• 作成日 : 2023年9月15日

フランチャイズ契約とは?ひな形つきで作り方やチェックポイントを紹介

フランチャイズ契約とは?ひな形つきで作り方やチェックポイントを紹介

フランチャイズ契約は、チェーン店の本部事業者と実際に出店する加盟者が締結する契約です。本部事業者は加盟者に対して店名の使用許諾やノウハウの提供などを行い、加盟者は本部事業者にロイヤリティを支払います。本記事では、フランチャイズ契約の内容やひな形、リスク、関連する法律などを解説します。

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フランチャイズ契約とは

フランチャイズ契約とは、チェーン店の本部事業者と、実際に出店する加盟者が締結する契約のことです。

本部事業者は加盟者に対して店名の使用を許諾し、さらにノウハウの提供なども行います。その対価として、加盟者は本部事業者にロイヤリティを支払います。

フランチャイズの仕組みについては、以下の記事も併せてご参照ください。

フランチャイズ契約のひな形(テンプレート)

下記リンクから、弁護士が監修したフランチャイズ契約のひな形(テンプレート)を無料でダウンロードできます。契約書を作成する際は、ひな形をもとに取引の内容に応じてアレンジすると効率的に作成できます。ぜひご活用ください。

フランチャイズ契約に記載すべき事項

フランチャイズ契約には、主に以下の条項を規定します。

  1. フランチャイズ権の付与・商標の使用許諾
  2. 排他条項
  3. 経営指導
  4. 広告宣伝
  5. 商品の仕入れ
  6. 加盟金・ロイヤリティ
  7. その他

それぞれの条項でどのようなことを定めるべきか、詳しく見ていきましょう。

1.フランチャイズ権の付与・商標の使用許諾

本部事業者が加盟者に対して、フランチャイズ・チェーン店を開店する権利を付与する旨を定めます。加盟者に許諾する事項として、以下の内容を定めておきましょう。

    • 商号、商標、マーク、標章等の使用
    • 経営ノウハウの使用
    • 開店場所

など

2.排他条項

フランチャイズ・チェーンの各店舗は、ブランドイメージを損なうような営業行為を慎む必要があります。そのため、フランチャイズ契約では以下の内容を定めるのが一般的です。

  • 本部事業者の許可なく他の事業を行わないこと
  • 本部事業者が認めていない商品・サービスを提供しないこと

3.経営指導

フランチャイズ・チェーンとしての店舗運営を可能にするためには、本部事業者による情報提供と経営指導が欠かせません。

フランチャイズ契約において、本部事業者が加盟者に経営指導を行う旨を明記しておきましょう。また、経営指導の具体的な内容も記載することが望ましいです。

4.広告宣伝

フランチャイズ・チェーンの統一的なブランドイメージを維持する観点から、広告宣伝は本部事業者が統括する必要があります。

加盟者は本部事業者の指示に従って広告宣伝を行い、独自の広告宣伝を行うことはできない旨を定めておきましょう。

5.商品の仕入れ

フランチャイズ・チェーンの店舗における商品や原材料等の仕入れは、提供する商品の統一性を確保する観点から、本部事業者が統括するのが一般的です。

ただし、本部事業者やその指定業者からの仕入れを加盟者に義務付ける場合は、独占禁止法上の「不公正な取引方法」(抱き合わせ販売等の拘束条件付取引)に当たらないかどうかをよく検討しましょう(後述)。

6.加盟金・ロイヤリティ

加盟者が本部事業者に支払う対価として、加盟金とロイヤリティを定めるのが一般的です。

加盟金:契約締結時に支払います。ロイヤリティ:毎月(または定期的に)、総売上高などの実績に応じて支払います。

7.その他

フランチャイズ契約には上記のほか、以下の事項を定めるのが一般的です。

    1. 権利義務の譲渡禁止
    2. 契約期間
    3. 秘密保持
    4. 反社会的勢力の排除
    5. 契約の解除
    6. 損害賠償
    7. 誠実協議
    8. 合意管轄

など

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フランチャイズ契約を締結する上で注意すべき事項

フランチャイズ契約を締結する際は、契約条件を十分に明確化することが大切です。特に加盟者に許諾される事項や、排他条項・広告宣伝・商品の仕入れなどの遵守事項、経営指導の内容、加盟金・ロイヤリティなどは、フランチャイズ契約における重要な契約条件であるため、曖昧な点を残さないようにしましょう。

また、自社に不利益な条項や、相手方だけが有利な条項をできる限り残さないことも重要です。特に加盟者側は、本部事業者から不当な契約条件を提示されることがあります。条件交渉は難航するケースが多いのですが、納得できない契約条件については修正を求め、受け入れられない場合は取引の中断も検討すべきです。

フランチャイズ契約に関する法令

フランチャイズ契約には、中小小売商業振興法および独占禁止法が適用されます。これらの法律では、主に本部事業者が遵守すべき事項が定められています。

中小小売商業振興法

中小小売商業振興法では、小売・飲食のフランチャイズ・チェーンが「特定連鎖化事業」と定義されています。

特例連鎖化事業を行う本部事業者は、フランチャイズ契約を締結する加盟者に対して、あらかじめ所定の事項を記載した書面を交付した上で、その記載事項について説明しなければなりません(同法第11条)。

  1. 加盟に際し徴収する加盟金、保証金その他の金銭に関する事項
  2. 加盟者に対する商品の販売条件に関する事項
  3. 経営の指導に関する事項
  4. 使用させる商標、商号その他の表示に関する事項
  5. 契約の期間、契約の更新・解除に関する事項
  6. 1~5のほか、経済産業省令で定める事項

書面交付・説明義務に違反した場合は、主務大臣による勧告・公表処分の対象となります(同法第12条)。本部事業者は中小小売商業振興法に従い、加盟者に対する書面交付と説明を確実に行いましょう。

独占禁止法

独占禁止法を所管する公正取引委員会は「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」を公表し、本部事業者の行為が「不公正な取引方法」に当たる場合として、以下の例を挙げています。

  1. ぎまん的顧客誘引(一般指定第8項)
    加盟者の募集にあたり、重要な事項について十分な開示を行わず、または虚偽・誇大な開示を行い、フランチャイズ・システムが実際よりも著しく優良または有利であると誤認させ、競争者の顧客を自己と取引するように不当に誘引する場合
  2. 優越的地位の濫用(独占禁止法2条9項5号)
    正常な商慣習に照らして不当に加盟者に不利益な取引条件を設定する場合など
  3. 抱き合わせ販売等(一般指定第10項)
    本部事業者が加盟者に対して、自己または自己の指定する事業者から商品・原材料等の供給を受けさせるように強制すること
  4. 拘束条件付取引(一般指定第12項)
    (a)本部事業者が加盟者に対して、自己または自己の指定する事業者から商品・原材料等の供給を受けさせるようにする場合であって、加盟者を不当に拘束するもの
    (b)加盟者が供給する商品・役務の価格を不当に拘束する場合
  5. 再販売価格の拘束(独占禁止法第2条第9項第4号)
    本部事業者が加盟者に供給する商品につき、加盟者の販売価格(再販売価格)を拘束する場合

参考:フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方|公正取引委員会

フランチャイズ契約に関する相談窓口

フランチャイズ契約に関する相談は、以下の各窓口が受け付けています。

  1. 商工会、商工会議所
    参考:全国商工会連合会HP
  2. 経済産業局
    参考:各経済産業局へのリンク|経済産業省
  3. 公正取引委員会地方事務所、支所
    参考:地方事務所|公正取引委員会
  4. (社)日本フランチャイズチェーン協会
    参考:一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会HP

など

フランチャイズ契約の締結は慎重に

本部事業者・加盟者のいずれの立場でも、フランチャイズ契約においては多くの留意事項があります。

本部事業者は、中小小売商業振興法や独占禁止法の規制を踏まえた上で、加盟者に対する書面交付や説明、適切な契約条件の設定を行わなければなりません。

加盟者は、一方的に不利益な契約条件を押し付けられないように、フランチャイズ契約の内容をよく確認した上で、必要に応じて修正を求めましょう。

フランチャイズ契約に関して疑問点がある方は、行政の窓口や弁護士などへご相談ください。

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