- 更新日 : 2024年10月9日
アパレルネットショップの開業方法・手順は?仕入れや資金調達の流れも解説!
世の中にはさまざまな商品が流通しています。日々の生活において洋服は欠かすことのできないアイテムです。洋服を購入する際は、実際の店舗に行くことが一般的でしたが、最近ではネットで購入する方も増えてきています。
店舗を構えず商品を販売するネットショップが普及している昨今において、アパレルのネットショップを開業したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
今回は、アパレルネットショップの開業方法や成功するためのポイントを解説します。
目次
アパレルネットショップを開業するメリットは?
まずは、アパレルネットショップを開業するメリットについて確認しましょう。
実店舗よりも開業費用が安い
アパレルを販売する手段として、実店舗を構えて販売する方法とネットショップを利用して販売する方法の大きく2つに区分されますが、開業をする際にできるだけ初期費用を抑えることが重要です。ネットショップの場合、実際に店舗を取得する費用が発生しないので開業費用を抑えることができます。
実店舗よりもランニングコストが低い
実店舗であれば毎月の賃料がランニングコストとしてかかりますが、ネットショップの場合は、場所が限定されず基本的にパソコンとネット環境があればどこでも運営ができるのでランニングコストを抑えることができます。
ネットショップのランニングコストについては、出店場所としてインターネット上の「土地」であるレンタルサーバーと、「店舗」であるWebショップが必要となります。
アパレルネットショップの種類は?
次に、アパレルネットショップの種類について確認しましょう。開業時に方向性としてセレクトショップにするのか、オリジナル製品を販売するのかを決めておきましょう。
セレクトショップ
お店のコンセプトに沿って既製品のブランドを仕入れて販売する方法です。仕入れ先については、メーカーと直接取引をする方法や、メーカーと小売店の間に入り、取引をする問屋から仕入れる方法などがあります。
仕入れる商品によっては、競合とかぶる可能性があるため、価格競争になる恐れがあります。
オリジナル商品の販売するお店
自分のオリジナル商品を販売する方法です。競合とかぶることはないので価格競争になる恐れはありませんが、オリジナル商品としての価値を提供する必要があります。
アパレルに関して未経験者やオリジナル商品を考えていない方は、セレクトショップから始めるとよいでしょう。
アパレルネットショップの商品の仕入れ先は?
アパレルネットショップにかかる商品の仕入れ先は、直接メーカーに問い合わせて取引する方法や、メーカーと小売店の間に入って、取引をする問屋から仕入れる方法などがあります。
展示会などで直接交渉をしたり、場合によっては、メーカーのホームページから電話やメールを利用して問い合わせたりとさまざまな方法があります。
いずれにしてもコンセプトに沿って魅力的な商品を仕入れる必要があります。また、常日頃から顧客のニーズやトレンドもリサーチしておくことも大切です。
アパレルネットショップを開業する方法・手順・手続きは?
次に、アパレルネットショップを開業する方法や手順について確認しましょう。開業の主な流れは、以下の通りです。
- コンセプトを決める
- 事業計画書を作成する
- 商品を用意する
- 出店方法を決めてショップを作成する
- 告知や宣伝、集客を行う
最も重要なのが、ブランドのコンセプトを決めて事業計画書を作成することです。これからショップを運営する上で「柱」になる部分です。
そのブランドがお客さんに対して「どのような価値を提供できるのか」、そのためにターゲットやブランドの強みなどをしっかりと考えて事業計画書を作成するようにしましょう。
次に、商品を用意するのと同時並行でショップを作成していきます。まず、出店方法として、自社でネットショップの運営を行う「自社のECサイト」と、ネット上のショッピングセンターに出店する「ECモール」の方法があります。
ショップについては、決済手段を充実させることや、紹介文はわかりやすく、商品の写真映えに意識して作成するようにしましょう。
ショップがよく作られていても、いかに「お客さんに知ってもらえるか」が非常に大切です。そのために、広告やSNSなどを利用して積極的に宣伝をしましょう。
また、セレクトショップで中古品を取り扱う場合は、「古物商許可」を取得するために、営業所を管轄する警察署への申請が必要です。
その他、開業してから所轄税務署で「開業届」を提出しておきましょう。
アパレルネットショップの開業に必要な資金は?
アパレルネットショップの開業に必要な資金について確認しましょう。
個人事業主としてアパレルネットショップを開業する場合
開業する際にかかる主な費用は、以下の通りです。
- 商品の仕入れやオリジナル商品の作成費用・・・50~100万円
- パソコンやカメラなどの撮影機材の費用・・・10~30万円
- ECサイト作成費用・・・10~50万円
商品の仕入れは、自分が想定する月商の規模によりますが、最初はある程度の在庫を抱えておくほうが無難でしょう。また、ECサイトは、ある程度の費用はかかりますが、自分で作成するよりプロに依頼するほうが手間も省けますし、顧客の獲得に効果的といえるでしょう。
アパレルネットショップの資金調達方法は?
ほかの業種と比べて実店舗を持たないアパレルネットショップの場合は、資本を少なく開業することが可能ですが、不測の事態に備えてある程度の資金があるほうが、余裕を持って運営ができるため、融資や補助金を活用するとよいでしょう。
融資を受ける
銀行や日本政策金融公庫の融資制度を利用して資金調達を検討しましょう。審査基準が高い銀行よりも日本政策金融公庫のほうが有利な条件で借入ができます。
また、今のご時世は低金利なので、返済負担もそこまで重くはないでしょう。
例えば、日本政策金融公庫の「新規開業資金」の場合、融資限度額が「7,200万円」で、担保や保証人に関しては相談の上、柔軟に対応してもらえます。銀行と日本政策金融公庫で迷っている方は、まず日本政策金融公庫に相談してみるとよいでしょう。
補助金を活用する
また、融資とは異なりますが、商工会議所が窓口の「小規模事業者持続化補助金」を利用するとよいでしょう。この小規模事業者持続化補助金は、売上を得るためにかかる経費の一部を支援する補助金制度です。
事業計画の作成など一定の条件がありますが、審査が通れば返済する必要はありませんので、ぜひ活用したいところです。
アパレルネットショップの開業に成功するためのポイントは?
どの業種にも当てはまることですが、いかに経費(コスト)を減らして効率的に売上を上げることができるかが成功するポイントです。
アパレルネットショップは、実店舗がなく基本的にランニングコストを抑えることができるため、うまくいけばスムーズに利益を出すことが期待できるでしょう。
SNSを活用する
効率的に利益を出すために、SNSを積極的に活用して告知することがポイントです。いかに「お客さんに知ってもらえるか」が非常に大切です。
最初のうちは、気づいてもらうために費用を惜しまず広告を出して集客することに力を注ぎましょう。
アパレルネットショップ開業向けの事業計画書テンプレート(無料)
こちらから自由にお使いいただけるので、ぜひご活用ください。
・ネットショップの事業計画書・創業計画書テンプレート・作成例
顧客のニーズやトレンドをしっかり把握しよう!
アパレルネットショップで最も大切なことは、季節ごとに顧客のニーズやトレンドをしっかり把握して商品を取りそろえておくことです。日頃から流行や市場の動向をリサーチしてお客さんにリピートされるショップ作りを心掛けましょう。また、SNSなどを上手に活用して積極的に集客しましょう。
よくある質問
アパレルネットショップを開業する方法は?
まずは、ブランドコンセプトを決めて「事業計画書」を作成しましょう。そして、商品を用意するのと同時並行でショップを作成しましょう。詳しくはこちらをご覧ください。
アパレルネットショップの資金調達方法は?
銀行や日本政策金融公庫の融資制度を利用して資金調達をするとよいでしょう。審査基準が高い銀行よりも日本政策金融公庫のほうが有利な条件で借入ができます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
開業しやすい資格とは?独立したい人や個人事業主になりたい人におすすめの業種も解説
独立開業を目指せる資格として、不動産鑑定士や社会保険労務士、薬剤師などがあります。独立開業すれば、収入が上がる可能性がある点やモチベーションを上げやすい点がメリットです。 これから開業することを目指している方は、国家資格や民間資格の中から独…
詳しくみるフリーランスエンジニアは開業届の提出が必要?書き方も簡単に解説!
フリーランスエンジニアとは、会社組織などに属さず、プロジェクトごとに契約を結んで仕事をするエンジニアです。複数のプロジェクトを継続的に引き受けて事業展開している場合を狭義のフリーランスエンジニアと呼びますが、副業として単発でプロジェクトを引…
詳しくみる開業届の職業欄の書き方とは?複数職業の場合や事業税も解説
個人事業主や自営業者、フリーランスなどで個人が事業を開始する場合、所轄の税務署長に「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届)を提出することになります。この開業届を記入する際に、迷いやすい項目のひとつが「職業欄」です。 この記事では、開業届に…
詳しくみるカフェを起業・開業するために必要な資金は?経営を成功させるポイントも解説!
カフェや喫茶店を起業したいと考えている方が、まず検討しなければならないのが「開業資金」についてです。何にいくらぐらいの資金がかかるのか知っておくことは非常に重要です。また、全くの未経験から経営を始める場合、どのような準備が必要なのかも把握し…
詳しくみる開業届を出していない個人事業主は経費計上できる?確定申告や開業前の経費についても解説
開業届を提出していない個人事業主は、確定申告の際に経費を計上しても問題ありません。しかし、開業届を提出していないことがネックになるケースもあります。開業届を提出しなくても影響がないこと、反対に影響があることについて解説します。 開業届とは?…
詳しくみる便利屋の開業届の書き方は?提出しないとどうなるのかも解説!
ジャンルを問わず、様々な雑務の代行業務を行う方を便利屋と呼びます。便利屋は起業する際に自治体などでの手続きや免許は不要ですが、便利屋によって収入を得ている場合、所得税の「開業届」を提出する義務があるのでしょうか。今回は、便利屋と開業届の関係…
詳しくみる