• 作成日 : 2023年10月6日

土地賃貸借契約書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説

土地賃貸借契約書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説

土地賃貸借契約書とは、土地を貸すとき・借りるときに作成する契約書です。土地賃貸借契約には、借地借家法が適用される普通借地契約と、借地借家法の適用されない定期借地契約があり、それぞれ注意すべきポイントが異なります。契約の流れと契約書の書き方、無料でダウンロードできるテンプレートについて紹介します。

土地の賃貸借契約とは?

土地を貸すとき・借りる時には、土地賃貸借契約が必要です。土地賃貸借契約は、次の2つの種類に分けられます。

  • 普通借地契約
  • 定期借地契約

普通借地契約とは契約更新が可能な契約で、定期借地契約は原則として更新できません。それぞれの概要や必要になるケース、契約のタイミングについて解説します。

普通借地契約

普通借地契約の期限は、当初は30年以上、更新1回目は20年以上、2回目以降は10年以上です。原則として契約更新することが前提となっているため、地主が更新を拒否するときなどは、貸借人は地主に建物の買取を請求できることがあります。

普通借地契約は、マイホームなどを建てるときに締結する契約です。契約期間は有期でも、更新が前提となっているため、立ち退きや期限を気にせずに安心して居住できます。

定期借地契約

定期借地契約の期限は、契約の種類によって異なります。たとえば、一般定期借地権では契約期限は50年以上で、期限の更新はなく、建物の買取請求もできません。

定期借地契約は、商業施設やマンションなどを建てるときに締結されることが一般的です。契約期間が有期のため、土地の持ち主は契約終了後、別の用途に土地を活用できます。

「土地売買契約」との違い

土地売買契約は、土地を売るとき・買うときに締結する契約です。宅地建物取引業で定められている契約で、売買の条件などについて記載します。

一方、土地賃貸借契約は借地借家法に基づく契約です。契約期間や建物の買取請求などの賃貸借の条件を定めます。

土地の賃貸借契約を締結する流れ

土地の賃貸借契約は、以下の流れに沿って締結します。

  1. 賃貸借契約の種類を確認する
  2. 契約内容を確認する
  3. 土地賃貸借契約書を作成し、契約を締結する

契約を締結する前に、土地の利用に関する禁止事項とペナルティ、賃貸料の支払いが遅れたときの遅延損害金について確認しておくことが必要です。

土地賃貸借契約書のひな形・テンプレート(ワード)

土地賃貸借契約書は、目的によって記載する内容や注意点が異なります。状況に応じたテンプレートを使うと、抜け漏れのない契約書を作成でき、トラブルを回避しやすくなります。

マイホームなどの建物所有を目的として土地賃貸借契約書を作成するときは、以下からテンプレート(ワード形式)をご利用ください。ダウンロードは無料です。

また、1ヶ月などの短期間のみ借りる場合は、借地借家法ではなく民法が適用されるため、土地賃貸借契約書に記載する内容も変わります。イベントなどで短期間のみ利用するときは、以下から一時的な使用を目的とした土地賃貸借契約書のテンプレート(ワード形式)をダウンロードして、ご利用ください。

土地賃貸借契約書の書き方、作成のポイント

土地賃貸借契約書には、基本事項として以下の内容が含まれます。

  • 契約対象になる土地の概要
  • 賃貸借の契約期間
  • 用途や範囲
  • 土地の賃料
  • 返還や担保
  • 禁止事項
  • 契約違反による罰則規定
  • 作成年月日と署名・押印

各事項の書き方と注意すべきポイントについて解説します。

契約対象になる土地の概要

賃貸借契約の対象となる土地の概要を記載します。次の点を含めることが一般的です。

  • 所在地
  • 地番
  • 地目
  • 地積

隣接する土地との境界があいまいな場合は、トラブルになることがあるため注意が必要です。また、借地借家法が適用される場合は賃貸借期間が長くなるため、土地の用途が変わることでトラブルが生じることもあります。契約時に土地の用途についても明らかにしておきましょう。

賃貸借の契約期間

賃貸借の契約期間についても明確に記載します。

定期借地契約では原則として契約は更新されませんが、普通借地契約では更新が想定されます。更新する場合はいつまでに地主に申し入れるのか、また、申し入れる必要はないのかについても明記しておきましょう。

用途や範囲

土地を借りて建物を所有するときには、建物用途についても明記することが必要です。たとえば、居住用の住宅を建てる、マンションを建てる、イベント用の仮設スタンドを建てるなど具体的に記載しておきましょう。

また、すでに建物が建っている場合は、建物の権利は誰が有するのかも明記します。

土地の賃料(月額が一般的)

土地の賃料は月額で設定するのが一般的です。契約書に具体的な金額を明記しておきましょう。敷金や更新料、更新後の賃料についても設定します。

また、分譲マンションやオフィスビルなどの建物を建てる場合は、建築後に建物を売却して、貸借権を購入者に譲渡することになります。このように売却目的で土地を借りる場合は、第三者に権利を譲渡する際の承諾料についても設定しておきましょう。

返還や担保

賃貸借契約が終了し、土地を返還するときには、借主には原状回復義務が求められます。土地賃貸借契約書には原状回復義務も記載し、返還日までに義務を果たさないときのペナルティについても定めておきます。

また、担保を設定する場合は、担保の内容についても記載しておきましょう。土地賃貸借契約では、人的担保として連帯保証人を設定することが一般的です。連帯保証人の氏名などの情報も記載しておきます。

禁止事項

禁止事項があるときは、土地賃貸借契約書に記載しておきましょう。たとえば次のような事柄を禁止事項として定めることがあります。

  • 貸主への承諾を得ない譲渡や転売
  • 大規模修繕
  • 増築

契約違反による罰則規定

礼金とは異なり、敷金は原則として契約終了後に借主に全額返還するお金です。しかし、契約違反が生じたときは、その限りではありません。たとえば、次のような契約違反が生じたときには返還しないなどのペナルティを定めておきます。

  • 賃料の滞納、遅延
  • 土地・建物の異なる目的での利用

作成年月日と記名・押印

土地賃貸借契約書の作成日を記載し、貸主・借主の記名押印をすることで書類を完成させます。連帯保証人を設定している場合には、連帯保証人の記名押印も必要です。

土地賃貸借契約書に印紙は必要?金額は?

土地賃貸借契約書に礼金や承諾料などの返還を予定されていないお金について記載されている場合、その金額によって印紙が必要かどうかが決まります。返還を予定されていない金額が1万円以下のときは非課税ですが、返還を予定されていないお金について記載されていないときや、契約金額自体が記載されていないときは200円の印紙税が課せられます。

返還を予定されていない金額が1万円を超えるときの印紙税額については、以下を参照してください。

返還を予定されていない金額印紙税額
1万円超10万円以下200円
10万円超50万円以下400円
50万円超100万円以下1,000円
100万円超500万円以下2,000円
500万円超1,000万円以下10,000円

参照:国税庁「No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで」

ひな形を使って抜け漏れのない契約書を作成しよう

土地賃貸借契約は長期にわたることも少なくありません。ひな形を使って、抜け漏れのない土地賃貸借契約書を作成しましょう。

また、返済が遅れたときなどのペナルティを設定しておくことも大切です。トラブルを回避するためにも、想定されるケースを網羅した契約書を作成してください。


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