- 更新日 : 2024年1月9日
財産引継書とは?書き方・雛形を紹介
会社設立の際に不動産などで現物出資を行う場合、財産引継書の作成が必要です。財産引継書には、該当する財産の概要や価額を記載します。財産引継書は重要な書類であるため、正しく記載しなければなりません。この記事では、財産引継書の書き方や注意点について詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
財産引継書とは?
財産引継書とは、株式会社設立にあたり現物出資する際に必要となる書類です。現物出資する発起人は、必要事項を記載した財産引継書を作成します。財産引継書に記載される内容は、定款の記載内容と同じ表記にしなければなりません。
現物出資とは?
現物出資とは、資本金を現金以外の価値のある現物で充当する方法です。資本金は現金の払い込みが一般的ではあるものの、現物出資であれば現金が不足している状況でも発起人になることができます。
現物出資できる主な資産は、土地や建物などの不動産、有価証券、自動車などの動産が対象です。
財産引継書の書き方
財産引継書には、財産の詳細と金額、発起人の住所氏名などを記載します。
財産引継書の書き方の具体例は、下記の通りです。
【財産引継書の記載例】
財産引継書
私所有の下記財産を現物出資として給付します。
令和○年○月○日
発起人 住所
氏名 印
株式会社○○御中
1.ノートパソコン
・○○社製
・型番
・製造番号
・価額
2.自動車
・○○社製(車種)
・年式
・車体番号
・価額
以上価額の合計 金○○万円
日付は、現金出資があれば銀行に振り込んだ日を記載します。現金出資がなく現物出資のみの際は、定款作成日から登記申請日までの日付を記載しましょう。発起人の氏名の後ろに押す印鑑は、認印でも問題ありません。
現物出資する資産の詳細は、不動産登記簿謄本や保証書などを参考に記載します。資産の価額は、評価額を調査して時価で計上します。
書式は特に決まっていないため、会社の実情に合わせた作成が可能です。誰が何を出資するのかが分かる内容を意識して、見やすく端的に記載しましょう。
財産引継書を書く際の注意点
現物出資する発起人が複数いる際は、それぞれが書類を作成しなければなりません。また、検査役の検査が不要でも財産引継書は作成する必要があります。円滑に手続きを進めるためにも、書類の不備がないように十分注意しましょう。
財産引継書のテンプレート
法務局では、株式会社設立登記申請に関する必要書類の記載例を紹介しています。財産引継書の見本も公表しているため、書き方の参考にしましょう。
出典:法務局|添付書面の記載例
財産引継書のテンプレートは、下記リンクからダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
現物出資を行う場合は忘れずに財産引継書を作成しよう
財産引継書はテンプレートを使うことで、手軽に正しい内容で作成できます。会社を設立して現物出資を行う場合は、テンプレートを使って適切な内容の財産引継書を作成しましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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