• 更新日 : 2022年3月30日

リース契約とは?種類やメリットをわかりやすく解説

リース契約とは?種類やメリットをわかりやすく解説

リース契約とは、機械設備等の必要な物品をユーザーが購入するのではなく、リース会社にリース料を支払って利用する契約形態のことを指します。
ここでは、リース契約の仕組みや種類、メリット・デメリット、レンタルとの違いを解説します。

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リース契約とは?どのような仕組みか解説

お客様、リース会社、メーカーの3社の関係
リース契約とは、ユーザーにとって必要な機械等について、ユーザーが直接購入するのではなく、リース会社が購入し、ユーザーはリース会社に毎月一定のリース料金を支払うことで機械設備を借りるという仕組みの契約形態です。
コピー機や複合機等のOA機器のほか、パソコンやサーバ等のIT機器、営業用の自動車等、リース契約の対象となる物品は多岐にわたります。工場で使用される大型機械もリース対象とされることがあります。土地や建物等の不動産がリースの対象となるケースは少ないですが、リース会社によっては不動産にも対応している場合もあります。

リースとレンタル、割賦の違いは?

 
リース
レンタル
割賦
契約期間
中期(半年〜10年程度)
短期(1日以上から)
短期〜中期(数ヶ月〜5年程度)
物品対象
ユーザーの希望物品をリース会社が購入して貸借
レンタル会社が所有する物品から選択
ユーザーの希望物品を割賦会社が購入
中途解約
原則不可
可能
原則不可
物品の所有権
リース会社
レンタル会社
割賦会社(完済まで)
保守・修繕義務
原則ユーザー
レンタル会社
原則ユーザー
料金体系
物品価格×リース料率
一定の料金設定
(物品価格÷返済回数)× 割賦手数料率
契約終了後の扱い
リース会社に返却、または再リース契約を締結して延長
返却
完済時にユーザーに所有権が移転

リースとレンタルの最も大きな違いは、契約の対象物(ユーザーにとって必要な物品)を、ユーザーが自ら選定できるかどうかという点です。レンタルは、レンタル会社がもともと所有しているものを借りるというケースがほとんどですが、リースでは、ユーザーが自ら対象物を選定し、その対象物をリース会社が購入するという形が取られます。

また、レンタルは基本的にはいつでも契約を解約して返品することができますが、リースはユーザーが長期間にわたり対象物を使用することを前提としており、中途解約ができない、あるいは中途解約する場合には残リース料相当額の違約金が発生するケースが多いです。
その他、レンタルではレンタル後の対象物の保守修繕などのメンテナンスはレンタル会社が負担することが多いですが、リース契約では基本的にユーザーが自らメンテナンスを行わなければなりません。

料金については、リース契約は長期間の使用を前提としているため、レンタルよりも月額料金が安くなることが多いです。
リースとレンタルの共通点は、対象物の所有権がリース会社、レンタル会社に帰属するという点が挙げられます。

また、リース・レンタルのほかに、割賦というものがあります。割賦とは、分割払いのことです。対象物の購入費用を信販会社等が立て替えて支払い、ユーザーは信販会社に分割で返済していきます。リースやレンタルとの違いは、対象物を「借りる」という形態が取られないところです。ただし、割賦の場合でも、支払い完了までは所有権が信販会社等に留保する旨の特約が設定されることが多く、未払いがあれば対象物を回収されるリスクがあるという点ではリース・レンタルと共通していると言えます。

その他、契約の期間設定もそれぞれ異なります。リースでは購入代金等を償却するまでの期間を自由に設定でき、長期間になることが多いのに対して、レンタルは比較的短期間であり、割賦は概ね5年程度とされています。

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リース契約の種類

リース契約の種類

リース契約は、ファイナンスリースとオペレーティングリースに大別されます。実態としては、ファイナンスリースが利用されることが大半であり、オペレーティングリースの形態がとられるケースは少ないです。両者の大きな違いは、リース料の設定の仕方にあります。
以下では、両者の違いについて解説していきます。

ファイナンスリース

ファイナンスリースは、ファイナンスという言葉の通り、金融として行われるリース契約です。端的に言えば、立替払いということになります。ユーザーが直接購入するならば一括して支払うべき対象物の購入費用をリース会社が立て替え、ユーザーは購入費用と利息相当分を毎月のリース料という形でリース会社に分割払いします。

こうした契約の性質から、ファイナンスリースでは、物件の購入代金に金利、購入後の固定資産税、損害保険料等を上乗せしてリース料総額を決め、リース期間で除した額が毎月のリース料として設定されることが多いです。おおよその目安としては、リース料総額は、対象物の購入価格の115%程度です。

また、ファイナンスリースでは、基本的にリース期間中は契約を解約できない、中途解約する場合には残リース料相当額の違約金を支払う必要がある旨を定められます。

ファイナンスリースの中には、契約内容でリース期間のリース料を支払い終わったら所有権がリース会社からユーザーへ移転するという定め方をしているものがあります。他方、リース期間満了後も所有権は移転せず、リース期間満了後は再リース料の支払いが必要であったり、別途購入代金を支払う必要があったりする場合もあります。どのような条件が定められているのか、事前に契約内容をよく確認するようにしましょう。

オペレーティングリース

オペレーティングリースは、リース期間満了後に対象物に市場価値が残存することが見込まれる場合に利用されます。リース会社は、リース料を決めるにあたり、リース期間満了時の残存価値を予測して、購入費用や金利等を上乗せした総額から残存価値を控除してリース料を設定します。リース期間満了後はリース会社が対象物を転売やレンタルに利用することになりますので、リース期間が比較的短めに設定され、また、リース料はファイナンスリースよりも低くなります。

リース契約のメリット

リース契約には、さまざまなメリットがあります。直接購入やレンタル等のメリットとも比較して、リース契約を選択すべきかどうかを検討してください。

初期費用を抑えられる

もしユーザーが対象物を直接購入するとすれば、基本的にはその代金を一括して支払う、あるいは少なくとも相当な額を頭金として支払う必要があるでしょう。これに対してリースであれば、リース会社が代わって購入しますので、初期費用を大幅に抑えられます。

設備の入れ替えが容易にでき、常に最新設備が使える

機械設備は新しい機能を備えたものが日進月歩で開発されるため、期間が経てば旧式のものとなってしまいます。しかし、リース契約を利用して対象物を設置し、耐用年数に合わせたリース期間を設定すれば、常に最新のものを使用していくことができるようになります。

費用の平準化ができる

対象物を直接購入した場合、基本的には購入費用を一括で支払う必要があるとともに、経費処理としては、対象物の内容に応じた減価償却分のみしか経費計上できません。しかし、リース契約であれば、毎月のリース料を経費として計上することが可能です。これにより、リース期間において経費の平準化が図れます。

リース契約のデメリット

リース契約はメリットばかりではなく、デメリットもあります。以下のデメリットについてもよく理解しておきましょう。

中途解約できない

リース契約では、基本的には中途解約ができない、あるいは、中途解約する場合には残リース料相当額の違約金を支払うことが定められています。レンタルであれば、解約して返品すれば良いだけですが、対象物が不要となった場合でも、残リース料相当額の違約金の支払い義務が生じる点はデメリットと言えるでしょう。

設備の所有権がない

リース契約では、リース会社が対象物を購入してユーザーに貸す仕組みのため、対象物の所有権はリース会社にあります。ファイナンスリースでは、リース期間満了時に所有権がユーザーに移転する旨の特約がある場合もありますが、リース期間中の所有権はリース会社にあります。

手数料などで支払総額が割高になる

リース料の総額は、対象物の購入価格に金利、購入後の固定資産税、損害保険料等を上乗せして定められます。そのため、直接購入するよりも、リースの方が支払総額は割高になります。

リース契約のトラブル事例

リース契約では、対象物に瑕疵があった場合にトラブルとなることがあります。過去の事例で、節電器を設置すれば40%電気代が節約できるとのセールスを受けて、リース会社を利用して節電器を購入(リース契約の締結)したが、設置後に節電効果がないことが判明した場合に、購入者はリース会社に対してリース料を支払う義務を負うのかという点をめぐって裁判になったものがあります。

この事例では、裁判所は、契約締結過程も考慮したうえで、リース物件に重大な瑕疵がある場合には、その瑕疵が修補されるまではリース料の支払いを拒みうると判断しました。

参考:中小企業庁「相談事例その2:リース契約の中途解約について」

リースと購入どちらを選べばよい?

リースには、初期費用を抑えられるという点に大きなメリットがありますが、その分、支払総額は購入するよりも割高になります。
初期費用を支出できるだけの余裕がある、あるいは、対象物が一括購入できる程度の金額である場合には、購入の方が向いているでしょう。一方で、初期費用を抑えたい、対象物が高額である場合は、リースの方が向いています。

所有したい場合は、購入がおすすめ

リース契約では、対象物の所有権がリース会社にあり、自由に処分することができません。一定期間使用したら転売する予定である場合や、市場価値が見込まれる対象物については、自己の所有にしておいた方がメリットあり、購入が向いています。

定額で支払いたい場合は、リースがおすすめ

リース契約は、初期費用を抑えられる、つまり一時的に大きな金額の支出を抑え、毎月のリース料として支払いが可能です。事業計画としては、リースの方が毎月定額のランニングコストとして計画を立てやすいでしょう。また、リース料を毎月の経費として計上できるというメリットもあります。こうした点を重視するのであれば、リースがおすすめです。

リース契約の特徴を理解して、コスト削減を実現しよう

リース契約には、初期費用を抑えられる、リース料を経費計上できる、毎月定額の支出として平準化できるなどのコスト削減のメリットが大きく、また、購入と比較して設備の入れ替えがしやすいのも魅力です。他方、所有権がない、中途解約ができない、割高であるといったデメリットもあります。
機械設備を導入する際は、リース契約と購入それぞれのメリット・デメリットを十分に比較して、導入方法を検討しましょう。

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よくある質問

リース契約とは何ですか?

リース契約とは、機械設備等についてユーザーが直接購入するのではなく、リース会社が購入し、ユーザーはリース会社から借り、リース料を支払うことで、機械設備等を使用できる契約です。詳しくはこちらをご覧ください。

リース契約のメリットは何ですか?

リース契約は、ユーザーが購入したいものを選別できる点、リース会社がユーザーに代わって購入するので初期費用を抑えられる点、毎月のリース料を経費計上できる点等のメリットがあります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:南陽輔(弁護士)

一歩法律事務所所属。大阪大学法学部、関西大学法科大学院卒業。2008年弁護士登録(大阪弁護士会所属)。大阪市内の法律事務所に勤務し、民事訴訟案件、刑事事件案件など幅広い領域の法律業務を担当。2021年3月に一歩法律事務所を設立し、契約書のチェックや文書作成、起業時の法的アドバイス等、予防法務を主とした支援を行っています。

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