• 更新日 : 2024年4月9日

法人設立届出書の書き方とその提出先【記載例あり】

法人設立届出書の書き方とその提出先

会社を新たに設立した場合、税務上、税務署や都道府県、市区町村に対して提出しなければならない各種の届け出があります。

それらの届け出のひとつに、法人設立届出書があります。この届出書は、設立した会社の概要を税務署に通知するために、法人税法第148条、法人税法施行規則第63条で定められた書類です。

会社運営に伴う税金関連の書類については、この手続き後に税務署から送付されます。ここでは、法人設立届出書の提出についての詳細や、書き方のポイントを解説します。

法人設立届出書とは

法人設立届出書とは

画像引用:国税庁

会社を設立したら、税務署(国)や地方自治体に税金を納めることになります。 そのため、会社を設立したこと及び会社の概要を税務署に知らせることを目的として、「法人設立届出書」を提出します。 「法人設立届出書」は、株式会社はもちろん、合同会社や一般社団法人など、どんな会社であっても必ず提出しなければなりません。

「法人設立届出書」は様式が決まっており、税務署などで入手できます。また、国税庁ウェブサイトからもダウンロードできます。入手後、必要事項を記入し提出してください。

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法人設立届出書の提出先について

法人設立届出書の提出は、会社の設立をした後に納税地の税務署で行わなければなりません。書類については、税務署に提出する分と会社に控えとして残しておく分と、2部作成します。作成した2部の法人設立届出書を税務署に持って行くと、控えにも受領印を押してもらえます。なお、提出は郵送でも可能です。

また、法人設立届出書は、税務署への提出だけではなく、都道府県税事務所の法人事業税課もしくは法人住民税課などと、市町村の法人住民税担当部署にも提出する必要があります。届出書の用紙は、国税庁の[手続名]内国普通法人等の設立の届出よりダウンロードできます。

法人設立届出書は以下となっています。

届出書提出の期限について

提出の期限は、会社設立の日(設立登記の日)から2カ月以内と定められていますので、提出期限を過ぎてしまわないよう注意する必要があります。

都道府県によって若干の違いがあるため、税務署に確認するようにしましょう。

法人設立届出書の書き方

法人設立届出書は、定款と謄本を参考にすることで、ほとんどの項目を記入することができます。届出書に記載する主な項目は、

  • 届出先
  • 法人名
  • 本店又は主たる事務所の所在地
  • 納税地
  • 代表者氏名
  • 代表者住所
  • 設立年月日
  • 事業年度
  • 資本金又は出資金の額
  • 消費税の新設法人に該当することとなった事業年度開始の日
  • 事業の目的
  • 設立の形態
  • 事業開始(見込み)年月日
  • 「給与支払事務所等の開設届出書」提出の有無
  • 関与税理士
  • 添付書類等

となっています。各項目の記入ポイントは、以下となっています。

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届出先

本店所在地の所轄税務署名を記入します。

法人名、所在地、納税地、代表者氏名など

記載の内容は、謄本に記載されている情報となります。また、代表者氏名の欄に押印します。

事業年度

定款で定めた会計期間を記載します。

消費税の新設法人に該当することとなった事業年度開始の日

資本金が1,000万円以上の場合については、この項目に、設立年月日と同じ年月日を記入します。

事業の目的

法人設立届出書は、定款と謄本を添付書類として提出しますので、この項目に事業目的の詳細までを記入する必要はありません。概要を記載してください。

設立の形態

新規に事業を始める場合には、その他の項目に○を付け、「新たに事業を開始」などと記入します。

個人から法人成りをした場合は、「1 個人企業を法人組織とした法人である場合」の項目に○を付けます。

「給与支払い事務所等の開設届出書」提出の有無

自らも含めて、給与の支払いがある場合には、有に○を付けます。

法人設立届出書の記載例

法人設立届出書の記載例

① 提出日を記入します。
② 提出する所轄の税務署等を記載します。
③ 設立の部分を丸で囲みます。
④ 税務当局の使用欄なので記載不要です。
⑤ 本店又は主たる事務所の所在地を記載します。
⑥ 納税地は一般的に⑤と同じとなるので「同上」と記載します。
⑦ 会社名を記載します。
⑧ 法人番号を記載します。わからない場合は国税庁ウエブサイトから検索することができます。
⑨⑩ 代表者氏名、住所を記載します。
⑪ 書類送付先を記載します。
⑫ 設立年月日を記載します。
⑬ 事業年度を記載します。
⑭⑮ 資本金の額を記載します。
⑯ 事業税・住民税の申告につき延長申請の有無を記載します。
⑰⑱ 従業員総数・市内従業員を記載します。
⑲ 支店、事業所、工場等の住所等を記載します。
⑳~㉖ 該当の設立形態を記載します。
㉗ 顧問税理士がいれば署名押印します。
㉘~㉚ 事業種目等該当するものを丸で囲みます。
㉛ 税務当局の処理欄なので記載不要です。

法人設立届出書に添付する資料について

税務署に提出する「法人設立届出書」には、2019年(平成31年)4月以降、添付書類は「定款のコピー」のみになりました。ただし、都道府県税事務所や地方自治体に対する「法人設立届出書」は定款のコピーに加え、「登記事項証明書」の添付が必要です。

届出書提出の際には法人設立届出書と各種添付書類は、「法人設立届出書」「定款の写し」「登記事項証明書」の順に並べて提出するとチェックがスムーズに進みます。提出前には、事前に準備しておきましょう。

よくある質問

法人設立届出書の提出先は?

法人設立届出書の提出は、会社の設立をした後に納税地の税務署で行ないます。詳しくはこちらをご覧ください。

届出書提出の期限は?

提出の期限は、会社設立の日(設立登記の日)から2カ月以内と定められています。詳しくはこちらをご覧ください。

法人設立届出書記入のポイントは?

法人設立届出書は、定款と謄本を参考にすることで、ほとんどの項目を記入できます。届出先や法人名、所在地、納税地、代表者氏名などを記入します。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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