- 作成日 : 2025年3月3日
酒類販売免許の取引承諾書とは?ひな形を基に書き方を解説
酒類販売免許の取引承諾書は、酒類卸売業免許を得る際に作成する書類です。具体的な事業計画があることを証明するために、仕入先や販売先から取得するもので、申請結果に大きな影響を与えます。そのため、漏れのないように準備しなければなりません。当記事では、取引承諾書の具体的な書き方や注意すべきポイントなどについて解説します。
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目次
酒類販売免許の取引承諾書とは?
取引承諾書(とりひきしょうだくしょ)は、酒類販売免許の小売業免許と卸売業免許のうち、卸売業免許を取得する際に提出する必要のある書類です。
免許申請にあたって、申請者は実現可能性のある事業計画を立てていることを示す必要があります。特に卸売業を営む場合は、仕入先および卸売先の確保が重要であるため、取引承諾書によってこれを証明するのです。
なお、仕入先や卸売先からの取引承諾書は、各1社ずつ取得しておけば十分とされており、すべての取引先から取得する必要はありません。
取引承諾書の法的効力
取引承諾書は契約書ではなく、事業計画の実現可能性を示す証拠書類です。ただ、契約書同様に「ある事業者間で取引の約束が交わされていた」という事実を示すことは可能なため、その範囲においては契約書と同等の効力を持つと考えられるでしょう。
とはいえ、契約書に通常記載されるような取引金額や取引の条件、そのほかの細かなルールまでは取引承諾書に記載されませんので、取引承諾書だけでトラブルを予防したり、解決したりする役割が果たせるとはいえません。
取引承諾書はあくまでも免許取得にあたっての審査材料であり、取引を確約させるためのものではないのです。
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酒類販売免許の取引承諾書が不要なケース
酒類販売免許の取得を目指す場合でも、常に取引承諾書が必要になるわけではありません。
販売店や別の卸売業者などの事業者向けではなく、一般消費者向けに販売をするなどの小売業に該当する場合は、取引承諾書の添付は不要です。
しかしながら、小売業免許・卸売業免許のいずれも、申請書には収支の見込みを記載する必要があり、販売場の店舗に照らして収支見積りが適切であることを示さなければなりません。
この点において、税務署の「酒類卸売業免許申請の手引」によれば、卸売業免許の申請では「予定仕入先及び予定販売先の取引承諾書等」を添付すべき旨が明記されていますが、小売業免許の申請ではその言及がなく、主な予定販売先についても省略できると記されています。
酒類販売免許の取引承諾書のひな形・テンプレート
酒類販売免許の申請で添付する取引承諾書に、法定の様式はありません。
取引先による「取引を承諾する旨」の明記があればよいため、各社で自由に作成できます。ただ、効率的に申請の準備を進めたい方は、こちらのテンプレートをご活用ください。
酒類販売免許の取引承諾書の書き方や例文
取引承諾書の書き方に厳格な決まりはありませんが、必要な情報を簡潔に記載できる形式にしておくとよいでしょう。
記載するべき事項とその具体例は、下記の通りです。
| 記載事項 | 説明 |
|---|---|
| 表題 | 例:「取引承諾書」 タイトルは簡潔に示す。 |
| 宛名 | 例:「〇〇株式会社 代表取締役 〇〇〇〇 様」 免許申請者にあたる自社の法人名・代表者名を記載する。 |
| 承諾の旨 | 例:「当社は、貴社が酒類販売業免許を取得した場合には、下記品目を取引することを承諾いたします。」 前文に取引を行う旨を明記しておき、取引先から承諾が得られていることがわかるように示す。 |
| 取引対象の品目 | 例:「全酒類」「日本酒・ワイン等」など 特定の品目を取り扱う場合は具体的に記載する。そのほか、年間取引予定量や取引開始予定日など確定している情報を記しておくと、収支計画の説得力が増す。 |
| 作成年月日・作成者の住所氏名(名称) | 例:「20XX年XX月XX日 住所:○○ 会社名:○○」 発行した年月日、および作成者となる取引先が特定できるよう、住所や会社名、代表者名の記載欄を設けておく。 |
酒類販売免許の取引承諾書を作成する際の注意点
取引承諾書を作成する際は、承諾の対象となる取引内容や条件を、確定している範囲で具体的に記載しましょう。
誰が誰に対して、何を承諾するのかが明確に読み取れる記述でなくてはなりません。曖昧な表現は避けて、具体的かつ簡潔な文言を使用するとよいでしょう。
また、虚偽の記載は避けなくてはなりません。虚偽であることが発覚すれば、免許取消の処分を受けたり、事業活動が続けられなくなったりするなどの問題が生じます。
取引先が適格な事業者であることの確認も重要
取引承諾書を有益なものとするには、取引先が適格な事業者でなくてはなりません。たとえば、仕入先が酒類製造業者や卸売業者の場合、当該事業者は法的に認められた資格を有している必要があります。
可能であれば、資格を証明するもののコピーを入手しておくと安心です。取引承諾書を書いてもらう相手方の免許の有無は、あらかじめ確認しておきましょう。
酒類販売免許の取引承諾書の保管期間、保管方法
酒税法や関連法規に、取引承諾書の保管期間に関する直接的な規定はありませんが、申請が済んだからといってすぐに破棄すべきではありません。
申請書類に関する質問を受けることや、不備の是正を求められる可能性があるため、少なくとも免許取得までは、取引承諾書を保管しておくことが望ましいでしょう。
保管の方法についての決まりはありませんが、必要になったときに参照しやすいよう、取引承諾書をはじめとする申請書類をまとめて保管しておくのがおすすめです。申請手続きのサポートを行政書士に依頼した場合は、行政書士事務所に預託できないか聞いてみてもよいでしょう。
酒類販売免許の取引承諾書は電子化可能?
酒類販売業免許の申請は、e-Taxでの電子提出が可能です。ただし、e-Taxを利用するには、事前に開始届出書を納税地の税務署に提出しておかなければなりません。今後、法人税の申告・納税などさまざまなシーンで使えるため、免許申請の際に手続きをしておくとよいでしょう。
取引承諾書などの添付書類に関しては、別途郵送により書面を提出することも可能ですが、PDF形式で電子化して提出することも認められています。
電子化しておけば文書管理システム上で管理できますので、申請後の保存にかかる手間や負担を軽減できるでしょう。
免許取得に向けて取引承諾書を準備しよう
取引承諾書は、酒類の卸売業免許申請において重要な役割を果たす書類です。卸売業を始めるには取引承諾書の準備が必須ですので、取引先となる事業者から承諾を得られるように連絡を取っておくなどして備えましょう。
取引承諾書の作成では、当記事で紹介したひな形を活用すると効率的です。その際、取引内容の記載は自社の実情に合わせて調整するようにしましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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