• 更新日 : 2023年3月23日

英文契約書へのサインの仕方は?日付の書き方も解説

英文契約書へのサインの仕方は?日付の書き方も解説

英文契約書も日本語で作成される契約書も、書面を作成する意図に大きな違いはありません。しかし作成方法に若干の違いがあります。当然、記載する条項は契約内容によって異なるのですが、ここで紹介したいのはどの契約書でも共通のする署名欄の記載についてです。
英文契約書におけるサインの仕方や日付の書き方など、ここで整理しておきましょう。

英文契約書の署名欄に記載すべき項目

英文契約書であっても、基本的に契約書の作成方法に決まりはありません。署名欄に関しても同様で、「誰が、いつ、契約を交わす意思を示したのか」といったことが書面で証明できればその役割は果たせたことになります。
以下では、英文契約書の署名欄においてよく記載される項目を紹介し、その記入例についても示していきます。

署名欄で記載が求められる項目は主に4つ

英文契約書の署名欄で記載を求められることが多い項目として、次の4つが挙げられます。

  • By:「署名」のこと。“Signed by”や“Signature”と表記されていることもある。会社より署名する権限を与えられた担当者による署名が必要です。
  • Name:「契約書作成者の氏名」のこと。Title:「所属する会社・組織での役職」のこと。役職名を英語で記入する。代表取締役なら“President”と記入。その他“CEO”や“Managing Director”などの記入もここに行う。
  • Date:「契約書に署名をした日付」のこと。実際に署名を行った日付を記入する。

英文契約書の署名欄の例

「2023年1月15日、社長の佐藤太郎が契約を締結した」という場面を想定してみます。この場面において前項に挙げた4つの項目をどのように記入するのか、具体例を示します。

  • Sample Co.,Ltd.
  • By:(サイン)
  • Name:Taro Sato
  • Title:President
  • Date:January 15, 2023

(上記の日本語訳)

  • サンプル株式会社
  • 署名:
  • 氏名:佐藤太郎
  • 役職:社長
  • 日付:2023年1月15日

意味が伝われば細かい記入方法にこだわる必要はありませんが、日本語で作成する契約書とは順序が異なるケースが多いことは覚えておきましょう。
例えば“Date”は日本語だと「2023年1月15日」と、年月日の順で記載することが多いですが、英文契約書では例のように月/日/年の順になることが多いです。

英文契約書でのサイン(署名)の書き方

そもそも契約書は、「言った・言わない」のトラブルを避けるため、意思表示の証明を示すために用意するという目的があります。そして、署名は、本人がその内容を確認し、意思表示の内容に誤りがないことを示すためのものです。

厳格なルールとして定められているわけではありませんが、「誰が署名したのか」という情報が消えないように、ボールペンや万年筆を使用することが推奨されます。氏名を記載する欄とは違い、誰がサインをしたのかが読めることまでは求められませんが、慣習的にはローマ字で記載するのが一般的です。

なお、電子署名と手書きサインのデータ化は同じものではありません。
署名と同じ効力を持つ電子署名は、公開鍵暗号方式の採用を前提としており、画面上に手書きサインをしてもそれだけで電子署名になるわけではありません。

ただ、そもそも署名等がなければ契約が無効になるわけでもありません。重要なのは本人の意思に基づいて契約を締結したことが示せるかどうかです。手書きサインをデータ化したものであっても、システム上その立証ができるのであれば大きな問題に発展する可能性は低いと考えられます。

英文の契約書に日付を記入する際の注意点

英文契約書の場合、日本のように年月日の順での記入とはならないことを説明しました。
このことに加え、アメリカ式とイギリス式でも日付の書き方が異なることも覚えておきましょう。

上に挙げた例はアメリカ式による記入方法です。
「月/日/年」の順序での記入となります。

これに対してイギリス式は「日/月/年」の順序での記入となります。
例えば2023年1月15日に契約書に署名をしたのであれば、“15 January 2023”という表記になります。

月を “January”と英語名で記載すれば混乱を避けやすいですが、単にアラビア数字で“1”と記載する場合には要注意です。

もし2023年1月3日にイギリス式で署名をしたとすれば、“3/1/2023”という記載になります。これをアメリカ式で読んでしまうと2023年3月1日の意味になってしまいます。

日にちが1~12日の場合にはこのような混乱が生まれるおそれがありますので、極力月は英語名で記載した方が良いでしょう。

商慣習に沿って英文契約書にサインしよう

英文契約書ではBy・Name・Title・Date・Placeの5項目を記入することがよくあります。本人証明ができるよう、“By”は手書きでサインします。
サインが消えないようにボールペン等を使用し、慣習に沿ってローマ字で記載します。

その他日付などの項目については、相手方にきちんと意味が伝わること、読みやすい形で記載をすることを心がけましょう。

よくある質問

英文契約書のサインはどのように書くべき?

手書きで名前を記入します。漢字でもローマ字でも構いませんので、相手方が読めるように書きましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

英文契約書では日付をどう書くべき?

アメリカ式なら「月/日/年」、イギリス式なら「日/月/年」です。月を英語で記入すると混乱を避けられます。詳しくはこちらをご覧ください。


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