• 作成日 : 2022年6月24日

契約締結日とは?効力発生日との違いなど

契約締結日とは?効力発生日との違いなど

契約書には、日付を記入する必要があります。この書き方が原因となって、問題になることもあります。企業活動を継続するにあたって、正しい知識を持って契約書作成実務に取り組まなければ、いつか損害を被る可能性があるのです。

この記事では「契約締結日とはいつか」を解説するとともに、効力発生日との違いや、日付の情報がどのような意味を持つのかといったことを説明します。

   

契約締結日とは?

「契約締結日」とは、当事者間で実際に契約を締結した日のことです。

例えば、ある契約を2社間で交わす場合は、具体的な内容は2社間の話し合いにより擦り合わせ、決定します。しかし、契約書を作成する作業は両社で一緒に進めていくのではなく、実務上は取り決めた内容に従って一方当事者が原案を作成するケースが多いです。

両社が文案に合意したら、一般的には、まず文案を作成した企業が契約書上に押印等をし、相手方に送付します。これを受け取った相手方は、さらに押印等を行います。この流れで契約書を作成するケースでは、「当事者全員が押印を完了した日」が契約締結日になります。

効力発生日との違い

「効力発生日」とは、「契約内容に従った効力が生ずる日」のことです。
そのため、契約が成立した日である契約締結日と一致することもありますし、一致しないこともあります。効力発生日と契約締結日は異なる概念なので、間違えないように注意しましょう。

特に注意したいのは、契約締結日に関係なく、将来の日付や過去の日付を効力発生日とするケースです。

例えば、2022年4月1日を契約締結日とし、「2022年5月1日から本契約は有効になる」旨を記載して、効力発生日を将来の日付に設定することも可能です。逆に、「2022年3月1日に遡って本契約を適用する」旨を記載して、過去の取引に遡及して取り決めた条件を適用させることも可能です。

契約書に記載する日付との違い

契約書の署名欄等に、「署名日」「記入日」といった欄が設けられていることもあります。この日付に関しては、契約の締結日や効力の発生日といった意味があるわけではなく、それ自体は単に署名や押印等を行った日付に過ぎません。

ただし、両当事者が押印した日を契約締結日とする場合、最後に押印をした人が記載する日付が契約締結日と一致することもあります。

契約締結日に関して契約書に記入する際のポイント

効力発生日を別途指定していないのであれば、基本的に契約は締結した時点から効力が生じます。

しかし、前述のとおり効力発生日と契約締結日を一致させる必要はありません。ただし、その記載をする際は注意すべきこともあります。
以下で、「効力発生日よりも契約締結日を前にする場合」と「効力発生日よりも契約締結日を後にする場合」とに分けて、それぞれを説明します。

効力発生日よりも契約締結日を前にする場合

一般的には、契約内容の効力を生じさせたい日に契約を締結するのではなく、前もって締結しておくケースが多いです。

例えば、あるプロジェクトを進めるために契約を締結する場合、事前に当事者間で協議して契約を締結しておき、当該契約書の条項に「本契約は、○○年○○月○○日から適用する。」といった文言を入れることがあります。

ただし、その際は「日付の特定」に注意しなければなりません。「いつ当該契約が成立したのか」「いつから効力が生じるのか」を明確に記載することが大切です。例えば、日付を特定できない「○○月吉日」のような表現は避けるべきです。

効力発生日よりも契約締結日を後にする場合

契約締結日より過去に遡って適用させたい場合は、バックデートにならないよう注意しましょう。この場合のバックデートとは、契約締結日を過去の日付に遡らせることです。例えば、2022年4月1日が実際の契約締結日であるにもかかわらず、2022年3月1日を契約締結日とするような書き方をする場合です。

過去の取引に契約内容を適用させたい場合は、過去に遡って締結していたことにするのではなく、契約書内に記載する適用期間を調整して遡及するようにしましょう。例えば「本契約は、○○年〇○月〇○日に遡って適用する」といったように記載します。

契約締結日に押印は必要?

全当事者が押印した日付が契約締結日になるケースがあると説明しましたが、契約の成立に押印が条件となっているわけではありません。

当事者の意思が合致したことを明確にするために実務上行っているのであり、原則としては押印がなくても契約は成立します。ただし、定期借地権を設定する場合の契約や任意後見契約を結ぶ場合のように、法令上特定の様式により書面を作成することが求められることもあります。また、押印がないことがきっかけでトラブルが生じることもありますので、取引の安全性を確保するためにも、契約書には押印を行うようにしましょう。

契約締結日や効力発生日は明確に記載しよう

契約締結日と効力発生日がずれることもありますし、署名欄等の日付とのずれが生じることもあります。しかし、それ自体は現場の契約やり取りのプロセス上、どうしても起こるケースが多くあります。重要なのは「いつ契約が締結されたのか」「いつからその効力が生じるのか」が明確に判断できるように記載することです。

契約書を作成する際は、特定の日付がわかるように記載しましょう。

よくある質問

契約締結日とは何ですか?

当事者が合意して契約を締結した日のことです。詳しくはこちらをご覧ください。

契約締結日と効力発生日の違いについて教えてください。

契約を交わした日が「契約締結日」であるのに対し、取り決めたルールが有効になる日が「効力発生日」です。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:福谷陽子(元弁護士、法律ライター)

弁護士時代は契約書作成やレビュー、不動産取引や債権回収、破産倒産、一般民事、家事事件など多種多様な事件を取り扱っていた。今はその経験を活かし、専門的な法律知識を一般ユーザーへわかりやすく解説する法律記事の作成に積極的に取り組んでいる。
各種サイトで法律記事を執筆監修。実績は年間1000件以上。ブログやYou Tubeなどによる情報発信にも熱心に取り組んでおりチャンネルを運営中。
元弁護士・法律ライター福谷陽子のblog
世捨て人mimi
元弁護士の世捨て猫🌟ぴりか(mimi)法律ライター

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