• 作成日 : 2024年8月13日

電子契約サービス導入前の懸念TOP3を解説!

表紙

働き方改革や法律の改正、電子取引の普及によって、多くの企業が電子契約サービスの導入を検討し始めています。しかしいざ導入するとなると、オペレーションの整備、契約管理体制の見直し、社内外への浸透など、担当者にとって高い壁が待ち受けているのも事実です。

そこで今回は、電子契約サービスの導入前によくある懸念TOP3と、その解決方法についてご紹介します。電子契約に関するお悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。

電子契約の拡がり

はじめに、電子契約が普及している背景をご紹介します。

外部環境の変化

昨今の働き方改革や法律の改正、電子取引の普及といった外部環境の変化に伴い、契約業務そのものを効率化する必要が出てきています。

電子契約サービスを導入した理由

電子契約サービスの導入理由として最も多いのが、取引先から電子契約の締結を求められるようになったことです。電子契約の認知度が向上し、契約業務の電子化がスタンダードになってきているとわかります。また、法的拘束力がしっかりと担保されているため、弁護士などの専門家におすすめされるケースも多いようです。

契約業務の課題

こんな課題はないでしょうか?

続いて、契約業務の課題も見ていきましょう。

時間に関する課題としては、印刷・製本の作業や承認をとるための社内連絡が、通常業務の合間に突発的に発生することが挙げられます。リモートワークが推奨されているにもかかわらず、契約書を探すためだけに出社が必要なケースもあるでしょう。

お金に関する課題としては、基本契約書1件につき4,000円の印紙代を支払っている企業も多いかと思います。他にも、郵送費、印刷費、資材費、人件費などのコストが発生します。

法令改正や内部統制に関する課題としては、電子帳簿保存法への対応、取引先から受領した電子契約書の管理、期日管理のシステム化などが挙げられます。

電子契約導入後の課題

しかし、電子契約を導入しただけでは契約業務の課題が解決しないのも現状です。

ある500名以上の企業にアンケートを実施したところ、電子契約の導入後も契約業務をすべてデジタル化できていないという課題や、様々な電子契約システムを導入することでかえって業務が非効率になってしてしまったという課題が明らかになりました。

電子契約導入後の新しい課題

特に、紙・Excel・個別システムによって情報が分断され、契約業務の最適なオペレーション構築が難しいという声を多くいただいています。契約書の作成から契約締結後の管理まで、各プロセスで個別に最適化されたツールを使用することで、業務全体の効率が低下してしまうのです。

電子契約の概要

一方、電子契約そのものには多くのメリットがあります。

電子契約とは

そもそも電子契約とは、紙とハンコに代わって、電子署名とタイムスタンプで契約を締結をする方式です。

従来の紙の契約業務では、署名や郵送などの作業に出社が必要でした。しかし電子契約では、インターネット環境さえあれば、いつでも・どこでも・誰でもスピーディーに契約締結が可能です。

また、紙の契約業務では、契約書を2部作成して、自社と相手方が1部ずつ保管するのが一般的です。一方、電子契約の場合、1つの電子ファイルを双方でシェアして保管できるため、契約までにかかる工数を大幅に削減できます。

さらに、自社が電子契約サービスを導入していれば、相手方がサービスを導入していなくても契約を締結できる仕組みとなっています。相手方が料金を支払う必要もありません。

電子契約って法的に問題ないの?

電子契約は法律的な観点からも問題ないとされています。誰が承認したかを証明する電子署名と、いつ署名されたかを証明するタイムスタンプによって、法的な拘束力が強化されます。

「電子署名」「タイムスタンプ」はPDFの署名パネルにあり

また、電子契約を締結すると、システム上に電子署名とタイムスタンプが表示されるので、誰が承認したのか、承認後改ざんがされていないかを、いつでもどこでも確認できます。

紙契約書の業務の流れ

改めて、紙の契約書による業務の流れを書き出してみました。

契約書の作成には、印刷・製本の手間がかかります。その後の社内稟議では、申請書作成や社内でのコミュニケーションが必要です。契約書を送付する際も、郵送の手間やコストがかかります。

契約書の送付後は、相手方に届いているかを確認し、送り返してもらう手間がかかります。契約書をどのように保管するかのルールを整備し、正しく保管することも必要です。

「電子契約書を使ったとき」の契約業務の流れ

これを電子契約に切り替えると、テンプレートを登録するだけで、簡単に契約書を作成できます。印刷・製本の作業も一切不要です。事前に承認ワークフローを設定した上でファイルをアップロードすれば、承認・押印もWebで完結するため、契約書を相手方へすぐに送付できます。

相手方の承認・押印もWebで完結し、契約書が即時返却されます。さらに、契約書が自動的に保管され、いつでも検索することが可能です。

電子契約のメリット

では、電子契約を導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

コスト、スピード、コンプライアンス、保管の4つの観点で見てみましょう。

電子契約のメリット

このように電子契約に切り替えることで、コスト、スピード、コンプライアンスの強化、契約書の管理を最適化できるというメリットがあります。

電子契約においてよく使われる契約類型

なお、現在はほとんどの契約で電子契約を利用可能です。直近では、不動産取引契約や人材派遣契約の電子化も可能となりました。

電子契約を始める前の懸念TOP3

それでは本題です。電子契約を始める前の懸念には、どのようなものがあるのでしょうか。

懸念① オペレーションの整備が必要

1つ目は、オペレーションの整備に関する懸念です。

オペレーションの整備に関する懸念

営業部門が契約書を送付するケースや、事務部門が承認してから送付するケースなど、企業によって契約業務の流れが異なります。そのため、まずは現状の業務の流れを洗い出す必要があります。電子契約システムの導入後も、どの部門の誰が何を行うのかを明確にしなければなりません。また、既存のツールがある場合は、新たに導入するツールをどのように組み合わせて運用するのかも確認が必要です。

これらを明確にした上で、導入後の業務フローに沿って運用することが大切です。

契約業務送付プロセス

マネーフォワード クラウド契約を導入いただいた場合、誰が何を行うのか、どのような承認フローにすれば業務を効率化できるのかをご相談いただけます。

懸念② 契約書の管理体制の整備が必要

2つ目は、契約管理体制の整備に関する懸念です。

契約管理体制の整備に関する懸念

電子契約システムを導入した企業にアンケートを実施すると「7割の契約は電子化できたものの、残りの3割はどうしても紙で契約が残ってしまう」という声をよく耳にします。

その際、紙の契約書を別の場所に保管してしまうと、契約書の管理が非常に煩雑になります。したがって、紙の契約と電子契約を一元管理できる体制を整える必要があります。自社が送付した電子契約書はもちろん、相手方から受領した電子契約書の管理も忘れてはなりません。

また、電子帳簿保存法に準拠した管理体制の構築も必要です。ただデータを保存するだけでは電子帳簿保存法の要件を満たせないので、タイムスタンプによる真実性の確保や、検索機能による可視性の確保など、しっかりと対応できるようにしましょう。

さらに、ただ契約書を管理するだけでは、どのような経緯で契約が締結されたかの情報が残りません。法務審査時の証跡も一緒に管理することが大切です。

理想の契約管理

マネーフォワードが掲げる理想の契約管理は、紙の契約書と電子契約書が混在している状態から、データベース上で一元管理できるようにすることです。

電子契約サービスを選ぶ際に盲点になりやすいのは、契約締結後の管理業務です。電子契約書を保存するだけでなく、紙の契約書も含めて適切に管理できるかをしっかりと確認しておきましょう。

懸念③ 社内浸透がスムーズに進むか不安

3つ目に、電子契約サービスを導入するメリットや、管理体制を構築する必要性は理解したものの、社内浸透がスムーズにいくのか不安という懸念もよく耳にします。

電子契約を社内に浸透させなければならない

この場合、まずは理解のある部署から巻き込んでスモールスタートするのがおすすめです。NDAや入社関連書類など、売買が発生せず契約頻度が高いものから順番に電子化していきましょう。

次に、親しみやすい社内用のマニュアルを作成することも大切です。固い文章で書いてしまうと読み返す機会がなくなるため、できるだけ簡単なマニュアルを作成し、社内に展開しましょう。

また、申請担当者を集めて勉強会を開催し、仲間をつくるのもよいでしょう。この場合、電子契約サービスの営業担当者から、各部門の方々に説明する機会を作ってもらうのもおすすめです。勉強会の内容を録画しておけば、実際の使い勝手も共有できます。

最後に、いつでも相談できる体制を整えておくことも大切です。社内で専属相談員をおくのが難しい場合は、電子契約サービスの導入支援担当者にいつでも質問できる状態を作っておくのもよいでしょう。

社内浸透に向けてのステップ

社内浸透に向けてのステップとしては、電子化対象となる契約類型を決めて、業務フローを整理し、社内規定を整理した上で、社内・社外に通知することを推奨しています。

電子化対象の契約類型を決める際は、売買が発生せず締結頻度が高いものから電子化すること、業務フローを整理する際は、契約締結の社内ルールを明確化することが大切です。社内規定やマニュアルに落とし込む際は、テンプレートを活用し簡単に作成するのがおすすめです。社内・社外に通知する際は、メールの文面やスライド資料を事前に作成しておくとスムーズでしょう。

マネーフォワード クラウド契約の特長

最後に、電子契約を始める前の懸念を解消するサービスについて解説します。

マネーフォワード クラウド契約の全体像

マネーフォワード クラウド契約は、契約業務全体をカバーするワンストップ契約管理サービスです。契約業務の各プロセスで異なるサービスを導入すると、オペレーションの整備が複雑化してしまうため、マネーフォワード クラウド契約1つで全体最適ができる仕組みを構築しています。

マネーフォワード クラウド契約とは

送信量・保管料は一切かからず、紙の契約と電子契約の一元管理や、契約管理体制の整備が可能です。既存のサービスで締結した契約書も自動で取り込める仕組みとなっています。法務相談・審査記録・社内稟議もすべて管理することが可能です。

今回は、マネーフォワード クラウド契約の特長を2つだけご紹介します。

契約書送信数による従量課金がないシンプルな料金体系

1つ目は、契約書の送信数による従量課金が一切ないシンプルな料金体系となっていることです。毎月固定の利用料金しか発生しないため、コストが増える心配はありません。電子署名やタイムスタンプがすべての文書に付与されるので、法的な拘束力もしっかりと担保できます。

他社から受領した電子契約データを自動で取り込み!

2つ目は、すべての電子契約データを1つの場所にまとめて管理できることです。手動では忘れがちな、他社から受領した電子契約データも自動で取り込める仕組みとなっています。(特許取得済み)

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まとめ

電子契約はますます広がり、世の中スタンダードになりつつあります。次の時代に合わせて、先回りしたデジタル化が必要です。

しかし電子契約サービスを導入するとなると、いろいろな懸念が出てきます。そのため、マネーフォワードでは、いつでもスタッフに相談できる体制を整えています。

そして、マネーフォワード クラウド契約は送信料が無料です。どれだけ送信しても毎月固定の利用料金しか発生しないため、安心してご利用いただけるので、様々な契約書や書類のペーパーレス化にぜひご活用ください。

『マネーフォワード クラウド契約』導入支援プラン概要

『マネーフォワード クラウド契約』導入支援プラン詳細/スケジュール

導入支援プランでは、導入前の業務フローの整理から運用開始後まで、専任担当者が手厚くサポートしています。電子契約サービスの導入をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

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