- 更新日 : 2025年12月23日
脱サラ起業におすすめの仕事ランキング!今、起業するなら何がいいかわかりやすく解説
脱サラ起業におすすめの仕事ランキングを紹介します。
「スキルなしでも脱サラ起業しやすい仕事」「低コストで脱サラ起業できる仕事」「将来性を重視する人向けの仕事」の各種ランキングと、成功のポイントをまとめました。脱サラ起業を目指している方は、ぜひ仕事選びの参考にしてください。
目次
脱サラ起業のメリット・注意点は?
脱サラ起業とは、会社員として給与を得ていた立場から離れ、自ら事業を立ち上げる働き方です。自由度の高い働き方を実現できる一方で、収入や責任の面で大きな変化が伴うため、事前にメリット・デメリットを把握しておくことが重要です。
メリットは、働き方の自由度が増し、収入の上限がなくなる点
脱サラ起業を選択すると、時間・働く場所・人間関係といった職場環境を自分でコントロールできるようになります。会社員時代と違い、勤務時間に縛られず、自身のライフスタイルに合わせた働き方が可能となります。また、これまで培ってきた経験や専門スキルをそのまま活かせる点も大きな魅力です。給与体系に上限が設けられていないため、事業が軌道に乗れば大幅な収入増を期待することもできます。成果がそのまま収入へ反映される働き方は、自己実現を求める人にとって非常に魅力的です。
収入の不安定さや全責任を自分で負うリスクがある
脱サラ起業には給料が保証されないというデメリットがあります。事業の結果によって収入が大幅に減少するリスクがあり、生活への影響を考慮しながら慎重に判断する必要があります。また、営業活動・経理処理・事務作業など、会社員時代には分業されていた業務をすべて自分で行わなければなりません。
さらに、業務上のトラブルや契約上のミスなどの責任はすべて自身に帰属します。小規模事業者の場合、資金繰りや取引先との契約リスクも大きく、思わぬトラブルに発展する可能性があるため、事前のリスク把握と備えが必要です。
データからみる脱サラ起業のヒント
直近のデータを見ると、日本では起業環境が以前に比べて活発化しており、「脱サラ起業」の追い風となる状況が生まれています。たとえば、2023年に全国で新たに設立された法人数は約 15万3,405社 で、統計開始以来過去最多を記録しています。これは起業のハードルが相対的に下がっていることの表れであり、会社員からの起業にもチャンスが広がっていることを示しています。
ただし注意も必要です。2022年度の開業率は 3.9%、廃業率は 3.3% 前後と報告されており、特に小規模事業者では存続が難しい現状も浮かび上がります。
つまり、脱サラ起業を考えるならば、起業しやすい環境である反面、成功のためには「しっかりとした事業計画」「資金繰りの見通し」「リスク管理」が不可欠です。起業希望者は統計が示すチャンスとリスクの両方を把握したうえで、新しい第一歩を踏み出すとよいでしょう。
参考:2023年「全国新設法人動向」調査|東京商工リサーチ
参考:中小企業庁 2024年版「中小企業白書」 第5節 企業の規模間移動と開廃業
参考:中小企業庁 2023年版「中小企業白書」 第2節 起業・創業
スキルなしでも脱サラ起業しやすい仕事ランキングTOP5
ここでは、スキルなしでも脱サラ起業しやすい仕事ランキングのTOP5を紹介します。
成功のポイントもあわせて解説しているため「特別なスキルはないけれど、脱サラ起業したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
1位:宅配・運送業
スキルなしでも脱サラ起業しやすい仕事ランキング1位は、宅配・運送業です。
宅配・運送業は、個人や企業から依頼された荷物を指定場所まで配送する仕事です。特別なスキルがなくても、運転免許証と軽貨物車両が1台あれば業務を始められます。
通販サイトやフリマアプリなどの利用増加にともない宅配需要が高まっており、業界における人手不足が深刻化しているため、安定した仕事量を見込めるメリットがあります。
「時間に追われる体力仕事」という側面があるため、体調管理や時間管理をしっかり行うことが大切です。
2位:家事代行サービス
スキルなしでも脱サラ起業しやすい仕事ランキング2位は、家事代行サービスです。特別な資格やスキルは必要なく、家事経験を活かせる仕事です。
家事代行サービスでは、依頼者の代わりにさまざまな家事を行います。
- 掃除
- 片付け(整理整頓)
- 料理・買い物・食器洗い
- 洗濯
- ベビーシッター
- ペットの世話
- 庭の整備
以下のような資格があれば、よりクオリティの高いサービスを提供しやすくなり、競争力も高められるでしょう。
- 整理収納アドバイザー
- ハウスクリーニングアドバイザー
- ハウスクリーニング技能士
- 栄養士・管理栄養士
- 調理師
- チャイルドマインダー
3位:Webライター
スキルなしでも脱サラ起業しやすい仕事ランキング3位は、Webライターです。
Webライターは、Web上に掲載するコラム記事や電子書籍などの文章を執筆する仕事を請け負います。
最低限の文章力があれば、特別な資格や経験は不要です。パソコンがあれば業務を始められるので、開業資金を抑えられるメリットもあります。
Webライターとして活躍するためには、「SEO(検索エンジン最適化)」と呼ばれる専門知識を身につけ、スキルアップすることが大切です。
将来的に、Webライターを雇用するディレクション業務で高収入を目指すことも可能です。
4位:動画配信・ライバー
スキルなしでも脱サラ起業しやすい仕事ランキング4位は、動画配信・ライバーです。
動画配信・ライバーは、オンラインでライブ配信を行い、広告収入や企業案件を獲得します。
ゲーム実況・雑談・歌・料理・メイクなど、自分の得意分野や趣味に関するテーマで視聴者を楽しませることが可能です。視聴者からのギフト(投げ銭機能)によって収益を得られる可能性もあります。
競争が激しいため、活躍するためには「ターゲットに響くキーワードを設定する」「更新頻度を高める」「台本を作成する」などの対策が必要です。
発言や行動によっては大きな批判につながる恐れがあるため、炎上リスクにも配慮する必要があるでしょう。
5位:ブロガー・アフィリエイター
スキルなしでも脱サラ起業しやすい仕事ランキング5位は、ブロガー・アフィリエイターです。
ブロガー・アフィリエイターは、企業の商品やサービスをWebサイトやブログで紹介して紹介料を獲得します。読者が「広告をクリックして商品を購入する」「サービスに申し込む」ことなどによって報酬が発生する、成果報酬型のビジネスです。
初心者からでも始められる一方、短期間では成果を得にくい傾向があります。「SEO」「Webライティング」「記事分析」などのスキルを高め、継続的に取り組む姿勢が求められます。
低コストで脱サラ起業できる仕事ランキングTOP5
ここでは、低コストで脱サラ起業できる仕事ランキングのTOP5を紹介します。
成功のポイントもあわせて解説しているため「コストを抑えて脱サラ起業したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
1位:営業代行
低コストで脱サラ起業できる仕事ランキング1位は、企業から営業業務を請け負う営業代行です。店舗や事務所を構える必要がないため、初期投資を抑えられます。
営業代行は、会社員時代に培った豊富な営業経験・スキルを活かすことが可能です。信頼性を高めるために実績を積んだり、独自性のあるサービス提供で他社との差別化を図ったりすることが大切です。
2位:動画作成・編集
低コストで脱サラ起業できる仕事ランキング2位は、動画作成・編集です。
YouTubeやSNS動画をはじめ、結婚式などのイベント動画や企業のプロモーション動画など、さまざまなジャンルがあります。パソコンと動画編集ソフトがあれば業務を始められるため、コストを抑えた起業が可能です。
脱サラ起業を成功させるためには、動画の構成力・演出力、音楽・効果音の選定といった幅広い知識を身につけ、センスを磨く必要があります。実績を積むことで、報酬が上がりやすくなるでしょう。
3位:Webデザイナー
低コストで脱サラ起業できる仕事ランキング3位は、Webサイトのデザインを作成するWebデザイナーです。パソコンとデザインソフトがあれば、業務可能です。
自分のスキルを効果的にアピールできるポートフォリオを作成することで、仕事獲得につながります。
デザインだけでなく、コーディングや画像編集などのスキルも身につけ、最新のトレンドや技術を習得し続ける姿勢が大切です。
4位:ECサイト・ネットショップ運営
低コストで脱サラ起業できる仕事ランキング4位は、インターネット上で商品を販売するECサイト・ネットショップ運営です。実店舗を持たない分、24時間365日営業でき、費用を抑えて開業できます。
仕入れた商品を販売するほか、オリジナル商品を販売することも可能です。
売れ残りによる過剰在庫が経営を圧迫する恐れがあるため、在庫を過剰にストックしないことが大切です。
5位:キッチンカー運営
低コストで脱サラ起業できる仕事ランキング5位は、軽トラックやバンなどを活用して飲食物を移動販売するキッチンカー運営です。固定店舗を持たないため、店舗購入費や内装費、賃借料などを抑えやすい傾向があります。
出店場所を変えられるメリットを活かして「平日の昼間はオフィス街」「休日はイベント会場」など、曜日や時間帯にあわせた最適な出店場所を複数確保しておくことがポイントです。
限られたスペースで効率よくビジネスを展開できるように、事前の仕込みや適切な在庫管理を意識するとよいでしょう。
将来性を重視する人向けの仕事ランキングTOP5
ここでは、将来性を重視する人向けの仕事ランキングTOP5を紹介します。
成功のポイントもあわせて解説しているため「事業の将来性を考慮して脱サラ起業したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
1位:ITエンジニア・プログラマー
将来性を重視する人向けの仕事ランキング1位は、ITエンジニア・プログラマーです。
ITエンジニアは、企画開発や設計から運用・保守まで、システム開発の責任を一貫して担います。プログラマーは、エンジニアの作成した設計書に従い、プログラミング言語を用いてシステムやソフトウェアなどの作成を行う専門職です。
両者ともに専門知識やスキルが求められる仕事のため、長く安定した収益を見込めるでしょう。IT人材不足が懸念されており、今後の需要の高さも予想されます。
2位:不動産投資・賃貸事業
将来性を重視する人向けの仕事ランキング2位は、不動産物件を購入し、賃貸として運用する不動産投資・賃貸事業です。
物件購入のための初期投資が必要となる一方、長期的な安定収入を期待できます。物件の価値が上がれば、売却益を得ることも可能です。
複数の専門家の意見をもとに、競争力の高い物件を保有することが大切です。
3位:コンサルタント
将来性を重視する人向けの仕事ランキング3位は、専門知識やビジネス経験を活かし、企業や個人にコンサルティングサービスを提供するコンサルタントです。
マーケティング・経営戦略・会計など特定分野における専門知識を提供する場合、高い収益を期待できます。初期投資を抑えられる点も魅力です。
自分から積極的に営業活動を行い、顧客を獲得する前向きな姿勢が求められます。
4位:介護事業
将来性を重視する人向けの仕事ランキング4位は、介護事業です。日本では高齢化が進むことが予想されるため、介護サービスの需要が見込まれます。
また、介護職員を確保できれば、デイサービスや訪問介護は比較的参入しやすいといわれています。
介護サービスを提供する場合、売上(介護報酬)の入金は約2ヶ月後となるため、開業資金には余裕をみておくとよいでしょう。
5位:Webマーケター
将来性を重視する人向けの仕事ランキング5位は、Webを用いた施策でサービス・コンテンツにユーザーを集客し、企業の売上アップをサポートするWebマーケターです。
2023年のインターネット広告費は3兆3,330億円(前年比107.8%)と過去最高を更新しており、需要が高い反面、人手不足の傾向があります。
Webマーケターが対応する業務には、以下のようにさまざまなジャンルがあります。
- SEO(検索エンジン最適化)
- Web広告運用
- LPO対策(ランディングページ最適化)
- SNS運用
- 動画制作
複数事業を展開することで、安定収入を得やすいでしょう。
参考:電通ウェブサイト 2023年 日本の広告費 – Knowledge & Data(ナレッジ&データ)
脱サラ起業に一次産業はおすすめ?
農業・畜産業・漁業といった一次産業の脱サラ起業は、「自然や生き物が好き」「体力があり、体を動かすことが好き」という方におすすめです。
会社員経験を活かして新しい仕組みやシステムを構築したり、販路拡大のために6次産業化に取り組んだりすることも可能です。
一方、一次産業での脱サラ起業では、一定の知識やスキルに加え、農地の確保や漁業権の取得などが必要になることが考えられます。一次産業は天候に影響されるため、収入が安定しにくいデメリットもあります。また都市部に住んでいる場合、地方への移住が求められるケースが多いでしょう。
初期費用や維持費用もかかるため、十分な自己資金を用意しておくことが理想です。各種支援制度の利用を検討することも、資金確保の1つの手段になるでしょう。たとえば就農予定時に49歳以下であれば、「就農準備資金・経営開始資金(農業次世代人材投資資金)」を活用して年間最大150万円(最長2年)の給付を受けることが可能です。
脱サラ起業の成功率を高めるための準備は?
脱サラ起業には自由度や収入拡大のメリットがある一方、収入の不安定さや業務負担の増大といったリスクが伴います。以下では、起業に向けて重要となる準備ポイントを解説します。
事業モデルの明確化で収益性と継続性を確保する
脱サラ起業で最も重要なのは、自分が提供する価値が誰のニーズに合致し、どのように収益を生み出すのかを明確にすることです。そのためには、事業モデルの具体化と同時に、市場規模・競合状況・顧客の購買行動といった市場調査が必要です。会社員時代に得た経験やスキルを活かせる分野を選ぶことは、成功可能性を高める大きな要素になります。
また、事業開始前に小規模なテストマーケティングを行い、仮説を検証しておくことで、初期の失敗リスクを低減できます。
資金計画と生活防衛資金の確保し、収入不安定時のリスクを軽減
脱サラ起業では、給料という安定収入がなくなるため、資金繰りの見通しを立てておくことが重要です。事業用資金だけでなく、最低6か月〜1年分程度の生活費を準備金として確保しておくと安心です。また、起業に必要な初期費用や運転資金を把握し、公的融資や創業補助金などの制度を検討することも有効です。資金計画を綿密に立てることで、事業拡大や設備投資の判断がしやすくなり、資金ショートによる失敗を避けることができます。
営業力・事務力の強化と専門家支援の活用で、効率化とリスク管理
脱サラ起業では、営業活動・経理処理・契約管理など、会社員時代は分業されていた業務をすべて自分でこなす必要があります。事前に営業スキルや財務リテラシーを高めておくことは、事業運営の安定につながります。また、税理士や行政書士、中小企業診断士といった専門家を適切に活用することで、事務作業の効率化や法的リスクの回避が可能になります。さらに、同業の起業家ネットワークに参加することで、情報交換や協業のチャンスを得られ、事業成長の助けとなります。
脱サラ起業で失敗しやすいポイントと対策は?
会社員マインドのまま事業を始めてしまう
起業後は、すべての意思決定を自分で行う必要がありますが、会社員時代の「指示待ち」姿勢が残ると適切な判断ができず、市場に対応できなくなります。
対策: 起業前から「意思決定の練習」を行い、小さな判断でも自ら決める習慣をつけましょう。また、起業家の書籍やセミナーで“経営者マインド”を学び、実践につなげることが効果的です。
商品・サービスが独りよがりで顧客視点が欠けている
自分が作りたいものと、顧客が求めている価値が一致しないと、販売はうまくいきません。
対策:事業アイデアが生まれたら、必ず想定顧客にヒアリングしたり、SNSなどで反応を確認したりして“検証”を行いましょう。仮説検証型のアプローチ(リーンスタートアップ)を採用することで、市場のズレを早期に修正できます。
営業以外の作業に時間を使いすぎ、売上につながる行動が不足する
名刺やホームページなど準備作業に没頭しすぎると、肝心の「売上を作る行動」が後回しになりがちです。
起業初期は“営業最優先ルール”を徹底し、1日のうち必ず売上につながる行動(見込み客連絡・提案・発信)を行うことを義務化しましょう。準備作業は後回しでも問題ありません。
低価格戦略で自分を苦しめる
安価に設定すると売れやすい一方、利益が出ず労力だけ増えて疲弊するリスクがあります。
対策: 価格設定は「市場価格」「原価」「自分の提供価値」を基準に客観的に判断します。低価格で始める場合も、期間限定のキャンペーンに留め、恒常的に低単価で消耗する状況を避けましょう。
感情で経営判断を行い、戦略がぶれる
焦りから値下げや方向転換を繰り返すと、ブランドが定まらず顧客から信頼されなくなります。
対策: 事業方針・ターゲット・提供価値を文書化して「経営軸」を明確にしましょう。判断に迷ったら、この軸に照らし合わせて決断することで、感情に流されない一貫した戦略が維持できます。
ランキングを参考に脱サラ起業を目指そう
高いスキルや豊富な資金がなくても、脱サラ起業を目指すことは可能です。本記事で紹介したランキングを、ぜひ参考にしてみてください。
脱サラ起業を成功させるためには、入念な準備を行い、起業後はスキルアップに努めることが大切です。適性を見極め、脱サラ起業後のリスクを減らすためにも、まずは副業から始めてみるとよいでしょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会社設立の知識をさらに深めるなら
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