• 更新日 : 2024年8月30日

商標権侵害に基づく警告書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説

商標権侵害に基づく警告書とは、自社の商標権を侵害する者に対して、侵害行為の停止を求める警告書です。侵害行為の内容を正確に示したうえで、速やかな停止を求める旨を記載しましょう。本記事では、商標権侵害に基づく警告書の書き方やレビューのポイントを、文言の具体例を示しながら解説します。

商標権侵害に基づく警告書とは

商標権侵害に基づく警告書とは、商標権に対する侵害行為の停止を求める警告書です。

サービスの名称やロゴなどの「商標」には、特許庁の登録を受けることにより「商標権」が認められます。商標権者は登録商標を独占的に使用できます。

登録商標に関して登録された種類の商品・サービスや、それと類似の商品・サービスにおいて、登録商標と同一または類似の商標を商標権者の許諾を得ずに使用することは「商標権侵害」に当たります。

商標権者は、侵害者に対して侵害行為の差止めなどを請求できます。商標権侵害に基づく警告書は、商標権者が侵害者に対して差止請求などを行う際に送付する書面です。

商標に関する詳細については、以下の記事を併せてご参照ください。

商標権侵害に基づく警告書を作成するケース

商標権侵害に基づく警告書を作成・送付するのは、自社の商標権が侵害されていることを発見した場合です。具体的には、以下のようなケースにおいて商標権侵害に基づく警告書を作成・送付します。

  • 登録商標である商品の名称と全く同じ名称を付した同種の商品が、他社によって販売されていた。
  • 登録商標であるサービスの名称と、一見してほとんど同じである名称を付した同種のサービスが、他社によって販売されていた。
    など

商標権侵害に基づく警告書のひな形

商標権侵害に基づく警告書のテンプレートは、以下のページからダウンロードできます。実際に商標権侵害に基づく警告書を作成する際の参考としてください。

※ひな形の文例と本記事で紹介する文例は、異なる場合があります。

商標権侵害に基づく警告書に記載すべき内容

商標権侵害に基づく警告書には、以下の事項などを記載しましょう。

①登録商標の表示

(例)当社は、○県〇市○町にて○○業を営み、令和〇年〇月〇日付商標登録済みの「○○」という商品を製造・販売しております。

②侵害行為の内容

(例)ところが、貴社は令和〇年〇月頃から、同商品と同名で、かつ機能形状も著しく類似した「○○」という商品の製造販売を行っており、当社の商標権を侵害しております。

③求める対応(差止めなど)の内容

(例)したがって、当社は貴社に対し、商標法第36条の規定に基づき、直ちに上記商品の製造と販売を停止し、かつ既に小売店等に卸した上記商品の回収を行うよう請求いたします。

④差止めなどが行われない場合の対応

(例)なお、本書面到達後○日以内に、貴社がかかる差止請求に対し何らの対応も行わない場合には、当社は貴社に対し、侵害行為の差止め及び損害賠償を請求する訴訟を提起する所存であることをあらかじめ警告いたします。

商標権侵害に基づく警告書を作成・送付する際の注意点

商標権侵害に基づく警告書を作成・送付する際には、侵害の内容および理由を正確に明示することが大切です。前掲の記載事項を参考にして、必要な事項を漏れなく記載しましょう。

また、商標権侵害に基づく警告書の送付に当たっては、相手方へ確実に届いたことを確認できる方法を用いるのがよいでしょう。

追跡機能がある郵便としては、各種書留(一般書留・簡易書留など)、特定記録郵便、レターパックなどが挙げられます。

参考:郵便追跡サービス|郵便局

また、少し費用は高くなりますが、配達証明付き内容証明郵便を利用してもよいでしょう。郵便局の配達証明により、相手方に商標権侵害に基づく警告書が届いたことを、後から証明することが可能です。

参考:内容証明|郵便局
参考:配達証明|郵便局

なお、電子メールや問い合わせフォームなどを利用して警告を行うことも考えられますが、相手方が確認したかどうかをチェックする方法がありません。そのため、基本的には郵便で警告書を送付することが望ましいでしょう。

商標権侵害に基づく警告書を受け取った場合の対処法

商標権侵害に基づく警告書が他社から送られてきたら、相手方の警告が正当なものであるかどうかを直ちに検討しなければなりません。

具体的には、相手方が示している登録商標を調査し、自社が用いている名称・ロゴなどと比較対照しましょう。その際に確認すべきポイントは、主に以下の2点です。

  • 登録商標の指定商品または指定役務と、自社の名称やロゴなどを付している商品またはサービスの種類が、同一または類似であるか
  • 登録商標と、自社の名称やロゴなどが同一または類似であるか

上記の2点がいずれも「YES」であれば、相手方の警告は正当であり、自社は相手方の商標権を侵害している可能性が高いです。その場合は、速やかに商品の回収などの対応を行いましょう。

一方、相手方の警告に正当な理由がないと思われる場合は、法的な根拠に基づいて反論する必要があります。いずれにしても、顧問弁護士と協力しながら対応しましょう。

商標権侵害に基づく警告書により、侵害を許さないメッセージを伝えましょう

商標権侵害を放置していると、本来得られるはずの売上を奪われてしまう、自社のブランドイメージが粗悪品によって損なわれてしまうなど、さまざまな弊害が生じるおそれがあります。

もし自社の登録商標が盗用されていることを発見したら、速やかに商標権侵害に基づく警告書を送付し、侵害行為は断固として許さないというメッセージを相手方に伝えましょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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