消費税の課税事業者の条件と提出書類まとめ

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税率の引き上げで何かと話題になっている消費税ですが、事業を行う上で消費税は切っても切れない関係の税金です。最近では、外国人観光客を相手に免税ビジネスを行う事業者も増えています。どのような場合に消費税の課税、免税が行われるのでしょうか?消費税と納税のしくみについてご紹介します。

消費税とは

間接税とは、実際に支払う者と、申告・納付する者が異なる税金のことです。つまり、消費者から預かった消費税を事業者が代わりに申告・納税する場合を意味してします。消費税率は平成26年4月1日より8%となり、内訳は国税6.3%、地方消費税1.7%となっています。国内すべての法人と個人事業主は、消費税の納税義務がありますが、一定の要件を満たせば免除されることがあり課税事業者と免税事業者という2つの立場に分かれます。

課税事業者と免税事業者の違い

免税事業者の場合は、商品の仕入れ等にかかった消費税額の控除が適用されないため、確定申告での還付は受けられません。免税事業者が消費税の還付を受けるためには、所定の手続きを踏んで免税事業者から課税事業者へ変更する必要があります。課税事業者と免税事業者の条件は以下のようになっています。

課税事業者

基準期間および特定期間において、課税売上高が1,000万円を超える場合は課税事業者となり、消費税の納税義務があります。また、新設法人で資本金が1,000万円以上の場合は、基準期間がなくても課税事業者となります。

免税事業者

基準期間および特定期間において、課税売上高が1,000万円以下となる場合は免税事業者となり、消費税の納税義務はありません。比較的規模の小さい事業者が、消費税計算という煩雑な作業を負担にしないための制度です。消費税を納める必要がないといっても、実際は仕入に含まれる消費税相当額を支払っていることから、事業者は売り上げにもその相当額を通常上乗せしています。

また、外国にある事業者への商品やサービスの提供を行う輸出事業では、輸出証明書を保管するなど一定の要件を備えることで販売商品は免税になります。これは国外の事業者が日本の消費税を負担することがないようにするための措置であり、課税事業者であるか免税事業者であるかにかかわらず輸出取引は免税になるということです。

いつどのように、課税・免税事業者は決まるのか?

課税事業者か免税事業者かを判定する期間を「基準期間」と言います。個人事業者の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度の1年間となります。基準期間の課税売上高が1000万円以下であっても、特定期間の課税売上高が1000万円を超えると免税事業者になれません。特定期間とは、個人事業者の場合は前年1月1日から6月30日の6カ月間、法人の場合は前事業年度の前半6ヶ月間をいいます。

新設法人が注意すべき点

新設法人で、1期目の事業年度が7ヶ月以下であった場合は、2期目の判定に関して特定期間はないものとみなされますので注意してください。例えば、3月決算の法人で前年10月に事業開始した場合は、2期目において特定期間はないものとされるため免税事業者となります。

課税事業者が届けなくてはいけない書類について

課税事業者の届け出書類は、主に以下の3種類です。

1. 消費税課税事業者届出書

基準期間による判定で課税事業者となる場合は、「消費税課税事業者届出書」の提出が必要です。期限は特に定められていませんが、判定が出たら速やかに提出しましょう。また、判定によって課税事業者から免税事業者へ変更となる場合は、「消費税の納税義務者ではなくなった旨の届出書」を提出します。

2. 消費税課税事業者選択届出書

免税事業者であっても、あえて課税事業者を選択する場合は、「消費税課税事業者選択届出書」の提出が必要です。あえて選択する理由は、多額の仕入控除税額がある場合に還付を受けるためであり、適用しようとする課税期間の開始前日までに届出書を提出します。なお、免税事業者が課税事業者を選ぶと、最低2年間は継続して適用する必要があります。さらに、この2年間で1個100万円以上の固定資産(調整対象固定資産)を取得した場合は、もう1年間課税事業者になります。この場合、仕入税額控除をした調整対象固定資産に係る消費税を3年後の課税期間において納付しなければならなくなる可能性がありますので注意してください。なお、選択を取りやめるには、免税の適用を開始したい課税期間の開始前日までに「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出します。

3. 消費税の新設法人に該当する旨の届出書

新設で基準期間がなくても、資本金が1,000万円以上の法人については課税事業者となりますので、「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」の提出が必要です。提出期限は特に定められていませんが、速やかに提出しましょう。なお、「法人設立届出書」に消費税の新設法人である旨を記載すれば、この届出書の提出は不要です。

還付について

受け取った消費税よりも、支払った消費税が多くなった場合は、申告することにより支払い超過分の還付を受けることができます。例えば、初年度の売り上げが少なくて経費がかさんだ場合や多額の設備投資があった場合、輸出業のため課税売り上げがほとんどなかった場合に還付ができます。還付を受けるためには、課税事業者であることが必須条件です。還付については「消費税還付の仕組みと還付される条件まとめ」に詳細を記載しています。

課税事業者と免税事業者のどちらが有利かは「消費税の節税は免税事業者と課税事業者はどちらが効果的?」を参考にしてください。

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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