• 作成日 : 2022年9月2日

看護師が開業できる施設の種類は?起業の方法や流れも解説!

看護師が開業できる施設の種類は?起業の方法や流れも解説!

看護師の仕事の種類は実に多岐にわたります。医療機関で働くだけでなく、独立開業、つまり起業するという方法も考えられます。

では、看護師が独立開業するにあたって、どのような施設、どのような方法があるでしょうか?事業計画書などはどのように考えればよいのか、おすすめの方法などはあるのでしょうか?

さらに、個人事業主と法人設立ではどっちがよいのか、さらにどのように資金を集めたらよいかなどにも触れながら、看護師の起業について解説します。

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看護師が開業できる施設の種類は?

医療機関で勤務していた看護師などが、その経験を生かして事業主となって開業するにはどのような方法があるのでしょうか?

独立にあたっては、経験年数や適性などもあるかと思いますが、ここでは訪問看護ステーションとデイサービスについて考えていきます。

訪問看護ステーション

訪問看護とは、看護師が看護を受ける人の自宅などに訪問し、その患者の病気などに応じて看護を行うことです。看護を受ける人の健康状態の把握に勤め、さらに回復に向けた支援を提供します。また、主治医の指示を受け、病院と同様の医療的な処置も実施します。

訪問看護ステーションとは、保健師または看護師が管理者となって訪問看護を運営する事業所のことであり、看護師をはじめ、保健師や助産師などが在籍します。さらに、理学療法士・作業療法士などがリハビリを行っているところもあります。

訪問看護ステーションは、利用者の医療機関を問わず、訪問看護指示書の交付により、看護サービスを提供する独立した事業所です。保険医療機関ではないものの、介護保険や医療保険が利用できます。

デイサービス

デイサービス(通所介護)は、サービスの利用者が自立した日常生活を送れるよう、心身機能の維持、家族の介護負担の軽減などを目的として実施されるサービスです。

事業所では、食事、入浴などをはじめ、生活機能向上のための機能訓練、レクレーションなどのサービスを日帰りで提供します。サービスとして利用者の自宅から施設までの送迎も行います。

デイサービスの設置基準は、「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」に定められ、人員基準、設備基準、運営基準などがあります。このうち人員基準には、「看護職員」として看護師、准看護師が配置されなければならないとされます。また、地域による開設条件等もありますので、地域の開設基準を確認しなければなりません。

看護師資格を活かして起業できる医療関係以外の業種は?

看護師だけではありませんが、前職とは違う業界で前職のスキルを活かす働き方があります。航空会社の客室乗務員の中途募集に、元看護師が採用されたなどと聞くと、医療現場の経験はあらゆるところで活きてくる可能性があることを再認識します。

たとえば美容サロンなどはどうでしょうか?美容室をはじめ、エステサロン、ネイルサロン、美容マッサージなどのサロンにおいて、元看護士が施術するとなると、利用者は安心安全な印象を持ちます。看護師は、患者との会話の中で、今何をしてほしいのかなど希望を知り、個々の患者の価値観に合わせたケアが求められますが、まさに美容サロンの利用者に通じるものがあるかと思います。

また、元看護師のカフェ開業にはどのような効果があるでしょうか?カフェに来る人の目的はさまざまですが、共通していることは「カフェの滞在時間を気持ちよく過ごしたい」ということに他なりません。

カフェのオーナーとの何気ない会話の中に、血圧を思い遣る話や健康に良い食材の話がでてきてもほっこりします。美容サロン同様、顧客の価値観に沿うような対応は居心地のよいカフェへの近道かもしれません。

今まで培った医療現場での経験が自然にでてくるような応対の仕方は、特に対人関係を大切にする職種に合っていると言えるでしょう。

看護師が開業するなら法人か個人事業主どちらがおすすめ?

看護師に限らず、個人が事業を開始するときは、「スモールスタート」がおすすめです。スモールスタートとは、最初のうちは十分に市場が読めていない場合が多いので、事業におけるサービスを限定的にするなどして開始し、顧客や市場の状況に合わせて、順次規模を拡大する方法です。

したがって、いきなり法人を設立するよりも、個人事業主となってある程度の顧客を獲得した上で、法人化を目指すという順序がおすすめです。

看護師が独立開業する方法・流れは?

看護師だけではありませんが、元の勤務で得たスキルを使って独立開業するには、まずプランを立て、そして資金調達をしましょう。

ビジネスプランの策定

どんな個人事業主にも共通することですが、開業の前にプランができているかは非常に重要です。
小さな店だから、頭の中に描いているプランで十分ということはありません。どれだけ客観的に自分の事業を見られるか、どれだけ先まで見通せるかが重要です。できれば、第三者に話を聞いてもらい、弱点の指摘にどのように対応するかを考えます。

このときには、まだ簿記の知識がなくても問題ありません。売上高や経費などを合理的に見積り、収支に落とせるかどうかが問われます。

資金調達のときになって、あわてて計画書を作るのではなく、自分の中に確たる「事業」の予想図があるかどうかが重要です。

資金の調達

次に、先に立てたプランの最初の実行として、資金調達を行います。計画と実際の見積りに差が生じれば、その都度修正しながら、借りられる範囲、返せる範囲を考えて、資金の調達をしましょう。

まずは、まだ事業の実績がない状態から始める場合は、民間の金融機関では審査が厳しいため、公的金融機関からの融資をおすすめします。日本政策金融公庫では、創業まもない人対象の融資制度もありますので、次項で詳細を見てみましょう。

参考:創業支援貸付利率特例制度|日本政策金融公庫

看護師が起業する際に受けられる支援は?

日本政策金融公庫は、資金調達が困難な中小企業や小規模事業者などに融資や信用保険などの支援を行う公的金融機関のひとつです。このうち、起業するにあたって受けられる融資制度を2つ、ご紹介します。

日本政策金融公庫の新創業融資制度

新創業融資制度の概要は次のとおりです。

利用できる人次のいずれにも該当する人
  • 新たに事業を始める人、あるいは事業開始後税務申告を2期終えていない人
  • 創業時における創業資金総額の1/10以上の自己資金のある人 ほか
資金の使い道新事業資金、または事業開始後の設備資金・運転資金
融資限度額3,000万円
返済期間各融資に定める期間以内
担保・保証人原則不要

融資の場合、気になるのは借入利率ですが、担保の有無や借入時の状態により、基準利率は1.06~3.10%程度となっています。

参考:新創業融資制度|日本政策金融公庫

日本政策金融公庫の新規開業資金

利用できる人新たに事業を始める人、または事業開始後約7年以内の人
資金の使い道新事業開始資金、または事業開始後の設備資金・運転資金
融資限度額7,200万円
返済期間設備資金:20年以内、運転資金:7年以内
担保・保証人相談

こちらの制度も借入利率は、当機関の基準利率ですが、各種要件を満たすことで0.2%利率を引き下げる制度もあります。

参考:新規開業資金|日本政策金融公庫

独立開業で看護師のキャリアを広げるのもひとつ!

もともと看護師としてのキャリアを追及する道はあっても、それ以外のスキルや適性を活かしてキャリアアップしたい人は多いかと思います。

医療従事者不足が叫ばれる中、看護師の資格はビジネスの世界では非常に広がりを持つ資格のひとつと言えるでしょう。独立開業も選択肢のひとつとして、看護師資格を大いに活用しましょう!

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よくある質問

看護師が経験を活かして独立するには?

医療機関で勤務していた看護師などが、経験を生かして開業する代表的例としては、訪問看護ステーションやデイサービスがあります。詳しくはこちらをご覧ください。

看護師の開業、法人か個人事業主どちら?

看護師に限らず、個人が事業を開始するときは、「スモールスタート」がおすすめであり、いきなり法人を設立するよりも、個人事業主となってある程度の顧客を獲得した上で、法人化を目指すという順序がよいでしょう。詳しくはこちらをご覧ください。

看護師が独立開業するにはまず何から?

まずは、ビジネスプランの策定により、第三者に客観的な説明ができるようにし、それを元に資金の調達を始めます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:岡 和恵 (税理士 / CFP)

大学卒業後、2年間の教職を経て専業主婦に。システム会社に転職。 システム開発部門と経理部門を経験する中で税理士資格とフィナンシャルプランナー資格を取得。 2019年より税理士事務所を開業し、税務や相続に関するライティング業務も開始。

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