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  • 更新日 : 2020年11月6日

開業届の印鑑は認印で大丈夫?個人事業主に必要な印鑑まとめ

個人事業を始めた時に税務署に提出する開業届には、印鑑を押さなければなりません。事業を開始するにあたって、「新しいハンコも準備した方が良いのでは?」と考えることもあるのではないでしょうか。

本記事では、個人事業主の印鑑について説明します。開業届やその他の書類に押すために必要な印鑑について知っておきましょう。

開業届に押す印鑑は実印?認印?

開業届には印鑑を押す欄がありますので、押印を忘れないようにしましょう。開業届には実印を押す必要はありません。

開業届の印鑑は認印で可

印鑑には実印と認印があります。実印とは市区町村の役所に印鑑登録してある印鑑のことです。重要な書類には、本人確認のため、実印を押して印鑑証明書を添付することがあります。

個人事業を開始する時に税務署に提出する開業届には、実印や印鑑証明書は要求されていません。開業届の「氏名」の後ろに押す印鑑は、認印でOKです(下図参照)。

なお、開業届提出時にはマイナンバーや身分証明書により本人確認が行われます。実印は不要でも、他人が勝手に本人になりすまして開業届を提出するようなことはできません。

開業届は控えも一緒に提出します。控えには印鑑を押しても押さなくてもかまいません。ただし、控えに税務署受付印は必ず押してもらいましょう。

(参考)国税庁|個人事業の開業・廃業等届出書

シャチハタなどのスタンプ式印鑑は使えない

開業届に押す印鑑は、三文判と呼ばれるような安価なハンコでも特に問題はありません。

ただし、シャチハタに代表されるようなスタンプ式の印鑑は使わないようにしましょう。税務署に提出するものに限らず、公的な書類には、シャチハタは基本的に使えません。

提出時にも印鑑を持って行く

税務署の窓口で、開業届に訂正箇所が見つかることがあります。この場合には、二重線と訂正印で訂正しますので、印鑑を持参するのを忘れないようにしましょう。

個人事業主に事業用印鑑は必要?

会社には会社専用の印鑑があり、会社設立時に会社の印鑑の登録も行います。一方、個人事業主は開業届に押す印鑑も個人の認印でかまいませんし、あえて事業用の印鑑を作らなくても問題ありません。

事業用印鑑と個人の印鑑を分けなくてもいい

個人事業主も、見積書や請求書、納品書、領収書など取引に使う書類には、印鑑を押すことになります。事業に使う印鑑は、個人で使っている印鑑でもかまいません。

なお、個人名ではない屋号を使っている場合、屋号と印鑑が異なると違和感があります。この場合には、個人とは別の屋号の印鑑を用意しておくと良いでしょう。

職印・資格印の届出が必要な業種も

弁護士、司法書士、行政書士などは、職務で使う印鑑(職印・資格印)を届出・登録する制度があります。職印や資格印の届出・登録が義務付けられている場合には、定められた様式の印鑑を用意しましょう。

重要な取引の場面では個人の実印が必要

個人事業主の場合、重要な取引の際には、市区町村に登録している個人の実印と印鑑証明書が必要になります。事業用の屋号印などを用意していても、実印の代わりにはなりません。

実印が必要になるのは、以下のような場面です。

●金融機関から融資を受ける時
銀行等に事業資金を融資してもらう場合、金銭消費貸借契約書やローン契約書等の必要書類には個人の実印を押す必要があります。

●不動産取引をする時
不動産を売却する時には、個人の実印が必要になります。不動産を購入する時には、必ずしも実印は必要ありませんが、ローン契約を結ぶ時には実印を求められます。不動産の賃貸借契約では通常、実印は必要ありません。

●自動車を購入する時
自動車購入時には、登録手続きや自動車保険加入、ローン契約などのために個人の実印が必要な場合があります。

●会社を設立する時
個人事業を法人化する時には、代表者の実印が必要になります。

個人事業主が事業用の印鑑を作るメリット

個人事業主にとって事業用の印鑑は必須のものではなく、実印の代わりになるものでもありません。しかし、個人事業主も事業用印鑑を作ると、以下のような点でメリットになります。

取引先からの信頼度が上がる

例えば、初めて取引する相手の書類に押してある印鑑が100円ショップなどで売っているような三文判の場合、「本当に信用できるのだろうか?」という気持ちになるものです。ビジネス用にはきちんとした印鑑を用意しておいた方が、取引先の信用を得やすくなります。

特に、屋号を使う場合には、会社と同様の屋号印があった方が、取引先にも安心感を与えられます。屋号とは全く別の個人名の印鑑は違和感がありますから、屋号の印鑑を用意しておきましょう。

仕事に対するモチベーションが上がる

印鑑には材質もいろいろあり、開運につながるアイテムとも言われています。開業時に新しい印鑑を作ることで、事業を成功させようという気持ちも高まるかもしれません。

会社の場合には、設立時に実印のほか角印や銀行印といった印鑑セットを用意するのが一般的です。個人事業主も開業時に会社と同様の印鑑を用意することで、プライベートと仕事のメリハリをつけることができるでしょう。

本名の印鑑を押さなくてすむ

フリーランスの方の中には、ペンネーム等を使っており、本名を知られたくないという人もいらっしゃいます。ペンネーム等の印鑑を用意しておけば、日常的な取引に使う請求書や領収書にはその印鑑を押すことができるので、本名を公開しなくてもすみます。

一般的な事業用印鑑の種類と用途

事業用印鑑として一般にどのような種類のものがあるのかを以下にピックアップします。個人事業主にとって事業用印鑑は必須ではありませんが、会社と同様の印鑑を用意しておくとメリットがありますので、作成を検討してみましょう。

丸印

会社の場合、法務局で印鑑登録が義務付けられているので、登録した印鑑が実印となります。実印は、契約書や登記申請書等の重要書類に押します。

会社の実印は代表者印とも呼ばれ、一般には丸印が使われます。丸印の外側に会社名が、内側には「代表取締役印」または「代表取締役之印」の文字が入っています。なお、会社の実印には、辺の長さが1~3センチの正方形におさまるものというルールがあります。

個人事業主の場合にも、会社の実印と同様の「屋号印」を作ってもらうことができます。個人事業主も、重要な契約書等に丸印の屋号印を使うと、取引先からの信頼度も上がるでしょう。

角印

角印はビジネス用の認印のようなもので、一辺の長さが2センチ程度の正方形の印鑑です。会社の場合には、会社名を3列に配置したものが一般的です。

個人事業主の場合にも、屋号を彫ってもらった角印を用意しておき、見積書、請求書、領収書等、日常的に使う書類に押すと良いでしょう。

銀行印

銀行口座を開設する時に使う印鑑です。会社の実印と同様の丸印で、外側に会社名、内側に「銀行之印」の文字が彫られたものが一般的です。個人事業主も、屋号入りの口座を作る時には、屋号が彫られた銀行印を作成しておくと良いでしょう。

住所印(ゴム印)

会社名のほか、住所、電話番号、FAX番号、ホームページアドレスなどが入ったゴム印を用意しておくと、書類や封筒などにそのまま押すことができるので便利です。

開業するなら印鑑を用意しよう

個人事業主が開業届に押す印鑑は、認印でもかまいません。ただし、開業時に事業用の印鑑を用意しておくと、事業開始後のモチベーションも上がり、取引先からの信頼度も上がりやすくなります。開業する時には、印鑑の準備も併せて行っておくのがおすすめです。※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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監修:並木 一真(税理士/1級FP技能士/相続診断士/事業承継・M&Aエキスパート)

並木一真税理士事務所所長
会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。

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