- 更新日 : 2024年9月3日
株主総会の議決権行使書とは?委任状との違いやひな形を基に書き方を解説
株主総会の議決権行使書は、株主が参加できない場合でも意思表示を可能にする重要な書類です。議決権行使書は委任状とは異なり、株主自身が行使します。
議決権行使書はテンプレートを利用することで文書作成を効率的に作成できます。そこで今回は、株主総会で議決権を行使する際に必要な議決権行使書について、概要や書き方、書類を提出しなかった場合・紛失した場合の影響などを解説します。
目次
株主総会の議決権行使書とは?
株主総会の議決権行使書とは、株主が株主総会で議決権を行使する際に必要な書類です。議決権行使書は、郵送あるいはインターネット経由(※インターネット経由での議決権行使可否は企業による)で書面送付することも可能です。
議決権行使書を使えば、決議事項の賛否に関して株主総会に参加できない株主も意思表示ができます。これを書面議決と言います。
株主総会で議題となる各議案は、一定数の賛成が得られない場合可決されません。そのため、株主に議決権行使をしてもらうことは企業の経営にとって非常に重要な位置を占めています。中には議決権行使書を提出した株主に別途株主優待をプレゼントしている企業もあるため、積極的な議決権行使を促したい場合には検討するとよいでしょう。
注意点は、株主総会での議決権行使書の書面・電磁的方法による議決権行使には行使期限があることです。原則として「株主総会の日時の直前の営業時間の終了時」となっている点に気を付けましょう。
委任状との違い
株主は、必要書面を提出することで、議決権を代理人に行使させることができます。株主総会の委任状とは、株主本人が何らかの事情で株主総会に出席できず代理人を立てる場合に提出が必要な文書です。代理人について未記載の場合は無効扱い(無効票)となる点に注意しましょう。
委任状を提出することで、代理人が株主総会で議決権を行使できるようになります。委任状は、代理人から会社に提出する必要があります。なお、株主が代理人を立てる際は、株主総会ごとに委任状の提出を求めなければなりません。総会ごとに規定も異なるため、都度事前の確認が必要です。
「議決権の代理行使」については会社法の第310条第1項に記載があります。
特に「代理人の有無」という点において議決権行使書とは記載事項が異なる文書であることとを押さえておくと、混同しにくくなるでしょう。
株主総会の議決権行使書のテンプレート
株主総会の議決権行使書や定時株主総会委任状のテンプレートは「マネーフォワード クラウド会社設立」の下記ページより無料でダウンロードができます。
テンプレートを利用すれば文書作成の時間を短縮できますので、ぜひお役立てください。
株主総会の議決権行使書の書き方
株主総会の議決権行使書には、以下の内容を記載します。
文書名
文書のタイトルとして「議決権行使書」を記載します。
代理人名の表示
文書名の次に本文を記載します。本文の最初に以下のように代理人名を記載しましょう。
〈記載例〉
代理人名の後ろに代理人の住所などを併せて記載すると、同姓同名の別人と区別をつけられます。
委任する権限の明示
委任事項について具体的に明示します。「令和●●年●●月●●日に開催の株式会社●●●● 第●回定時株主総会」といったように、対象となる株主総会を明確に記載しましょう。
議案ごとの議決権行使指定の記載
議案ごとに議決権行使指定を記載します。「原案に対する賛否」という欄を設けましょう。
委任年月日と株主の表示
最後に、委任年月日(委任状の作成日)と株主について表示しましょう。委任年月日は文書の一番上に記載する方法もあります。
株主については、住所・氏名・押印欄を作成し、特定ができるようにしましょう。自筆署名に加えて押印欄を設けることで、議決権行使書面の証明力をより高めることができます。
株主総会に議決権行使書を出さない、紛失した場合の影響
株主が株主総会で議決権行使書を出さなかった場合、あるいは紛失によって議決権行使書を出せなかった場合、企業の今後の経営に影響を及ぼす場合があります。
株主総会では、役員や決算の承認など、企業の今後の経営に関わる議題について話し合います。それぞれの議案は、一定数の賛成をもって可決となるため、賛成数が足りなかった場合には議決ができません。したがって、企業の経営判断がなかなか先に進まなくなる可能性が大いにあります。
そのような事態を避けるために、企業側は株主全員に議決権を行使してもらうための策を講じる必要があるでしょう。
議決権行使書の作成にはテンプレートを活用しよう
株主総会の議決権行使書は行使期限というものがあり、期限内に提出しなかった場合は今後の経営に影響を及ぼすおそれがあります。テンプレートを利用することで手軽かつ漏れなく議決権行使書を作成できるため、積極的に活用するとよいでしょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会社設立の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
- # 会社設立後の手続き
会社設立後にやることは?優先順位と手続きの流れをわかりやすく解説
会社設立後は、まず何から手を付けるべき? 会社設立後は、期限付きの行政手続きを最優先で進める必要があります。 税務署・自治体へ届出 社会保険は5日以内 口座・経理体制整備 最も遅れ…
詳しくみる - # 会社設立後の手続き
登記簿謄本の見方や取得方法を解説 登記事項証明書の違いは?
土地や建物が関係する取引に必要な登記簿謄本や登記事項証明書。そもそも登記とはどのような制度なのか、登記簿謄本と登記事項証明書に記載されている内容に違いはあるのかなどについて解説しま…
詳しくみる - # 会社設立後の手続き
会社設立したら法人も青色申告の申請を!メリットや期限などをわかりやすく解説
会社設立をしたら設立届と一緒に、必ず法人税の青色申告の承認申請書を出しましょう。今回はこの青色申告の承認申請書の概要や書き方、提出期限、さらには青色申告のメリット(特典)などについ…
詳しくみる - # 会社設立後の手続き
個人事業主の事業承継の手続きは?必要書類や税金対策も解説!
「この事業を次世代まで継続させたい」と考える個人事業主が行わないといけないのが、後継者への事業承継です。事業承継の際には、廃業届や開業届、青色申告承認申請書の提出、屋号の引き継ぎな…
詳しくみる - # 会社設立後の手続き
商業登記簿謄本とは?種類やオンラインの取得方法、手数料の金額までわかりやすく解説
商業登記簿謄本(登記事項証明書)とは? 法務局に登録された商号や役員などの会社情報を公的に証明します。 4つの種類があり「履歴事項全部証明書」が多くの手続きで利用される 自社の管轄…
詳しくみる - # 会社設立後の手続き
目的変更・目的変更登記とは?書き方・必要書類を紹介
設立した会社の目的を変更する場合、目的変更登記が必要です。正しく会社の目的を登記することは、取引先や債権者など利害関係者との信頼関係を構築していく上で欠かせません。この記事では、目…
詳しくみる