中小企業の倒産理由とは?万一の備えを万全に

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大企業と比較すると、経済的基盤は弱い傾向にある中小企業。

中小企業の倒産件数は以下のグラフに示したとおり、近年は少しずつ減ってきてはいますが、それでも毎年8,000件以上の企業が事業をたたまざるを得ない事態に陥っています。

中小企業倒産件数推移

(出典:全国企業倒産状況|東京商工サーチ

中小企業の倒産原因は大企業と比較して経済基盤が弱いことも含め多岐にわたります。

中小企業の倒産に対しては政府レベルによる支援策も行われており、倒産することを予防したり、水際で倒産を食い止めたりするための対策がなされています。

ここでは、中小企業が倒産に至る大きな理由と、中小企業の倒産を食い止めるための政府や公的機関による支援策について、解説していきます。

中小企業が倒産してしまう理由

中小企業が倒産に至る主な理由に関しては、以下のようなものが挙げられます。

・販売や業績の不振と、その建て直しの失敗
・事業の目的があいまいであったことと、計画性の欠如
・業界の状況を正しくつかめなかったことと、環境変化に適応できなかったこと
・特に経営者の公私混同が行き過ぎたことと、経営スタンスのあいまいさ
・決断力や実行力の欠如
・ワンマン経営が行き過ぎたことと、経営に対する反省のなさ

これらに代表されるような理由で、中小企業は経営に行きづまり、倒産へと至ってしまうことが多くなっているのです。

企業の倒産理由から見えてくる根本的原因

また、今回挙げたような理由から、中小企業が倒産に至ってしまう根本的な原因が2つ見えてきます。

ひとつは、倒産の大きな理由は内的要因であることが多いというものです。先に挙げた倒産理由のうち、業界において政府が規制を行う、景気の低迷から売り上げが加速度的に落ちてしまうなどの外的要因として考えられるものは含まれていません。倒産理由の多くは、全て社内において課題を解決できなかったり、判断を誤ったりしているものばかりとなっています。

もうひとつは、倒産に至る企業は経営トップがその要因を作り出していることが多いというものです。先に挙げた理由の中にも、経営トップがその直接的な要因を作り出しているものがあったり、直接的ではなくとも間接的に経営トップがその要因を作り出していたりするものが見受けられます。社長や代表などのトップに立つ人物の経営に対する姿勢や、業務の遂行能力、決断能力などは、企業が倒産することなく営業を続けていけるか否かのバロメーターとなっているのです。

これらの根本的な原因について理解したうえで、あらかじめそれらの原因に対して手を打つことができれば、企業が倒産に至ってしまうことを未然に防いでいくことも可能になることでしょう。

倒産の危機における備え・再起に向けた支援策

中小企業は倒産に至ってしまった際、大企業ほど財政的な基盤が強固なものでないことから、経営トップが多額の負債を抱え込んでしまうようなことも多くなっています。もし、万一倒産してしまうような事態に陥ったときのために、倒産時の備えを行い、再起するための支援策なども利用して立ち上がっていく方策を押さえておく必要があるでしょう。

経営セーフティ共済

経営セーフティ共済とは、自社の取引先企業が倒産してしまった場合に、自社がその影響を受けて経営を悪化させたり、倒産に至ってしまったりするような事態を防ぐために設立された共済です。

基本的には、取引先の企業が倒産した場合でなければ共済金を受け取ることができませんが、事業資金として利用することを条件に貸し付けを受けることができる、「一時貸付金」制度も用意されています。

一時貸付金の限度額は、掛金を12ヶ月以上納付した後に共済を解約した場合に支払われる「解約手当金」の95%までであり、共済に掛金を支払った期間が長いほど、限度額が大きくなる仕組みとなっています。

貸付にあたっての利息は変動制ではありますが、現状では年0.9%と低い設定となっており、事業資金の枯渇の危機を迎えてしまった中小企業にとっては、大変魅力的な制度であると言えるでしょう。

中小企業庁・中小企業再生支援協議会によるサポート

中小企業庁では、中小企業が経営難に陥り、実際に倒産してしまう危機に直面している場合において、包括的なサポートを行っています。中小企業庁では、「再生計画策定支援スキーム」を策定しており、「中小企業再生支援協議会」がこのスキームに沿って、実際の事業再生支援を行っています。

中小企業再生支援協議会は各都道府県に設置されており、無料相談を行うところから再生支援がスタートします。

無料相談ののち、必要に応じて事業再生へ向けた具体的なアドバイス(経営改革の助言、金融セーフティネット利用の促進、不採算事業の処理など)を行います。

さらに事態が深刻な場合には、商工会議所や中小企業センターなど、連携支援機関の紹介を行ったり、税理士や中小企業診断士によって個別の支援チームを作成してより強力な支援体制を作ったりするといったことも行っています。

最初の相談に関しては無料で行ってもらうことができるため、経営に行きづまっている中小企業は、まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

前述したように、企業が倒産に至る根本的な原因は、大きく分けて次の2つです。

・倒産理由については、内的要因がほとんどであり、内的要因を解決できない場合に倒産に至ってしまうことが多い
・企業の経営トップが直接的、間接的に原因を作り出していることがほとんどである

これらの根本原因を踏まえたうえで、会社の内部の体制を見直し、倒産に至る芽を早めに摘み取っていくことが重要となります。加えて、万一倒産に至ってしまうような事態に備えて、事業再生支援策や倒産時における備えについても確認しておくことが重要です。

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※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:加地 延行 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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