- 更新日 : 2026年3月27日
根抵当権元本確定合意書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説
根抵当権元本確定合意書とは、根抵当権者と根抵当権設定者の間で、根抵当権の元本を確定させる旨を合意する書面です。元本の確定により、根抵当権は通常の抵当権へと変化します。本記事では、根抵当権元本確定合意書の書き方やレビュー時のポイントを、条文の具体例を示しながら解説します。
<関連記事>
▶契約書の書き方をテンプレート・例を用いて解説!
<サービス資料>
▶マネーフォワード クラウド契約の詳細はこちら
▶マネーフォワード クラウドAI契約書レビューの詳細はこちら
根抵当権元本確定合意書とは
根抵当権元本確定合意書とは、根抵当権の元本を確定させる旨を合意する書面です。根抵当権者と根抵当権設定者の間で締結します。
根抵当権は、一定の範囲に属する不特定の債務を担保しています。つまり、被担保債権の元本は流動的であり、確定していません。
根抵当権の元本は、根抵当権者と根抵当権設定者の合意によって確定させることができます。その際に、両者の間で締結するのが根抵当権元本確定合意書です。
根抵当権の元本が確定すると、特定の債権を担保する通常の抵当権(普通抵当権)へと変化します。
この記事をお読みの方におすすめのガイド3選
この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
電子契約にも使える!契約書ひな形まとめ45選
業務委託契約書や工事請負契約書…など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など、使用頻度の高い45個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。
実際の契約に合わせてカスタマイズしていただきながら、ご利用くださいませ。
初心者必見!【弁護士監修】電子契約まるわかり4点セット
「電子契約ってよく聞くけど正直よくわかっていない・・・」「なんだか難しそう」そのようなお悩みございませんか?
はじめて電子契約を利用することになった方や、電子契約サービスの導入を検討されている方など、煩雑な契約業務に悩まれている方に、ぜひご覧いただきたい入門編の資料をセットにいたしました。
マネーフォワード クラウド契約サービス資料
マネーフォワード クラウド契約は、紙契約と遠視契約が混在した時代で、「最適な契約業務を実現する」ワンストップ契約管理サービスです。
送信料0円、契約書保管料0円なので送信数が増えても安心してペーパーレスが実現できます。
根抵当権元本確定合意書を作成するケース
根抵当権元本確定合意書を締結するのは、根抵当権の元本を確定させる場合です。
根抵当権の元本の確定は、根抵当権設定者から根抵当権者に対して提案または請求するのが一般的です。
根抵当権設定者は、設定時から3年が経過すると、根抵当権の元本の確定を請求することができます(民法398条の19第1項)。根抵当権の元本を確定させることについて、根抵当権者が協力的であれば、両者の間で合意書を締結するケースがあります。
また、根抵当権設定者が元本の確定を請求できる状況でなくても、根抵当権者が応じれば、合意に基づいて根抵当権の元本を確定させることができます。この場合も、根抵当権元本確定合意書を作成します。
根抵当権元本確定合意書のひな形
根抵当権元本確定合意書のひな形は、以下のページからダウンロードできます。実際に根抵当権元本確定合意書を作成する際の参考としてください。
※ひな形の文例と本記事で紹介する文例は、異なる場合があります。
根抵当権元本確定合意書に記載すべき内容
根抵当権元本確定合意書には、主に以下の事項を記載します。
①根抵当権の元本を確定させる旨
②元本確定に関する登記手続き
根抵当権の元本を確定させる旨
(例)
○○(以下「甲」いう。)と●●(以下「乙」いう。)は、以下の事項につき合意した。
1. 下記物件に設定した、根抵当権者を甲、根抵当権設定者を乙とする、令和〇年〇月〇日〇法務局〇支局受付第〇号登記の根抵当権の担保すべき元本を確定させること
物件の表示
所在 ○○県○市○町○丁目
地番 ○○番
地目 宅地
地積 ○○平方メートル
根抵当権を特定する情報を記載したうえで、その根抵当権の元本を確定させる旨を明記します。
根抵当権を特定する情報としては、根抵当権者、根抵当権設定者、登記の日付・窓口・番号、根抵当権が設定されている物件の表示を記載するのが一般的です。物件の表示は、登記事項証明書の内容にそろえて記載しましょう。
元本確定に関する登記手続き
(例)
2. 当該元本確定につき、本合意書の締結後、乙の費用負担による登記手続を直ちに行うこと
根抵当権の元本の確定は、不動産に関する物権の変更に当たるため、登記をしなければ第三者に対抗することができません(民法177条)。そのため、根抵当権の元本を確定させた場合には、直ちに登記手続きを行う必要があります。
根抵当権元本確定合意書において、合意書締結後直ちに登記手続きを行うべき旨、および登記費用の負担者を定めておきましょう。登記費用は、抵当権設定者が負担するのが一般的です。
根抵当権元本確定合意書を作成する際の注意点
根抵当権元本確定合意書を作成する際には、元本の確定時点における被担保債権を漏れなく把握することが大切です。根抵当権者と根抵当権設定者の間で認識が異なっているとトラブルの原因になるので、合意書を締結する前に、被担保債権の内容について認識を共有することが望ましいでしょう。
また、特に根抵当権者の側では、元本の確定に応じる必要があるかどうかを検討すべきです。民法の要件に照らして、根抵当権の設定時から3年が経過しているかどうか、その他の元本確定事由(民法398条の20)に該当するかどうかなどをよく検討しましょう。
根抵当権の元本が確定した際の登記費用
根抵当権の元本が確定した際には、速やかにその旨を登記する必要があります。根抵当権の元本確定に関する登記費用としては、主に登録免許税と司法書士費用がかかります。
登録免許税
登録免許税は、登記手続きに当たって納付する税金(国税)です。根抵当権の元本確定に係る登録免許税は、不動産1件当たり1,000円とされています。
紙ベースで登記申請をする際には、登記申請書に収入印紙を貼付して登録免許税を納付します。オンラインで登記申請をする際には、登録免許税の納付もオンラインで行うことができます。
司法書士費用
登記手続きを司法書士に依頼する際には、司法書士費用がかかります。根抵当権の元本確定に係る登記手続きの司法書士費用は、不動産1件につき2万円から3万円程度が標準的です。
司法書士費用の金額は、依頼先の司法書士によって異なります。予期せぬ高額の費用を請求されてトラブルになることを防ぐため、必ず事前に見積もりを提示してもらいましょう。複数の司法書士を比較すると、費用を抑えて依頼できる可能性があります。
根抵当権元本確定合意書は、元本確定請求を穏便に解決したい場合などに締結しましょう
根抵当権の設定時から3年が経過すると、根抵当権設定者は根抵当権者に対して元本の確定を請求できます。
3年の期間が経過していれば、根抵当権者が拒否しても元本の確定が認められてしまいます。根抵当権者としては、根抵当権元本確定合意書の締結に応じ、穏便な解決を目指すのが得策でしょう。
根抵当権元本確定合意書を締結する際には、確定する被担保債権を漏れなく把握することが大切です。根抵当権者と根抵当権設定者の間で、被担保債権の内容について認識を共有し、トラブルの防止に努めましょう。
契約関連のおすすめコンテンツ
契約・電子契約関連記事
▶契約とは?民法における成立要件や契約書の種類などを簡単にわかりやすく解説
▶電子契約のメリット・デメリットは?導入が進まない理由や関連する法律もわかりやすく解説
▶電子契約システムとは?導入メリットや注意点を種類別に解説
▶電子契約とは?仕組みやメリット、法的有効性について解説
▶電子契約の導入の流れは?サービスの導入から契約締結までの進め方を解説
契約書関連記事
▶契約書とは?注意すべきポイントを簡単に解説
▶契約書の書き方をテンプレート・例を用いて解説!
▶雇用契約書とは?法的な必要性や項目、作り方をひな形付きで紹介
▶業務委託契約書とは?書き方や個人事業主の注意点を解説
▶印紙が必要な契約書の種類と金額まとめ
おすすめお役立ち資料
▶電子契約にも使える!契約書ひな形まとめ45選(合計10ページ)
▶16項目 契約書レビューのチェックポイント(合計12ページ)
▶契約書の作り方 書き方の教科書(合計21ページ)
▶マネーフォワード クラウド契約サービス資料
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
契約の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
民法 債権 保証の関連記事
新着記事
-
# 企業法務
契約書の1次チェックをどう効率化する?AIレビューを活用した業務の進め方
「契約書の1次チェックに時間がかかり、事業部門から『あの件、まだですか?』と急かされてしまう」――このような経験はないでしょうか。 条項の確認や自社基準との照合といった作業に時間を…
詳しくみる -
# 企業法務
契約条件に潜む経営リスクをどう見える化する?4つのリスクと管理方法
契約更新の直前になって、事業部から「この契約、解約できないか」と相談され、確認するとすでに解約通知期限を過ぎていた――。このような経験はないでしょうか。 契約書を管理していても、自…
詳しくみる -
# 企業法務
営業の無断締結を起こりにくくするには?権限設計でつくる契約統制
営業担当者が、社内承認前に契約書へ押印・調印していたことが後から発覚すると、法務や経営陣は不利な条件や想定外の義務への対応を迫られます。その背景には、急ぎ案件の扱いや決裁者、締結権…
詳しくみる -
# 企業法務
法務専任がいない組織の契約管理を10問でチェック|自社の弱点と改善の優先順位
「契約書はきちんと管理できているはず」と思っていても、いざ確認しようとすると「どこに保管されているか分からない」「更新期限を担当者に確認しないと把握できない」といったことはないでし…
詳しくみる -
# 電子契約
マネーフォワード クラウド契約の活用事例をケース別に紹介!
本記事では、マネーフォワード クラウド契約を導入することでどのような効果が期待できるのかを実際の事例も交えながら分かりやすく解説します。 【関連ページ】マネーフォワード クラウド契…
詳しくみる -
# 電子契約
マネーフォワード クラウドAI契約書レビューとは?機能やできること、どんな企業に向いているかを解説
マネーフォワード クラウドAI契約書レビューとは? マネーフォワード クラウドAI契約書レビューは、各分野の専門弁護士が監修したAIが契約書のリスク箇所を識別し、変更条文例と解説を…
詳しくみる



