています。では、受給資格者創業支援助成金に代わる制度はあるのでしょうか。本記事では、創業や従業員の雇用に関連する助成金・補助金について紹介します。
目次
受給資格者創業支援助成金は廃止された?
受給資格者創業支援助成金は創業に関する助成金制度であり、2013年3月31日に廃止されました。雇用保険を受給する資格のある失業者が創業し、1年以内に継続雇用する従業員を雇い入れた場合に、創業に充てた費用の一部を補助するものでした。ただし、この制度は法人設立が要件とされていたため、個人事業主は対象外でした。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気のガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
補助金をまるっと理解!会社設立時の補助金ガイド
補助金の概要や各制度の内容に加え、会社設立直後の企業でも使いやすい補助金や実際の活用事例などについてまとめました。
「使えたのに知らなかった!申請が漏れてた!」といったことを防ぐためにも、会社設立時の資金調達方法の一つとしてお役立てください。
事業計画書完全ガイド
事業計画書を作成するメリットや記載すべき項目、数値計画、具体的な作成ポイントなど、実用的な計画書作成のコツをまとめました。
資金調達を検討されている方・事業を始めようとしている方に多くダウンロードいただいておりますので、ぜひお気軽にご利用ください。
起業家1,040人への調査でひも解く!先輩起業家が一番困ったことガイド
マネーフォワード クラウド会社設立では、会社設立の経験がある方1,040名に対して、会社設立に関する調査を実施しました。
先輩起業家が悩んだ部分や、どのように会社設立を行ったかを、定量的に分析していますので、ぜひご活用ください。
会社設立時に決めることチェックリスト
「会社設立時に決めることチェックリスト」では、会社設立の基本事項や、株式会社・合同会社別の決めることチェックリストなどを、1冊にまとめています。
図解でカンタンにまとめており、完全無料でダウンロードいただけます。
受給資格者創業支援助成金の代わりに利用できる制度
受給資格者創業支援助成金の代わりに利用できる、雇用や創業に関する助成金を紹介します。
地域雇用開発助成金
地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)は、雇用機会が都市部と比べて少ない地域の雇用を促進する制度です。対象の地域に事業所を設置・整備し、周辺に居住する住民を雇用する場合に、労働者の増加に応じて助成金が支給されます。
対象となるのは、同意雇用開発促進地域(求職者の総数に比べ雇用機会が不足している地域)、過疎等雇用改善地域、特定有人国境離島地域等に指定されている地域です。ほかに特例措置にかかわる地域も対象に含まれます。
地域雇用開発助成金の助成額は、事務所の設置・整備費用や雇用する労働者の増加人数に応じて変動します。50万円から最大で800万円(中小企業事業者の場合、1回目は1.5倍、かつ創業の場合は2倍)の助成金を3回に分けて受けられるのが特徴です。対象地域で創業して従業員を雇い入れようとする場合に利用できます。
地域中小企業応援ファンド
地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)は、中小機構などが資金を拠出したファンドの運用益を利用して、中小企業者を支援する制度です。「地域中小企業応援ファンド」と「農商工連携型地域中小企業応援ファンド」があります。
地域中小企業応援ファンドは、地域の伝統や農水産物を活用した開発や販路開拓の取り組みを支援する制度です。中小企業者や創業者などを対象としており、研究や商品開発、需要の開拓にかかる費用を助成します。
農商工連携型地域中小企業応援ファンドは、農林漁業者と中小企業者の連携体などをサポートする制度です。連携して取り組む商品開発や需要の開拓に関する費用を助成します。
起業・開業時に利用できる助成金・補助金
全国の各自治体では、起業や開業に関する助成金や補助金のサポートを行っているところもあります。主な助成金・補助金について取り上げます(※情報は2025年2月時点)。
【東京都】創業助成事業
| 助成限度額 | 400万円 |
|---|---|
| 助成率 | 3分の2以内 |
| 助成対象経費 | 創業初期の賃借料、器具備品購入費、広告費、人件費、市場調査費など |
※2024年度の募集情報に基づき作成
東京都内に創業予定または、創業して5年未満の中小企業を対象にした助成金制度です。2024年には助成対象経費が拡充されて、委託費として市場調査・分析費を助成対象経費にできるようになりました。助成金を申請するには、認定特定創業支援等事業の支援を受けるなど、一定の要件を満たさなければなりません。
【三重県】三重県企業支援金
| 助成限度額 | 200万円 |
|---|---|
| 助成率 | 補助対象経費の2分の1以内 |
| 助成対象経費 | 人件費、賃借料、設備費、原材料費、知的財産権関連費、マーケティング調査費、広報費、委託費など |
※2024年度の募集情報に基づき作成
県外から三重県に移住し、地域課題解決のためにデジタル技術などを活用して起業しようとする人を対象にした制度です。転入後5年以上県内に居住する意思を有していること、三重県内で開業または法人の設立登記をすることなど、要件を満たす場合に申請できます。
上記の情報は変更されている場合があります。詳細については公式ホームページの情報をご確認することをおすすめします。
雇用強化をサポートする助成金
雇用強化をサポートする厚生労働省の助成金をいくつか紹介します。
特定求職者雇用開発助成金
特定求職者雇用開発助成金は、ある特定の労働者を雇用する事業者を支援する助成金です。以下、5つのコースがあります(※2025年2月時点)。
| 特定就職困難者コース | 60歳以上の高齢者、障害者、母子家庭の母など就職困難者を雇用した場合の助成金 |
|---|---|
| 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース | 発達障害または難治性疾病患者を雇用した場合の助成金 |
| 就職氷河期世代安定雇用実現コース | 正規雇用の機会を得られずキャリア形成を十分にできなかった就職氷河期世代を正規雇用として雇い入れた場合の助成金 |
| 生活保護受給者等雇用開発コース | 就労支援の要請がハローワークにあった生活保護受給者を雇用した場合の助成金 |
| 成長分野等人材確保・育成コース | 特定求職者雇用開発助成金の対象者について、成長分野への従事のために雇用したり、未経験で一定の訓練を積ませた後に賃上げを行ったりした場合の助成金 |
助成金の支給額や助成対象期間は、それぞれのコースなどで異なります。
人材確保等支援助成金
人材確保等支援助成金は、人材確保のためにさまざまな取り組みを行う事業者を支援する制度です。以下、9つのコースがあります。(※2025年2月時点)。
| 雇用管理制度助成コース | メンター制度や研修制度など、雇用管理に関する制度の整備を支援 |
|---|---|
| 中小企業団体助成コース | 事業主団体向けのコースの実施で、労働者の職場定着などを支援 |
| 人事評価改善等助成コース | 人事評価制度と賃金制度を整備して改善を図る事業所を支援 |
| 建設キャリアアップシステム等普及促進コース | 建設業の事業主団体向けのコースで、CCUS(建設キャリアアップシステム)や評価制度の普及促進を図る活動を支援 |
| 若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース(建設分野) | 建設業において、若年者や女性の入職・定着を図るための活動を支援 |
| 作業員宿舎等設置助成コース(建設分野) | 特定の地域に所在する作業員宿舎などに関する支援 |
| 外国人労働者就労環境整備助成コース | 多言語化など外国人の事情に配慮した環境の整備を支援 |
| テレワークコース | テレワークの導入や実施で離職率の低下を図る事業者を支援 |
| 派遣元特例コース | 賃金制度の改善などで派遣労働者の雇用安定などを図る派遣元事業者を支援 |
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、労働者の雇用環境の改善などに取り組む事業者を支援する制度です。以下、6つのコースがあります。(※2025年2月時点)
| 正社員化コース | 有期雇用労働者の正社員化を支援 |
|---|---|
| 障害者正社員化コース | 障がいのある有期雇用労働者の正社員化を支援 |
| 賃金規定等改定コース | 有期雇用労働者の賃金規定を改定して3%以上増加した場合に支援 |
| 賃金規定等共通化コース | 有期雇用労働者と正規雇用労働者の共通する職務の賃金規定の作成や適用を支援 |
| 賞与・退職金制度導入コース | 有期雇用労働者の賞与や退職金制度を新設して適用する事業者を支援 |
| 社会保険適用時処遇改善コース | 短時間労働者が新たに社会保険適用となる場合に労働者の収入を安定させる取り組みを行う事業者を支援 |
起業・開業に関するアドバイスを受けられる制度
起業や開業に関する公的な相談先を紹介します。
日本商工会議所の経営相談
日本商工会議所(以下、商工会議所)は、全国515の拠点を構え、地域の中小企業者や小規模事業者を支援する組織です(※2025年2月時点)。商工会議所では、事業者のステージに合わせた経営相談に対応しています。必要に応じて、中小企業診断士や弁護士などの専門家と連携しながら課題解決にあたります。商工会議所では、創業に関する相談も可能です。創業時に利用できる融資制度や事業計画書作成の相談などができます。
日本政策金融公庫の創業ホットライン
日本政策金融公庫では、事業資金に関する電話相談先として、「創業ホットライン」を設けています。フリーダイヤルで専門の相談員に相談できるサービスです。起業したい方を応援する創業サポートデスクも設置されています。
受給資格者創業支援助成金は廃止されている
過去には、受給資格者創業支援助成金という制度があり、雇用保険の受給資格者である失業者が起業し、1年以内に従業員を雇い入れた場合には、助成金を申請することができました。この助成金は2013年3月31日に廃止されたため、申請できませんが、その代わりとなる雇用や創業に関連した助成金・補助金が複数あります。創業の際には利用できる助成金や補助金について厚生労働省やお住まいの自治体の公式ホームページで確認しましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会社設立の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
日本政策金融公庫の融資を踏み倒すリスクとは?返済困難時の正しい対処法を解説
日本政策金融公庫の融資は、創業支援や経営安定のために心強い存在です。しかし一方で、「踏み倒し」という行為は軽視できるものではありません。返済の放置や延滞は、法的措置や信用失墜といった深刻な事態を招き、今後の資金調達に大きな障害となります。 …
詳しくみる日本政策金融公庫の創業融資とは?申し込みの流れや必要書類、創業計画書の書き方まで解説
新たに事業を始める起業家の資金調達において、日本政策金融公庫の創業融資は有力な選択肢の一つです。しかし、「自分は融資を受けられるのか」「審査に通るには何が必要なのか」といった不安を持つ方も多いのではないでしょうか。 この記事では、日本政策金…
詳しくみる無担保・無保証人で創業融資を受けられる?日本政策金融公庫の制度内容を解説
日本政策金融公庫の無担保・無保証人の創業融資は、担保や保証人なしで事業資金を借りられる制度です。要件を満たすことで担保および保証人なしで最大7,200万円まで借入れができます。 本記事では、「担保にできる資産がない」「保証人を付けたくない」…
詳しくみる資金調達のクローズとは?流れや必要な契約書の種類を解説
スタートアップの資金調達ニュースでよく目にする「クローズ」という言葉。これは、投資家との契約を完了し、資金の払い込みが行われる最終段階を指します。クローズに至るまでには、「タームシート」での基本合意や、事業と財務の精査である「デューデリジェ…
詳しくみる500万の創業融資を受けるには?融資獲得を成功させるために必要な準備
公庫や銀行などの金融機関から500万円の創業融資を引き出すには、申込先の選定から事業計画・自己資金・返済計画の作り込みまで周到な準備が不可欠です。 本記事では500万円の創業収支を獲得するために必要な準備や審査通過のポイントについて、詳しく…
詳しくみる日本政策金融公庫で借り換えは可能?制度の仕組みや資金繰りの改善策を解説
創業や事業拡大を進める中で、資金繰りの安定は経営の土台となります。中でも「借り換え」は、返済負担を見直し、経営の再構築を図る手段のひとつです。 本記事では、日本政策金融公庫では借り換えができるのか、そして資金繰りに困った場合の対策や相談窓口…
詳しくみる


