- 更新日 : 2026年1月27日
システム保守契約書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説
システム保守契約とは、購入した機械の修理対応やサーバーの維持やメンテナンス、修理といった、保守義務に関する契約のことです。この記事では、システム保守契約の対象や記載すべき事項について解説します。システム保守契約書の雛形も掲載しているので、修理コストを抑えたい方や、新しいシステムを導入したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
システム保守契約書とは?
システム保守契約書とは、機械やサーバー、導入したシステムなどに不具合が生じた場合に、速やかに修理・メンテナンスの義務を負うといったシステム保守契約について記載した契約書のことです。
「ソフトウェア保守契約書」「業務委託契約書」「保守ライセンス契約書」といった名称で締結されることもあります。
システム保守契約が交わされていれば、ハードウェアに障害が発生した場合や、ソフトウェアにバグが発生した場合に、すぐに修理・メンテナンスが行われます。
また、障害やバグを発生させないためのアナウンスや保守点検、定期メンテナンスや最新バージョンへの更新といったサービスも保守業務に含まれます。
システム保守契約を結ぶ当事者は、機器やシステムを納入したベンダーと購入・利用するユーザーです。ベンダー自身が修理担当者を持っている場合もあれば、ベンダーがメーカーに保守業務を再委託する場合もあります。
故障や不具合は顧客の満足度に影響するため、ベンダーには速やかな対応が求められます。一方、ユーザーは自社内に修理・メンテナンスができる人を配置する必要がないため、ランニングコストの削減につながります。
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システム保守契約を締結するケース
システム保守契約は機械やソフトウェアなどを購入した際にベンダーと契約します。
機械やソフトウェアは故障したり不具合が発生したりしないよう、点検やメンテナンスをする必要があります。また、万が一故障や不具合が発生してしまった場合は修理も必要です。ベンダーにこうした保守業務を委託する場合、システム保守契約を締結する必要があります。
通常、システム保守契約は機械やソフトウェアを購入する際に締結する売買契約やライセンス契約などとは別に締結します。また、保守業務を自前で行う場合、故障や不具合が発生した場合のみ都度ベンダーに対応してもらう場合であればシステム保守契約は締結不要です。
システム保守契約書の雛形
保守業務の範囲や保守点検の内容、無料サービスの内容などを記載した、一般的なシステム保守契約書の雛形をご紹介します。このテンプレートを参考にしながら、自社のサービスに合わせてアレンジしてください。
システム保守契約の対象になるもの
システム保守契約が交わされる対象には、オフィスで使用するパソコンやサーバー、プリンター複合機などのハードウェア、業務プログラム、運用システム、Webサイトなどのソフトウェアがあります。また、エレベーターやエスカレーター、空調設備、製造機器といった大きな機械の保守点検も保守契約の対象です。
保守業務の内容には、以下のようなものがあります。
■パソコン
- メーカーやベンダーへの問い合わせ代行
- パソコン本体や周辺機器の増設、交換、各種設定
- セキュリティ対策やウイルス・スパイウェアの除去
- データ移行やバックアップ、新しいソフトウェアのインストール
■プリンター複合機
- 定期メンテナンス作業
- トナーの無償交換
- サービスマンの派遣
- 故障時の修理
■ソフトウェア
- データバックアップ
- 定期メンテナンス
- バージョンアップ
- データ修復
- リモートサポート(遠隔操作)
- 情報提供
■エレベーター
- 点検や整備
- 注油や給油
- 性能検査と定期点検(立ち合い)
- 消耗品提供
- 部品交換、修理、故障対応
なお、ソフトウェアの保守業務をベンダーに委託する場合は「ソフトウェア保守契約書」「保守ライセンス契約書」を締結することもあります。
また、保守業務を外部に委託する行為は業務委託にあたるため、「業務委託契約書」を締結するケースもあります。
いずれも名称が異なるのみで、システム保守契約と内容は変わりません。
システム保守契約書に記載すべき事項
ここでは、一般的なシステム保守契約書に記載すべき事項を、いくつか紹介します。
保守対象の範囲と内容
メンテナンスや修理対応の範囲を明確に記載します。保守点検が行われる範囲や業務内容が曖昧だと認識の齟齬が生じ、トラブルになるリスクが生じます。
保守業務の対応時間・対応方法
保守業務の対応時間を明確にしたうえで、対応が電話なのかリモートなのか、また派遣の必要がある場合の費用なども記載しておきましょう。
料金と支払い
金銭トラブルを避けるため、契約期間と料金、別途料金の徴収が必要な内容、支払方法などを明確に記載します。
秘密保持条項
システムの保守業務では、本来は社外の人間が見ることのない情報を目にすることがあります。このような情報を守るために、保守契約書や業務委託契約書には、秘密保持の条項を記載しておきましょう。
損害賠償に関する条項
保守業務がうまくいかずに損害が発生した場合、どこまで賠償責任を負うかを明確にしておく必要があります。
契約の解除・中途解約
料金が支払われない、業務遂行不可になるなど、契約が解除される条件について記載します。
システム保守契約を締結する際の注意点
システム保守契約を締結する際にはいくつか注意点があります。特に以下の点は意識して契約書を作成しましょう。
対応時間・方法を明確にする
機械やシステムのトラブルはいつ発生するかわかりません。故障や不具合が発生した場合、ユーザーとしては一刻も早く解消してほしいと考えるはずです。一方、ベンダーとしては営業時間外や休日の問い合わせや呼び出しを受けてもすぐに対応できない場合があります。対応時間が決まっていないと「なぜすぐに修理してくれないのか」「営業時間外ですから」と揉めることにもなりかねません。
「平日の●時~●時とする」というようにベンダーが修理やメンテナンスに対応する時間と、営業時間外の対応について明記しておきましょう。
また、トラブルが発生した際にエンジニアが駆けつけて作業まで含めて対応するのか、電話やリモート、メールなどでサポートを行ってユーザー側で作業を行うのかというように、対応の方法についても明らかにしておきましょう。
保守業務の範囲・料金について明確にしておく
保守業務をどの程度、あるいはどこまで行うのかも明確にしておく必要があります。日常的な点検やメンテナンスも含むのか、故障や不具合が発生したときの対応のみを行うのかによって、大きく異なります。保守業務とは何を指すのかを具体的にしておきましょう。
また、料金についても揉める要因となります。システム保守契約の場合、月額で保守料金を定めるケースが多いですが、それ以外にも費用が発生する場合に関しては明記しましょう。時間外対応やエンジニアの派遣、故障や不具合の対応といったケースで、それぞれ費用を明確にしておくと安心です。
保守契約書はよく吟味して
保守契約は、ハードウェアやソフトウェアの販売・リースなどをスムーズに行い、ベンダーとユーザーの双方が利益を確保するために交わす契約です。故障や不具合は、いつ発生するかわかりません。
保守契約書には、業務内容や保守の範囲、対応時間、料金などを明確に記載することです。顧客との間で認識の齟齬があった場合は、保守契約書に記載された内容が重要な意味を持ちます。そのため雛形をそのまま使わず、自社が対応できる内容を吟味し、保守契約書を作成しましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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