• 作成日 : 2023年9月21日

中途解約条項とは?記載のポイントや注意点を文例とともに紹介

中途解約条項とは?記載のポイントや注意点を文例とともに紹介

契約書に「中途解約条項」を設ければ、契約を途中で終了させる場合でもトラブルが発生するリスクの軽減につながります。

この記事では例文も交えて、中途解約条項を記載する際のポイントや盛り込むべき項目について解説します。

契約書における中途解約条項とは

中途解約条項とは、契約の中途解除に関するルールについて定めた条項です。業務委託契約や賃貸借契約など、長期間に及ぶ契約を締結する際に、契約書に中途解約条項を盛り込むケースが多いです。

契約書での文例

実際に中途解約条項の文例について見ていきましょう。

【業務委託契約書の例】

第○条(中途解約)

  1. 委託者及び受託者は、●か月前までに相手方に書面をもって通知することによって、本契約を解約することができるものとする。
  2. 委託者が第1項に基づく中途解約を行った場合、当該中途解約の日が属する月に係る業務委託報酬は、その全額が発生するものとする。

以上は、業務委託契約の場合の中途解約条項の例です。この条項があることで、両者はあらかじめ通知をすれば契約を解約できること、委託者が契約を解約した月の報酬が発生することが明確となります。

【賃貸借契約書の例】

第○条(中途解約)

  1. 賃借人は、●か月前までに賃貸人に書面をもって通知することによって、本契約を解約することができるものとする。
  2. 賃借人が第1項に基づく中途解約を行った場合、賃貸人に対する違約金の支払いその他の損害賠償責任は発生しないものとする。
  3. 第1項に基づく中途解約が行われた場合、当該中途解約の日が属する月に係る賃料については、日割りにて精算する。

この条項によって、賃借人(物件の入居者)はあらかじめ賃貸人(大家)に通知をすれば物件の賃貸借契約を解約できること、中途解約を行っても違約金や損害賠償責任はないこと、解約月の賃料は日割りで精算することが明確となります。

中途解約条項を盛り込むメリット

中途解約条項を契約書に盛り込むことで、重大な契約違反が生じていない場合でも契約を終了できるようになります。債務不履行や重大な契約違反があった場合は、民法上の規定から契約を解除することになりますが、それ以外でも取引を行う上でさまざまな問題が発生する可能性があります。中途解約条項を設けておけば、トラブルが発生した際にすぐに契約を打ち切ることが可能です。

都合によって取引を終了させたいケース、例えば業務委託契約であれば業務を委託する必要性がなくなった場合などでも、中途契約条項を設けておけばスムーズに契約関係を解消することが可能です。

また、中途契約条項を設けることで、取引相手を乗り換えやすくなるといったメリットもあります。

中途解約条項に記載すべきこと

中途契約条項を記載する際には「中途解約権を有する者」「予告期間」「報酬の扱い」「違約金」の4点について盛り込みましょう。

中途解約権を有する者

まずは当事者のうち誰が中途解約権を有するのかを明記しましょう。双方が中途解約権を有する場合もあれば、一方のみが有する場合もあります。

予告期間

中途解約権があるからといって、その日のうちに解約が打ち切られてしまったら、もう一方の当事者は損害を被ることにもなりかねません。そこで、中途解約条項では「1ヶ月前までに書面で通知する」というように予告期間を定めるケースが多いです。書面であらかじめ中途解約の意思を表示することで、トラブルの軽減につながります。

違約金

中途解約によって発生する損害の補填(損害賠償や違約金)について取り決めておきましょう。特に賃貸借契約書や役務提供契約書で盛り込まれるケースが多いです。「違約金は●万円とする」というように具体的な金額を設定する場合もあれば、「違約金の支払いその他の損害賠償責任は発生しないものとする」というように免責とする場合もあります。

報酬の扱い

業務委託契約など、受託者に定期的に報酬を支払う形態の契約においては、中途解約時の報酬の支払いについても明らかにしておきましょう。解約月の報酬を全額発生させるケース、日割りで精算するケース、一切発生させないケース、解約者によって取り扱いを変えるケースがあります。

中途解約条項を設定する際の注意点

契約書作成時に中途解約条項を設定する場合、まずは「誰に中途解約権があるのか」について注意しましょう。相手に中途解約権を与える場合、契約が一方的に終了させられてしまうリスクが高くなります。一方で、自分が中途解約権を保有した場合、問題が発生した場合すぐに契約を終了させられる、取引先を乗り換えやすくなるといったメリットもあります。

予告に関しても適度な期間を設けることが大切です。予告期間が長い場合、中途解約を申し入れる側が、短い場合は中途解約を受ける側が不利となってしまいます。

損害賠償金額や解約時の報酬の支払いについても、どちらか一方が極端に不利になるようなことがないよう取り決めることが大切です。

契約を終了するケースも想定して中途解約条項を盛り込みましょう

一度は契約を締結したものの、事情があって途中で契約を終了せざるを得ない状況になることも考えられます。一方、中途解約をされる側としては不利益を被る可能性があり、契約終了時にトラブルが発生するリスクも高いです。

契約を締結する際に中途解約条項を設けることで、スムーズに中途解約できる可能性が高まります。今回ご紹介した例文を参考に、中途解約権を有する者、予告期間、報酬の扱い、違約金といった内容を盛り込んで記載しましょう。


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