• 作成日 : 2023年12月1日

特許とは?法的な定義や特許権の内容をわかりやすく解説

特許とは、発明を公開する代わりに、その発明を保護する制度のことです。特許権を得ると、出願から20年間、権利の対象となる発明の実施を独占できます。本記事では、特許や特許権の意味のほか、取得方法や特許侵害にならないようにするポイントなどを解説します。

特許の法的な定義

特許とは、発明を公開する代わりに、その発明の実施を独占できる制度のことです。発明の保護は、発明を奨励し産業の発達を促進させることを目的に行います。

発明が保護されずに他人に簡単に真似されたり、自分が得るはずだった利益を他人に取られたりすると、発明者はその後、発明を生み出すモチベーションを失う可能性があります。それによって、新たな製品が生まれなくなってしまうリスクが生じるでしょう。その結果、産業発展の機会が失われることはあります。

特許権の効力

特許権とは、特許を受けた発明を権利者が一定期間独占的に実施できる権利のことです。具体的には、出願から20年間、権利の対象となる発明の実施(生産・使用・販売など)を独占でき、権利侵害者に対して差し止めや損害賠償を請求できます。

特許権は、発明を保護する知的財産権の1つです。知的財産権には、特許権のほかに著作権や意匠権、商標権などがあります。

特許権の詳細については、こちらの記事をご参照ください。

特許権を取得する方法

特許権を取得する基本的な取得フローは、以下のとおりです。

  1. 先行技術調査
  2. 特許出願
  3. 方式審査
  4. 出願審査請求
  5. 実体審査
  6. 特許査定
  7. 特許権の設定の登録

先行技術調査を行ってから、特許出願することが望ましいとされます。特許庁に特許出願した後で特許を取得するためには、出願日から3年以内に、別途、出願審査請求を行いましょう。

出願審査請求をした後、拒絶理由がないと判断された場合、特許査定がなされます。特許査定とは、特許を付与すべきであるという回答がされたという意味です。しかし、この時点では、まだ特許権は付与されていません。

出願人が第1〜3年分の特許料にあたる設定登録料を納付することで、特許権の設定登録がなされ、特許権が発生します。

他者の特許権を侵害しないように気をつけるべきこと

他者の特許権を侵害しないように、事前に十分な特許調査を行うことが大切です。特許調査には、調査対象と目的に応じていくつかの種類があります。特許権の侵害を防ぐために行われる調査としては、以下の3つが挙げられます。

  • 出願前調査
  • 侵害予防調査
  • SDI調査(技術動向調査)

特許として出願しようとしている発明と同じようなアイデアが、先に出願・登録されていないかを調べる際に実施するのが、出願前調査です。また、侵害予防調査は、その名のとおり、開発中あるいはすでに販売中の商品が他社の特許を侵害していないかを調べる際に実施する調査です。

そして、毎週あるいは毎月発行される特許文献を継続的に収集し、特定領域に関しての情報を定期的に入手するような調査を「SDI 調査(情報の選択的提供)」と呼びます。

特許調査は、以下の手順で行います。

  1. 調査対象の決定
  2. 検索式の作成
  3. 検索結果の精査

世界に大量に存在する特許文献を、しらみつぶしにチェックするのは非効率です。そのため、調査対象と関連性の高い特許文献だけを効率良く選別し、中身を確認できるように、「検索式」を作成します。

検索式の作成にあたっては、IPC(国際分類)やFターム・FIなどの分類記号や、必要に応じてキーワードも組み合わせ、特許検索データベースに入力します。検索結果のなかに必要な特許文献が入ってくるように、検索条件を変えながら絞り込みをしていくのがポイントです。

2022年の特許法改正

2022年の特許法改正のポイントは、主に以下の3点です。

  • 訂正審判などにおける通常実施権者の承諾要件の見直し
  • 海外からの模倣品流入に対する規制の強化
  • 特許権侵害訴訟における第三者意見募集制度の導入

まず、特許権の訂正や放棄の際に、通常実施権者(ライセンスを受けている者)の承諾が不要になりました。また、海外事業者による模倣品輸入行為が、商標権や意匠権侵害となることが明確化されています。

そのほか、当事者の申し立てがあり、裁判所が必要と認めれば、広く一般の第三者に対して意見募集を行るようになります。

2022年の特許法改正についての詳細は、以下の記事をご参照ください。

特許や特許権の定義を理解しよう

特許とは、簡単にいうと、発明を保護する制度のことです。特許権は、特許を受けた発明を権利者が一定期間独占的に実施できる権利のことを指します。具体的には、出願から20年間、権利の対象となる発明の実施を独占でき、権利侵害者に対して差し止めや損害賠償を請求できる権利です。

他者の特許権を侵害しないように、事前に十分な特許調査を行うことが大切です。また、特許法改正の内容なども確認しておきましょう。特許や特許権の定義を正しく理解し、特許権の侵害などを未然に防ぐように心がけましょう。


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