- 更新日 : 2026年3月27日
ドメイン譲渡契約書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説
ドメイン譲渡契約書とは、Webサイトのドメインを譲渡し、または譲り受ける際に締結する契約書です。ドメインを特定する情報、譲渡対価、譲渡の手続き、表明保証などを定めます。契約条件が明確になるように、必要な事項を漏れなく定めましょう。本記事では、ドメイン譲渡契約書の書き方・条文の具体例・レビュー時のポイントなどを解説します。
目次
ドメイン譲渡契約とは
ドメイン譲渡契約は、Webサイトのドメインを譲渡する者と、それを譲り受ける者の間で締結します。ドメインとはWebサイトの住所のようなものです。「〇〇.com」「〇〇.co.jp」「〇〇.net」などの形式がよく知られています。
知名度が高くアクセス数の多いドメインを譲り受けて利用すれば、Webサイトの立ち上げ当初から一定以上のアクセスを期待できます。このようなドメインには一定の資産的価値が認められるため、ドメイン譲渡契約に基づいて取引されることがあります。
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ドメイン譲渡契約を締結するケース
ドメイン譲渡契約は、ドメインを譲渡する側と譲り受ける側の思惑が合致した際に締結されます。
ドメインを譲渡する側には、譲渡対価(金銭)を獲得したいというニーズがあります。譲り受ける側には、ドメインの知名度やアクセス数などを活用して、Webサイトの立ち上げを円滑化したいというニーズがあることが多いです。
契約交渉を通じて、上記の譲渡人・譲受人のニーズが折り合えばドメイン譲渡契約が締結され、契約条項に従ってドメインの譲渡が行われます。
ドメイン譲渡契約書のひな形
ドメイン譲渡契約書のひな形は、以下のページからダウンロードできます。実際にドメイン譲渡契約書を作成する際の参考にしてください。
※ひな形の条項と本記事で紹介する条項は、異なる場合があります。
ドメイン譲渡契約書に記載すべき内容
ドメイン譲渡契約書に記載すべき主な事項は、以下の通りです。
②ドメイン譲渡の対価
③ドメイン譲渡の手続き
④譲渡人の表明保証
⑤その他
それぞれの項目を、具体例とともに詳しく見ていきましょう。
譲渡するドメイン
甲は、乙に対し、甲が保有する以下のドメイン(以下「本ドメイン」という。)を譲渡し、乙はこれを譲り受ける。
http://○○.com
ドメインを特定する情報(=URL)を記載し、譲渡するドメインを明確化します。
ドメイン譲渡の対価
本ドメイン譲渡の対価は金○○円とする。
2 乙は、前項の金額を、本契約締結日より〇日以内に、甲の指定する銀行口座に振込んで支払う。振込手数料は乙の負担とする。
ドメインの譲渡に伴い、譲受人が譲渡人に対して支払う対価について定めます。具体的には、金額・支払期日・支払方法・振込手数料の負担者を定めておきましょう。
ドメイン譲渡の手続き
甲は、前条の支払い完了後〇日以内に、本ドメインの使用に関するすべての権利を譲渡するのに必要な手続きを完了させる。
2 前項の手続きにおいて必要な場合、甲は乙に協力を求めることができる。
3 第1項の手続期間中、甲は善良な管理者の注意義務をもって本ドメインを保守・管理しなければならない。
4 本ドメインの維持に必要な費用は、第1項に基づく本ドメインの譲渡手続きが完了した月の末日までは甲が、それ以降は乙が支払うものとする。
ドメインの譲渡に当たっては、提供事業者におけるログイン情報の引継ぎやパスワードの変更などの手続きが必要になります。これらの手続きをいつまでに完了するのかを明記しましょう。
譲渡対価の支払い後、譲渡人から譲受人への引継ぎが完了するまでには、多少のタイムラグが生じます。その期間においては、譲渡人が善良な管理者の注意義務(善管注意義務)をもってドメインを管理すべき義務を定めましょう。
ドメインの維持に必要な費用については、引継ぎが完了するまでは譲渡人が、完了後は譲受人が負担するのが一般的です。費用負担の振り分け方を明確化しておきましょう。
譲渡人の表明保証
甲は、乙に対し、本ドメインが第三者に譲渡されていないことを保証する。
2 甲は乙に対し、本契約締結日現在において、以下の事項が真実かつ正確であることにつき表明しかつ保証する。
⑴ 本ドメインの譲渡において、法令上必要となる手続きを経ていること。
⑵ 本ドメインについて、第三者に対する担保権が設定されていないこと。
譲受人がドメインを譲り受けるに当たって何らの支障がないことにつき、譲渡人の表明保証を定めます。具体的には、第三者に対する譲渡や担保権の設定が行われていないことや、法令上必要な手続きを経ていることなどを表明保証として記載しましょう。
その他
上記のほか、ドメイン譲渡契約書には以下の事項などを定めます。
・損害賠償
・誠実協議
・合意管轄
など
ドメイン譲渡契約書を作成する際の注意点
ドメイン譲渡契約書を作成する際には、円滑にドメインの譲渡が完了するように意識することが大切です。
大前提として、契約条件は当事者双方にとって疑義のないように記載しなければなりません。対価・譲渡手続き・表明保証などを中心に、曖昧な文言を避けて明確な文言で条文を定めましょう。
また、自社にとって不当に不利益な条項があれば、相手方に対して修正を求めるべきです。特に譲渡人の側では、表明保証の範囲が過度に広範でないか、損害賠償責任が一般的な水準よりも加重されていないかなどに注意する必要があります。
ドメイン譲渡契約書は、契約条件を明確にしてトラブルを防ぎましょう
ドメインの譲渡・譲り受けについては、譲渡人は対価を得ることができる一方で、譲受人はWebサイトの立ち上げをスムーズに行うことができるメリットがあります。
ドメインの譲渡・譲り受けをトラブルなく円滑に完了するためには、整った内容のドメイン譲渡契約書を締結することが大切です。譲渡するドメインを特定する情報・譲渡対価・譲渡手続き・譲渡人の表明保証などを明確に記載して、譲渡人・譲受人間のトラブルを予防しましょう。
また、相手方がドメイン譲渡契約書のドラフトを作成した場合には、自社にとって不当に不利益な条項が含まれていないかどうかを確認することも大切です。
特に譲渡人の側では、表明保証や損害賠償などを中心に、自社にとって不利益な条項が含まれているケースが多いです。隅々まで契約書をチェックし、必要に応じて相手方に修正を求めましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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