• 作成日 : 2022年6月17日

電子請求書とは?電子帳簿保存法改正で請求書の電子化はどう変わった?

電子請求書とは?電子帳簿保存法改正で請求書の電子化はどう変わった?

企業内で多く処理される紙の書類。そのひとつが請求書です。毎月多くの取引先に送付したり、送られてきたりする請求書も、電子契約書のように電子化できます。それが電子請求書です。ここでは電子請求書の基本と、知っておきたい改正電子帳簿保存法について解説します。

   

電子請求書とは

これまで請求書の授受は、印刷した紙の請求書を郵送するのが主な方法でした。一方で、請求書の電子ファイルを相手に送ることで、郵送の手間を無くす方法もあります。こうして電子化されたものを電子請求書といいます。

電子請求書に関わりの深い法律、電子帳簿保存法

これまで紙でやり取りしていた請求書を、電子請求書に変える場合、どのような法律が関わってくるのでしょうか。まず請求書を送る側ですが、特にこれといった法律はありません。一方で、電子請求書を受け取る側には「電子帳簿保存法」が深く関わってきます。この法律は税務関係書類の保存方法を定める法律で、これまで紙で保存すべきとされていた書類を、電子ファイルで保存できる場合や方法を定めています。電子請求書に関しては、受け取った請求書の電子ファイルについて、保存要件が定められています。このため、電子請求書を受け取った場合、電子帳簿保存法に則った保存方法をとらねばなりません。

電子請求書の種類

それでは電子請求書には、どのような作成方法、送付方法があるのでしょうか。

まず作成する請求書電子ファイルのファイル形式は、編集がしにくいPDFが標準といってよいでしょう。

次に送付方法です。電子請求書の送付はメールに添付する方法のほかに、DropBoxなどのファイル交換クラウドサービスでの送付、電子契約システムを使った送付などが行えます。

2022年施行の電子帳簿保存法改正で何が変わる?

受け取った電子請求書の保存は、先に説明したように、電子帳簿保存法に則って保存しなくてはなりません。その電子帳簿保存法が改正され、2022年1月より施行されました。受け取った電子請求書の扱いは、どのように変わるのでしょうか。

まず検索要件が緩和されます。改正法では、保存した電子請求書の検索に取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索できることが要件となり、これまでよりも管理が容易になります。

次に書面保存の廃止です。これにより、電子請求書を印刷し、紙で保存する行為が原則的に認められなくなります。ただし、書面保存の廃止には2年の猶予が設けられているため、現時点では紙での保存も認められています。

最後に不正に関する罰則が強化されます。電子請求書など電子保存されたファイルに不正行為が発覚した場合は、重加算税にさらに10%が加重されるようになるのです。

電子請求書の作成方法

電子請求書の作成には、どんな方法があるのでしょうか。まず紙の請求書と同じように、WordやExcelなどで請求書を作成します。これをPDFに変換すれば完成です。もちろん最初からPDFを作成・編集できるソフト、Acrobatなどを使って作成するのもよいでしょう。

電子請求書を導入した場合のメリットと注意点

電子請求書を導入した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。また、導入にはどんなことに注意すればよいのでしょうか。

まずはメリットです。大きなメリットは、請求書発行に関するコスト削減や、請求書の管理が容易になることでしょう。さらに、紙の請求書と異なりテレワークにも対応しやすく、請求書の再発行も容易です。

次に電子請求書を導入した場合の注意点です。取引先から電子請求書が送られる場合には、電子帳簿保存法などの規定に従い、保存しなくてはなりません。もちろんこれに対応する社内体制の構築も必要となります。また、取引先に対して電子請求書で送付したいと考えても、取引先から紙で送ってほしいと言われる場合もあるでしょう。前述したように、電子請求書を受け取るための体制が整っていない企業もあるかもしれません。そのため、すべての取引先に対して電子請求書に切り替えることは困難かもしれません。

なお、電子請求書導入のメリットや注意点に関しては、次の記事「請求書電子化のメリットとは?保存要件やデメリット・注意点も解説!」で詳しく解説しています。

電子請求書は請求書を電子化したもの!

電子請求書は、これまで紙の書類で授受していた請求書を電子ファイルでやり取りすることをいいます。電子請求書に変えることでさまざまなメリットがある一方、手間が増える部分もあります。これは主に電子請求書を受け取った場合の問題で、電子帳簿保存法などの法律の定める要件に則って保存しなければならないからです。一方、2022年1月に施行された改正電子帳簿保存法によって、要件が緩和された部分もあります。

よくある質問

電子請求書とはなんですか?

これまで紙の請求書で授受していた請求書を、電子ファイルでのやり取りすることです。電子メールでの送付や、ファイル交換サービスや電子契約システムでやり取りします。詳しくはこちらをご覧ください。

請求書の電子化に関わる法律はなんですか?

電子請求書の送付に関して、特に規定はありません。一方で、電子請求書の保存に関しては電子帳簿保存法に則って保存する必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:福谷陽子(元弁護士、法律ライター)

弁護士時代は契約書作成やレビュー、不動産取引や債権回収、破産倒産、一般民事、家事事件など多種多様な事件を取り扱っていた。今はその経験を活かし、専門的な法律知識を一般ユーザーへわかりやすく解説する法律記事の作成に積極的に取り組んでいる。
各種サイトで法律記事を執筆監修。実績は年間1000件以上。ブログやYou Tubeなどによる情報発信にも熱心に取り組んでおりチャンネルを運営中。
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元弁護士の世捨て猫🌟ぴりか(mimi)法律ライター

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